「韓国ヘア」という柱を中心に、多国籍の人、年齢層が集まるヘアサロンへと進化【Capture ゼネラルマネージャー KENさん】#2
高校生の頃に韓国アイドルを好きになったことをきっかけに、独学で韓国語をマスターするほど韓国のカルチャーにハマっていたKENさん。一方で進路選択の際には「手に職をつけたい」ということから美容師を目指します。その後「韓国好きの美容師」という強みを活かして、韓国ヘアに特化したサロン「Capture」の店長に抜擢。日本在住の韓国人も多く通う人気サロンとなっています。
後編では、KENさんの手がける韓国ヘアが口コミで広まり、韓国好きが集うようになった現在の状況をどう思っているのか、また今後の展望についても伺います。
お話を伺ったのは…
Capture ゼネラルマネージャー KENさん
学生時代からK-POPなどの韓国カルチャーに興味を持つ。美容師として忙しく働く現在もシーズンごとに韓国に通い、現地の最先端トレンドをみずからの感性でキャッチ。トレンド感あふれるヘアスタイル作りに活かしている。「韓国風ヘア」ではなく「韓国ヘア」を提供できる数少ないスタイリストして、遠方から通う人や幅広い国籍を持つ顧客から支持されている。
Instagram: @kentaro_capture
韓国ヘアに特化したSNSを続けてリピーターを増やしていった
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――Capture海老名の店長をまかされましたが、最初から「韓国ヘア」というコンセプトがあったんですか?
店長になったからというわけではなく、それ以前から「韓国ヘア」は自分の強みとして持っていました。
それで店長になるといタイミングで、「せっかくだから韓国ヘアに振り切ったサロンにしてみては?」という話になりました。
――集客のためにした工夫はありますか?
最初は、フリーペーパーを見て来てくださるお客様から始まりました。それで来ていただいた人には、満足するスタイルを提供して次につながるように努力しました。
お客様を増やすためにいろいろな取り組みをしましたが、その中でも頑張ったのはやはりSNSですね。インスタの更新は毎日、1日に3投稿する日もあり、そちらは「韓国ヘア」を全面に打ち出したものにしました。
――当時「韓国ヘア」を打ち出す美容室はどのくらいありましたか?
2020年の頃はまだ少なかったと思います。特に神奈川県にはほとんどなかったんじゃないですかね。個人として韓国のヘアが得意なスタイリストさんはいると思いますが、うちのようにサロンとして「韓国ヘア」を打ち出しているところはなかった気がします。
そういった意味でもこのジャンルでシェアを獲得できたら大きな強みになるな、というのは感じていました。
「韓国風ヘア」ではなく「韓国ヘア」と胸を張って言えるように
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――最先端の韓国ヘアを常にインプットするのは大変ではないですか?
僕自身が根っからの韓国好きで、好きなことなら努力を厭わないタイプなんです。韓国語も独学で覚えたし、勉強することが苦になりません。
美容師としても同じで、せっかく美容室として韓国のトレンドヘアを提案するなら、「韓国風」ではなく「韓国そのまま」のヘアになれる美容室にしたいと思ったんです。
そのために、韓国に何度も通って、日本と違う韓国流のカット技術なども学びました。
――実際に韓国の人気サロンを巡り、自分の髪を切ってもらったりもしていると。
はい。韓国研修が決まったら、いつも自分で会いたい美容師さんにアポを取ってから行きます。インタビューをすることもありますよ。
そうして現地で人気の美容師さんに実際切ってもらいます。切ってもらっている間は韓国語でスタイル作りにまつわるさまざまなことを聞いていますね。
他にも日本でも韓国の美容師さんがセミナーを開くことがあるのですが、そういったものにも欠かさず参加していますね。
――常にアンテナを張ってリアルな韓国トレンドを仕入れているわけですね。
日本にいる間も、情報収集は常にしていますね。韓国人の友達も多いので、友人とご飯を食べながら、「これからきそう!」っていうタレントさんや芸能人のこと、カルチャーを教えてもらったり。韓国料理屋さんなどに行けば、自然とネットワークが広がるんですよ(笑)
日本人、韓国人、欧米人…韓国好きが集まる美容室に
――現在の客層はどういった感じですか?
僕が担当しているお客様に関しては、韓国ヘアをオーダーされる方がほとんどですね。といってもタイプはさまざまです。韓国に精通している方もいますし、「韓国ヘアってどんなものかわからないけれどはやってるから試してみたい」と言ってこられる方もいます。
あとは日本に住んでいる韓国人の方にも口コミで広がっています。
さらに韓国カルチャー好きは日本人だけではないので、韓国カルチャーが好きな欧米人の方がこられることもありますね。
――さながらCaptureがリトル韓国みたいですね。
そうですね(笑)実際韓国に関する情報交換の場のようになっているかもしれません。僕自身もお客様に聞かれたら、「韓国旅行するならここに行ったほうがいいですよ」とか「このお店がおいしいですよ」とお伝えしたりもしますし。
切って終わりではなく、切る理由をきちんと伝えるようにしている
――美容師としてのKENさんがお客様に接する時に心がけていることはありますか?
どういう目的でこの部分を切っているのか、ここを1センチ切ることで何が変わるのか、といったカットの説明を細かくお伝えするようにしています。
というのも、僕のお客様はロングヘアの方が多いんです。ロングヘアのカットって、見た目に劇的な変化は出ません。切る長さも数センチのことが多いですし。
そうするとお客様の中には「どこが変わったのかな」「かわいくなったかな」と不安になる人もいると思うんでうす。
なので、僕は「顔周りを1センチ切るだけで、見え方がこう変わります」「こういう仕上がりにするために、ここにレイヤーを入れますね」と、逐一説明するようにしています。
説明が多く細かいので「こんなにスタイル解説してれる美容師は初めてだ」と言われることもあるんですが(笑)
でもなんとなく切って終わりというより、お客様に納得していただくことが大切だと思っているので、僕はこのやり方にこだわっていますね。
――今後はCaptureをどうしていきたと思っていますか?
2020年にCapture海老名の店長になり、2023年にはCapture橋本もオープンして、両店舗の統括を任されました。今後はマネージャーとして、Captureブランドをより定着、拡大して、さらに多くのお客様に満足いただけるサロンブランドを作っていきたいと思っています。
スタッフも若い人が多いのですが、みんなそれぞれ美容師に対する思いや目標がしっかりしています。そんな今いるスタッフたちがさらに輝けるステージを作っていくのも、僕の仕事だと思っています。
取材・文/皆川知子(tokiwa)
撮影/ワタナベミカ
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Capture ebina
住所:神奈川県海老名市扇町12-30-102
電話:042-200-9211
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