ジェルネイル検定上級の試験内容・押さえるべきポイント・取得メリットを徹底解説!
ネイリスト資格は数多くありますが、就職や転職の際に必要資格として求められるもののひとつが「ジェルネイル検定」です。なかでも上級は、専門的な知識と確かな技術を証明できる資格となるため、ネイリストとしての信頼にもつながるでしょう。
本記事では、JNAジェルネイル技能検定試験の上級について、出題内容や時間配分のほか、押さえておきたいポイントなどを詳しく紹介します。ジェルネイル検定上級の資格取得を目指している人は、ぜひ参考にしてください。
ジェルネイル検定とは?

ジェルネイル検定は、NPO法人日本ネイリスト協会が開催している資格。お客様が安心して施術を受けられるよう、健全なジェルネイルを普及させることを目的に実施されています。
この検定試験では、お客様にプロとしてお客様にジェルネイルを施術する際に必要となる知識・技術が習得できているかが問われます。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|JNAジェルネイル技能検定試験
ジェルネイル検定 上級とは?

ジェルネイル検定は初級・中級・上級の3段階に分かれており、サロンワークで通用する知識・技術を証明できるのは中級以上とされています。とくに上級では、ジェルネイルのスペシャリストとしての知識・技術の両方を習得していることが問われます。
ジェルネイル検定 上級の受験資格
ジェルネイル検定では、飛び級での受験が認められていません。そのため、上級を受けるためには中級に合格する必要があります。
なお、検定の申し込みの際には、中級の合格者番号が必要となります。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験 試験要項
ジェルネイル検定 上級試験の概要
ジェルネイル検定の上級試験では、10分間の事前審査と75分間の実技試験が行われます。なお、上級では筆記試験はありません。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験 試験要項
トレーニングハンドを使用しての試験は終了しているため注意!
2024年12月実施の第31回試験から、実技試験でのトレーニングハンドの使用が許可されなくなっているため注意しましょう。現在はモデル同伴またはJNEC認定モデルハンドを使用しての受験のみ許可されています。
さらに、85分と設定されていた実技試験の時間も、現在は75分に変更されているため、練習段階からこの時間を意識して実技試験に挑みましょう。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験 試験要項
NPO法人 日本ネイリスト協会|JNAジェルネイル技能検定試験
ジェルネイル検定 上級試験の開催場所
ジェルネイル検定は例年、札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡で開催されています。
申し込みの際、受験地域を選ぶことはできますが、受験会場を指定することはできません。
もし、ネイルのスキルを身に付けるために通っている専門学校やネイルスクールが認定校であれば、学校で受験できるケースもあるため、確認してみましょう。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験 試験要項
ジェルネイル検定 上級試験の開催時期
ジェルネイル検定は、例年6月と12月に開催されています。ただし、この日程は変更される可能性もあるため、受験の際は必ず試験要項を確認しましょう。
なお、2025年の試験日程と募集期間は下記の通りです。
【初級】2025年6月7日(土) ・12月6日(土)
【中級】2025年6月8日(日) ・12月7日(日)
【上級】2025年6月8日(日) ・12月7日(日)
6月開催試験の申し込み期間は2025年2月から3月、12月開催試験の申し込み期間は2025年8月から9月となっています。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|JNAジェルネイル技能検定試験
ジェルネイル検定 上級試験のタイムスケジュール
ジェルネイル検定の上級試験は、午前と午後の1日2回行われます。ただし、申し込みの際にどちらかの日程を指定することはできません。応募後、受験票に記載された日程で受験する必要があります。
午前の部を指定された場合のタイムスケジュールは以下の通りです。
9:50〜10:10 入場時間(20分)
10:15〜10:25 出欠確認・事前審査・指定商品申請用紙確認・提出(10分)
10:25〜11:40 実技試験(75分)
11:40〜12:20 実技審査(40分)
変更となる可能性もあるため、受験票に記載されているスケジュールを必ず確認しましょう。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験 試験要項
ジェルネイル検定 上級の合格基準

ジェルネイル検定上級は、100点満点のうち70点以上で合格です。減点方式で採点されるため、減点に該当する事項をしっかりチェックしておきましょう。また、該当すると失格となる事項もあるため、こちらもしっかりと把握すておくことが重要です。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|JNAジェルネイル技能検定試験
ジェルネイル検定 上級の合格率
ジェルネイル検定の合格率は、公式発表されていません。
ネイルスクール等による情報では、上級の合格率は約45%とも言われていますが、正確な合格率は実際のところ不明です。
しかし、受験者の半数以上が不合格となっている可能性があることを考えると、しっかりと対策・準備が必要な試験であることがうかがえます。
ジェルネイル検定 上級の出題内容

ここでは、第32回ジェルネイル検定の試験要項より、検定の出題内容を紹介します。
事前審査
事前審査ではテーブルセッティングの状態に加え、モデルもしくはJNEC認定モデルハンドの状態が審査されます。
セッティングする道具や用材のなかには、事前にラベルの貼付けが必要なものもあるため、しっかりと確認し、忘れずにラベル付けしましょう。
また、ウェットステリライザーに必ず入れるよう指定されている用具もあるため、こちらも確認しておきましょう。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験 試験要項
実技試験
手指消毒からはじめ、ベースジェルを塗布した後、下記の通り指定された5本の指にそれぞれイクステンションを施します。
【右手】
人差指・中指:ジェルクリアスカルプチュア
薬指:ジェルチップオーバーレイ+デザイン
※右手薬指に指示されている「デザイン」は、与えられたテーマに沿ってネイルアートを施します。
【左手】
中指:ジェルチップオーバーレイ
薬指:ジェルチップオーバーレイ+フレンチカラーリング
手指の間違いには十分に注意して行いましょう。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験 試験要項
実技試験の時間配分例
実技試験の対策としては、通し練習を繰り返し、各工程にかけられる時間の体感をつかんでおくことがとても重要です。
ここでは、時間配分の一例を紹介しますので、参考にしてください。
手指消毒後、どの工程から進めるかといった作業手順に決まりはありせん。下記の表はあくまでも目安のため、自分の作業しやすい手順・時間配分を練習で見つけましょう。
所要時間の目安 |
作業内容 |
1分 |
手指の消毒 受験生・モデルそれぞれ30秒を目安にする |
5分 |
・サンディングとダストオフ ・プレプライマー(水分・油分の除去) ・右手薬指・左手中指・左手薬指にチップを貼り、カットして形成 |
21分 |
・右手薬指:オーバレイ+アート ・左手中指:オーバーレイ ・左手薬指:オーバーレイ+フレンチ 右手薬指のベースを塗って硬化している間に左手中指と左手薬指のベースを塗るなど、自分がスムーズに作業できる順番を見つける |
12分 |
・右手中指・人差し指:ジェルクリアスカルプチュア ・拭き取り 試験時間の半分(38分)でこの作業まで完了がひとつの目安 |
25分 |
ファイリングとダストオフ |
4分 |
左手薬指:フレンチ |
4分 |
トップジェルを塗布 |
3分 |
拭き取り・最終チェック・修正 |
ジェルネイル検定 上級試験で押さえるべきポイント

ジェルネイル検定上級試験を受験する際には、減点・失格の対象となる項目をしっかりと把握しておくことが重要です。
失格事項には、下記のような内容が含まれています。
・時間内に試験項目が完了できていない場合
・指定された以外の指にイクステンションを行った場合
・事前にサンディングしていた場合
・ナチュラル・クリア以外のチップをチップオーバーレイに使用した場合
・仕上げの未硬化ジェルを拭き取っていない場合
また、減点事項の対象となる項目が、著しくひどい場合と判断された場合も失格となるため注意しましょう。
引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験 試験要項
ジェルネイル検定 上級を取得するメリット

ジェルネイル検定は、中級を取得しておけばサロンワークに対応できるスキルがあることを証明できます。上級を取得すれば、さらに高度な技術を持っていることの証明となるでしょう。
また、ネイリストとしての自身の技術に自信を持って施術ができるようになることも考えられます。
さらに、お客様やサロンオーナーからの信頼も厚くなり、指名回数が増えたり、昇格したりといった可能性もあるでしょう。
資格手当を付与しているネイルサロンであれば、給与アップも期待できます。
JNA認定講師を目指すならジェルネイル検定 上級の取得は必須!
JNA認定講師資格は、ネイリストを育成できるレベルの知識と高い技術力があることを証明できる資格です。将来的に講師やネイルスクールの開校を目指している場合に、とくにおすすめの資格です。
また、講師として活動しない場合でも、認定講師資格を取得していることに対して、資格手当を支給しているサロンもあります。
認定講師試験を受験するためには複数の条件が求められますが、そのうちのひとつがジェルネイル検定上級を取得していることです。
ほかにも、受験資格として下記の内容が求められます。
・プロネイリストとして実務経験があること
・ネイリスト技能検定試験1級に合格して1年以上経っていること
・受験日に満二十歳以上になっていること
JNA認定講師についての詳細や取得メリットについては、下記の関連記事もチェックしてみてください。
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ネイルサロンのなかには、資格取得のためのサポートを行っているサロンや、取得済みの資格に対して資格手当の支給があるサロンもあります。
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ジェルネイル検定の上級を取得するためには、万全の対策が必要です。時間内にすべての施術が正確に完了できるよう、練習を積み重ねましょう。
ネイルサロンのなかには資格の取得をサポートしてくれる職場もあるため、高いモチベーションを保って資格に挑める環境に身を置くことも、合格につながるかもしれません。また、すでにジェルネイル検定の中級を取得済であれば、それを活かせる環境や資格資格がつくサロンもあります。
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