来てくださるお客様全員がハッピーな気持ちで帰ってほしい【Ten Nail/PART OF NATURE代表 秋山かなさん】#2

ネイルサロンDISCOで経験を積み、自身のサロン「Ten Nail」をオープンさせたのは2017年のこと。まるで爪をキャンバスに見立てたような繊細なアートや色使いが秀逸で、その魅力的なデザインを求めてリピーターも増えています。

後編では、そんなTen Nailの特徴をさらに詳しく。さらに秋山さんのもう一つのお仕事であるヴィンテージショップ「PART OF NATURE」についてもインタビュー。2つの職業の関連性や、成功の秘訣に迫ります。

お話を伺ったのは…
Ten Nail/PART OF NATURE代表 秋山かなさん

都内2店舗を経て2017年に独立。表参道にネイルサロン「Ten Nail」をオープンさせる。さらに2018年から立ち上げたヴィンテージショップ「PART OF NATURE」では、海外を旅しながら買い付けた花瓶やオブジェなどのインテリア商品を販売。ネイルアート、ショップのセレクトともにセンスあふれる秋山さんの世界観にファンが多い。

好きなものや感動した景色、抽象的なものまでネイルアートで表現

――秋山さんが得意なネイルは?

やっぱりアートですね。何かを描くことが自分では得意だなと思っています。

――どんなオーダーが多いですか?

お花を描いてください、飼っているワンちゃんや動物を描いてください、このお洋服が今ほしいからその柄を描いてください、などなど。

あとは、お客様が旅に出て見てきた景色や、昨日の空がキレイだったのでその写真を見せてもらって、こんな感じでお願いします、というのもあります。

――けっこう幅広いんですね。

こんな抽象的なお願いですみません、と申し訳なさそうにされるお客様もいるのですが、むしろ私はうれしくて。

お客様の心が動いたもの、好きなものを共有してもらえるのがうれしいし、私なりの解釈になりますがそれネイルアートで表現できることがめちゃくちゃ楽しい。幸せです。

楽しんでやれるのが、自分の強みかなとも思います。

――ネイルサロンって、カラーチャートやサンプルを置いているところが多いですが、こちらにはないのですか?

それも一つのやり方とは思いますが、私はあえて作っていません。

その人に合う色味やアートを一から作りたいなという感じですかね。

――アートは何かからヒントを得たりしますか?

「自然」からヒントを得ることは多いです。自然が一番美しいと思っているので、そこからのインスピレーションは強いかも。

旅が好きだから、そこで見た景色や感じた雰囲気、その場所に合いそうなアートを考えるのも楽しいです。

(右)オランダを訪れた時のネイル。その場所にどんなネイルがマッチするのかを考えるのも好きなのだそう。(左)ファッションコレクションのショーからネイルをデザイン。

趣味で集めていた花瓶やオブジェに注目が集まり販売することに

Ten Nailの下の階で営業しているヴィンテージショップ「PART OF NATURE」。入った瞬間に、カラフルな花瓶の数々と、お花のみずみずしい香りに癒される!

――ネイリストのお仕事に加え、ヴィンテージショップの運営もされているそうですが、こちらはどんなきっかけだったのですか?

私は旅が好きで、旅先で見つけたオブジェや花瓶をサロンに飾っていたんですね。そしたら、お客様から「可愛いですね」「どこで買えますか?」と聞かれることが増えてきて。

すごくうれしくて、そういうお店もできないかなと思ったのがきっかけです。

――ショップはどんな風に始めたのでしょう?

最初はオンラインショップでした。

年に2回くらい、アメリカやヨーロッパに行って、自分の目で見ていいなと思ったものを直接買い付けしています。

花瓶やオブジェが多いですね。おうちに飾った時に素敵なもの、こんな風に使ったら可愛いですよ、とか提案できるものを選ぶようにしています。

――海外なんですね。

夫と二人で行って一緒に見てまわるのですが、購入したものは現地から日本へ送るスタイル。向こうで梱包資材を買って、ホテルで夜な夜な作業する、地味ながらけっこう大変な作業です。

――オンラインから実店舗になったのは?

オンラインショップが2018年からスタートして、2020年には都立大学駅の近くでお店をかまえました。

そこから表参道の方に越してきて、現在はTen Nailと同じビルの下の階で営業中。遠方でなかなか来れない方もいますので、オンラインショップも引き続き運営していて、毎週日曜にストアページを更新するようにしています。

――ショップには色とりどりの花瓶にいろんなお花が飾ってあったりして、とても素敵です!

ありがとうございます。

数名フローリストがいて、市場での仕入れなどはおまかせてしています。私も月1くらいで市場へ一緒に行くようになって、前よりもお花が好きになりました。

いろんな種類のお花を知ることも楽しいのですが、花瓶に生けたお花の水を変えたり、切り戻したり…そんな作業をしていると、不思議と自分にスイッチが入る感覚があって、すごくしゃっきりとするんです

日々、お花にパワーをもらっている感じがします。

一見異なる二つの仕事。私の中では一つの円でつながっている

――ネイリストとヴィンテージショップ、まったく違うジャンルのお仕事に思えますが、何か共通点があったりするのでしょうか?

ネイルアートをする時、この隣にこの色がきたら可愛いな、こういう柄と合わせたいなという流れで組み立ていくのですが、お花を生ける時も同じような感覚があります。

こういう色味のお花を入れたい、こんな形に生けたい、この花瓶と合わせるといいかも……といった感じですね。

あとは、いいなと思った花瓶やオブジェの柄・形をネイルにデザインしたり、買い付けの時に目にした海外での風景、感動した経験などをアートに落とし込んだりも。

それぞれの仕事がまったく違うようでいて、私の中では一つの円になっています

――どの仕事に対しても、楽しみながら取り組んでいるのが印象的です。

ネイルやお花は生活必需品というわけではありません。でも、あると心がとても豊かになるもの

Ten Nailに来てくださるお客様、PART OF NATUREに来てくださるお客様、みんながハッピーな気持ちになって帰ってほしいですし、そのためにはやはりまず自分自身が楽しむこと

何でも楽しんでやることが、自然と仕事につながっていったら幸せです。

あとは、好きなものをとことん突き詰めたい性格なので、今は、大好きなお花をさらに詳しくなりたくて、生け花の師範をとる勉強をしています。お客様にもっとしっかりアドバイスできることが目標です。

――では最後に、秋山さんにとって「働く」とは?

「人に喜ばれること」ですかね。何をしたら喜んでもらえるのかを考えること。

得意、不得意は人それぞれ違うと思います。その中で自分ができることをして、お客様に喜んでもらい、それでお金をいただけるのが理想の形。

働いてくれているスタッフにお給料を渡せて、お客様にもハッピーが広がって、みんなで豊かになっていけたら。今、それができている環境と、まわりの人たち全員に感謝したいです。

秋山さんが大切にしていること

1.楽しみながら取り組む姿勢

2.好きなことをとことん突き詰めて自分のものに

3.何をしたら喜んでもらえるのかを考える


取材・文/青木麻理(tokiwa)
撮影/生駒由美

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Salon Data

Ten Nail(テン ネイル)
Instagram@mynameiskana
住所:東京都港区北青山3-8-3 青山レジデンス302
*PART OF NATUREは、Ten Nailと同じビルの202にあります。
Instagram@_part_of_nature_
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