王道ルートで美容師を目指すも、同じくらい大好きだったファッション業界へ思い切って飛び込んだ!【Hew/代表 CHIAKIさん】#1
2023年4月、代官山にヘアサロン「Hew(ヒュー)」をオープンさせたCHIAKIさん。
ハイセンスなスタイル提案で注目される美容師の一人ですが、実は過去に一度アパレル業界に転職したほどのファッション好き。
そんなCHIAKIさんが美容師になるまでの道のりと、Hew立ち上げのエピソードをお聞きしました。
お話を伺ったのは…
Hew 代表 CHIAKIさん
バンタンデザイン研究所を卒業後、都内サロンに入社。アシスタント時代に、どうしても諦めきれなかったアパレル業界に転職するも、再び美容業界に戻り再スタート。前職時代の先輩が立ち上げた「Xena」に参加し、スタイリストとしての実力をつけていく。2023年4月に、自身がプロデュースする新サロン「Hew」をオープン。デザインカラーやレイヤーカットなど、トレンドを取り入れた抜け感あるスタイル提案に注目が集まる。
CHIAKI’S PROFILE
- お名前
- CHIAKI
- 出身地
- 栃木県
- 出身学校
- バンタンデザイン研究所
- プライベートの過ごし方
- おいしいご飯を食べておいしいコーヒーを飲むまでがセットです。
- 趣味・ハマっていること
- 整体。いいところを探し中!
- 仕事道具へのこだわりがあれば
- 自分が使いやすいかどうかを重視。
美容師家系で子供の頃は父に髪を切ってもらってました
――美容師を目指したきっかけを教えてください。
父が美容師をしていて、子供の頃はずっと父に髪を切ってもらっていました。
さらに従兄弟、叔父も美容師という境遇だったのもあり、小学生の時から「将来は美容師になりたい」と自然に言ってましたね。
学生時代は洋服にもおしゃれにもすごく興味があり、高校生の時にハイトーンサロンに行ってブリーチを体験したり。かなり派手でした(笑)
それもあって、美容学校はファッション系にも強い学校に進みました。
――就職は東京の美容室へ?
はい、専門学校に2年通って、都内のサロンに入社しました。
当時の私はめちゃくちゃ派手で、選んだのは渋谷のギャル系サロン。そこで2年半働いて、一度美容師を辞めています。
――どんな理由だったのでしょう。
美容師の仕事は好きだったのですが、同じくらいファッションも好きで、アパレルで働いてみたいという気持ちが捨て切れなかったんです。
人生は一度きりだから、やりたいことに挑戦しよう、後悔したくないという気持ちでしたね。
スタイリストデビューする前に転職を決めました。
一度きりの人生、もう一つの夢だったファッション業界へ転職
――アパレルへの転職は、何かつてがあったのですか?
まったくなかったので、普通の求人からの応募です。
ビームスの系列で新店のオープニングスタッフを募集していて、それに受かり、ショップスタッフとして働くことになりました。
洋服は好きだったものの、知識はまったくなくて。まわりのスタッフは知識が豊富で詳しい人ばかりで、いろいろ教えてもらうことは多かったです。
――ショップではどのくらい働いたのですか?
半年ほど働きました。
コーディネートを提案する楽しさや、ファッションをより深く知ることができてよい経験だったのですが、美容師時代の同期がどんどんデビューし始めるのを知り、今度は悔しい思いが出てきてしまったんですね。
会社に正直な気持ちを伝えて相談したら理解してもらえて、美容師として復職することになりました。
一度離れたからこそ、美容師という仕事や、自分のやりたいことを客観的に見れたのかもしれません。
美容師として再スタート。がむしゃらに働いた20代
――美容師としての再スタートはどのような流れで?
最初に働いていたサロンでお世話になった先輩が、独立して自分のお店を出すと聞いて。
物件や内装デザインなどいろいろ協力させてもらい、オープニングスタッフで入社しました。それが渋谷にある「Xena(ジーナ)」です。
――またアシスタントからのスタートに?
そうですね、またシャンプーから。すでにできる技術もあったので、1年でデビューすることができました。
スタイリストになってからは、もう美容師という仕事が楽しくて楽しくて。毎日がっつり働いてましたね。
ありがたいことにお客様もたくさんついていただいて、とても忙しい毎日でした。20代後半が一番忙しかったかも。
――そこから新サロン「Hew」が立ち上がるわけですが、どんなきっかけがあったのでしょう。
Xenaは、ウルフカットやハイトーンなど、少しエッジのきいたスタイルが主流なんですね。
自分もお客様も年齢を重ねていくうちに、もう少しナチュラルで抜けのあるスタイルを作っていきたいなと思うようになり。
Xenaは好きだったのですが、自分がそこにずっといるというビジョンが見えなくなってしまいました。
新しい場所を作ろう、何か新しいことを始めてみたい、そんな気持ちもあってオーナーに相談したところ、ブランドの代表として「Hew」をまかせてもらえることになったんです。
――新サロンの立ち上げは、物件探しから?
物件を探すところから内装・デザイン、運営まで全部やらせていただくことに。
場所は渋谷からガラッと雰囲気を変えて、落ち着いたエリアを探しました。代官山、恵比寿ともちょうど間くらいの位置で、もともと好きなエリアだったんです。
いつかこのあたりでサロンをやれたらなと思っていたのが叶い、本当にうれしくて。
内装もかなりこだわったので、当初の予定よりだいぶおしてしまい。3月31日の夕方までいろいろ作業して、4月1日にオープンするという(!)
めちゃくちゃ大変でしたけど、 自分のやりたいことが少しずつ形になっていって、最高のスタートになりました。
取材・文/青木麻理(tokiwa)
撮影/高嶋佳代