おかしいと感じたらすぐにヒアリング。常に働きやすい環境を作るため悩みは見逃さない「デュエット」榎本圭さん

日本の美容業界を支える企業の魅力を紹介する本企画。今回ご登場いただくのは、1976年に創業し、現在は東京、千葉、埼玉にヘアサロンやカットカラー専門店など複数のサロンブランドを15店舗展開する「デュエット」です。

前編では「デュエット」の専務取締役を務める榎本圭さんに、会社の成り立ちや教育で大切にしている考え方などについてお聞きしました。

後編では、榎本さんが「デュエット」に入社したきっかけや会社の魅力だと感じている部分について伺います。懇親会や授賞式など社内イベントが多いため、スタッフ同士のコミュニティが築きやすい点が魅力だという榎本さん。スタッフの愛社精神やモチベーションにもつながっていると感じているそうです。

今回、お話を伺ったのは…

「デュエット」専務取締役

榎本圭さん

東京都出身。サラリーマンとして13年働いた後、高山美容専門学校で美容を学ぶ。2015年に「デュエット」へ就職。現在は専務取締役を務める。株式会社ビギナでは代表取締役。

未経験から転職。リスタートのチャンスだと感じて入社

――榎本さんがこの会社に入社された経緯を教えてください。

入社のきっかけは結婚です。パートナーの父親が「デュエット」の会長職を務めており、結婚のタイミングでお誘いを受けたので入社しました。それまでは電子機器などの開発を行う企業でサラリーマンとして13年間働いていたんです。

――他業種ということで不安はありませんでしたか？

不安はありました。前職は仕事内容もすごく好きでしたし、収入もよかったのですが、自分の将来像が見えてしまったと感じていました。そんな中でお誘いを受けたので、キャリアをリスタートさせるチャンスだと思ったんです。不安はありましたが、これまで経験したことのない未知の世界に飛び込むことへのワクワク感のほうが大きかったので挑戦してみようと踏み切りました。

――入社後の仕事はどのようにスタートしましたか。

美容師免許を持っていなかったので、美容学校の通信制に通いながら仕事を始めました。入社時から責任ある立場を任されたので、ほかの社員に納得してもらうように必死で働いていたんです。落ち込むことも多かったですが、いまはこの業界に挑戦してよかったと思っています。現在は「デュエット」の専務取締役を務めると同時に、株式会社ビギナの代表取締役として働いています。

SNS投稿で手当支給。やりがいを感じる場面が多い環境

――この会社の働きやすさを教えてください。

スタッフがやりがいを感じる場面を多く用意しています。たとえば、Instagramに自分が作ったヘアスタイルを投稿するたびに500円の手当を支給しています。1ヶ月のうち20日間働いたとして、毎日投稿していれば1ヶ月の収入が1万円増えるのでやりがいを感じられるかと。また、SNS活動のハードルも低くなるので早いうちから挑戦しやすく、デビュー後の集客にも困りづらくなると思います。とくにアシスタントのなかには自分の技術に自信が持てず、SNS活動をためらっている方が多くいるのでサポートしていきたいです。

――なるほど。

あと、「デュエット」は懇親会や授賞式など社内イベントが多いので、スタッフ同士のコミュニティが築きやすいと思います。実際、幹部役員と現場スタッフの距離が近く、仕事だけでなくプライベートの相談を受けることも。また企業のビジョンを共有しやすいので、スタッフの愛社精神やモチベーションの維持にもつながっていると感じています。

――企業として相談の場を設けることもあるのでしょうか？

もちろんあります。「〇〇さんの調子が最近おかしい」など噂程度であっても情報が入ってきたら、必ずマネージャーが面談を行います。そこで悩みがあれば改善策を練り、その方が働きやすい環境を作っていきます。

もしスタッフ間のトラブルが発生した場合、別店舗に異動することもできますし、この会社の店舗は同じ路線沿いに展開しているので生活への支障が少ないです。会社の都合ではなく、スタッフの都合に合わせて柔軟に対応することを心掛けています。

美容師に向き不向きはない。どんな人でも受け入れる会社

――榎本さんが思うこの会社の魅力は何ですか？

スキルアップを目指しやすいところです。デビュー後も参加可能な講習が多く、たとえば着付け講習やモデル撮影会などがあります。参加した講習に応じてメニューも増やしているので、実際に学んだスキルを活かす喜びも感じられます。

――美容師の仕事ではどのようなやりがいを得られますか。

お客様と親しい関係性を築けることはやりがいだと思います。お客様は平均的に月に1回サロンを訪れるのですが、それが生涯顧客となれば中途半端な友人よりも一緒に過ごす時間が長くなるはずです。そのなかでお客様が結婚したり、昇進したりと人生の変化を見届けられる職業は数少ないと思います。

――今後の展望をお聞かせください。

店舗拡大を目指していきたいです。現在15店舗を展開しているのですが、30店舗まで増やしていけたらと考えています。その実現のために就業規則を見直したり、現地に足を運んで物件探しに力を入れたりしたいです。

――最後に、この会社を目指す人へのメッセージをお願いします。

美容師に向き不向きはないと考えていますし、弊社にはどのような方でも高い技術を持つ美容師に育てられる環境があると自負しています。地方にお住まいの求職者には面接やサロン見学にかかる交通費を全額負担しているので、気軽に門を叩いていただきたいです。「デュエット」は来るもの拒まずの気持ちでお待ちしています！

美容師を諦めてしまう人を減らしたい、スタッフの都合を優先したいなど、美容業界と現場で働く方々への思いを熱く語ってくださった榎本さん。その様子から「デュエット」には美容師の仕事へのリスペクトが根付いており、働きやすい環境作りにいかに力を入れているかが伝わってきました。働きやすさのアップデートを繰り返していきそうな「デュエット」の今後に注目です。