卒業を待たずに就職しカリキュラムを6ヶ月で終了。「早く」の思いで駆け抜けた新人時代「bloc japon」本間真斗さん

芸能人やモデル、著名人が多数来店する東京・渋谷の人気サロン「bloc japon」。ファッションやカルチャーと密接に結びついたスタイルの提案で、トレンドを発信し続けています。

今回取材したのは、3年制の美容専門学校の卒業を待たずに、2021年8月に「bloc japon」へ入社した本間真斗さんです。

一般的なルートとは異なる選択をした本間さんは、入社後もカリキュラムを前倒しで進め、通常より3ヶ月ほど早い6ヶ月で修了。短期間でスタイリストデビューを果たしました。

そんな本間さんですが、美容師を目指したきっかけは「なんとなく」だったといいます。

地元・福岡を離れて上京したことをきっかけにスイッチが入り、駆け抜けるような早さでキャリアを築いていきました。

今回、お話を伺ったのは…

本間真斗さん

「bloc japon」ヘアディレクター

福岡県出身。福岡県の大村美容ファッション専門学校で美容師免許を取得後、2021年8月に「bloc japon」へ入社。入社後はいち早くカリキュラムを進め、入社から9ヶ月ほどでスタイリストデビューを果たす。コーンロウやブレイズなどブラックヘアを強みに、着実にファンを増やしている。

インスタグラム

スーツを着ない仕事を。何気ないきっかけで進んだ美容師の道

取材に応じる本間さん

――美容師になろうと思ったきっかけは?

特別なきっかけはないんです。元々は大学に進学するつもりで準備をしていましたが、進学してやりたいと思えることがなくて。

そんなときに参加した大学や専門学校が集まる説明会で、美容専門学校の話を聞いたことがきっかけで、なんとなく興味を持ったのが美容師の仕事でした。

専門的な仕事に就きたい、そしてできればスーツを着ない仕事がしたいという思いがあったので、美容師ならその両方が叶えられるなと感じたんです。

――最初は大きなきっかけがあったわけではなかったのですね。専門学校ではどんな経験をされましたか?

コロナ禍だったこともあり、当初は学校に通えていなくて、順調なスタートとはいえませんでした。

徐々に学校に通えるようになり、実技の授業が始まってからは、「自分は思っていたより不器用なんだな」と感じることが多かったですね。

それまでは器用なほうだと思っていたのですが、ワインディングなどは想像以上に難しく感じました。

――なんとなく選んだ道だったということですが、楽しさを感じることはありましたか?

そうですね、楽しかった出来事はすべて放課後に友だちと遊んだことだったかもしれません。授業自体に楽しさを感じることはあまりありませんでした。

学費を払ってもらっていたので辞める選択肢はありませんでしたが、正直なところ「続けるしかない」という感覚に近かったと思います。

それでも、ウィッグでの練習は苦手だった一方で、友だちのヘアセットをするのは好きでした。人に対して何かをすると喜んでもらえたり、目の前で反応が返ってきたりするので、そこにはやりがいを感じていました。

卒業を待たずに就職。突き動かしたのは「早く働きたい」思い

本間さんが入社を決めた「bloc japon」。2001年の創業から、常にトレンドを発信してきた

――「bloc japon」に入社しようと思ったきっかけは?

友だちから「『bloc japon』に本間さんっていう、お前と同じ名前のスタイリストがいる。めちゃくちゃかっこいいよ」と聞いたことがきっかけで、このサロンの存在を知りました。

そこからサロンについて調べていくうちに、代表の山本洋史の存在、「bloc japon」のコンセプト、ファッション・カルチャーの発信をしていることを知り、憧れを感じるようになったんです。

それに「bloc japon」は僕と同い年で、そんなに長く続いているサロンなのはすごいなと感じました。

――人気サロンですし、就職するのは大変だったのではないですか?

僕の場合はタイミングもあって、そこまで大変ではありませんでした。通常は2次試験まであるのですが、当時はちょうど人が辞めたタイミングだったこともあるのか、1次試験のみで採用が決まったんです。

面接では、オーナーに憧れていることをストレートに伝えました。

――専門学校を中退して就職されたそうですね。

はい。通っていた専門学校は3年制で、美容師免許を取ったあとの1年間で就職先を決める流れでした。僕は3年生の8月に「bloc japon」の内定をもらったので、卒業まで待つ必要はないと考えたんです。

元々、何事も「早い方がいい」と思うせっかちなタイプで、できるだけ早く働きたいという気持ちもあり、学校を辞めて就職することにしました。

入社と同時に入ったスイッチ。「あとがない」気持ちで覚悟を決める

入社当時を振り返る本間さん

――専門学校時代、ご自身のことを不器用だと感じていたとのことでしたが、入社後、技術面での苦労はありましたか?

あまりなかったと思います。というのも入社してからは、とにかく練習量を増やしていました。

朝は誰よりも早く来て、夜も最後まで残る。それが当たり前という感覚で取り組んでいたので、技術的な壁を強く感じることはありませんでした。

――入社と同時にスイッチが入ったのでしょうか?

そうですね。一番の理由は、福岡から上京したからだと思います。知り合いがほとんどいない環境だったので、ここでやるしかない、自分にはあとがないという強い覚悟に変わっていきました。

帰る場所がないというほどではありませんでしたが、これまでとは異なる環境に身を置いたことで、意識は大きく変わったと思います。

オーナーのような美容師になりたいという思いもあり、そこからスイッチが入っていきました。

――当時、美容師として成功したいという思いはありましたか。

どこまでを成功とするかは難しいですが、そこまでの高望みはしていませんでした。

将来、家族ができたときに困らず生活できて、たまに一緒に焼肉に行けるくらい。それくらいの範囲を幸せにできればいい、という感覚だったと思います。

――カリキュラムは順調でしたか?

はい。入社から半年ほどでカリキュラムを終えました。周囲よりも2〜3ヶ月ほど早いペースだったと思います。

練習では「いつまでにこのテストに受かるか」を必ず決めていて、一般的なスケジュールよりも1〜2週間は早めに設定していました。

そうしないと、ずっと受からない気がしていて。期限を決めて取り組むことは、かなり意識していました。

――ではスタイリストデビューもかなり早かった?

カリキュラムは早く終わりましたが、すぐにデビューするのではなく、自分で納得できる状態になってからにしようと考えていました。

そこで2〜3ヶ月ほどの準備期間を設けて、自分で「最低限のことはできる」と思えるようになったタイミングで、スタイリストデビューをしています。

もちろん、当時は完璧にできるというわけではありませんでしたし、不安がまったくなかったわけではありませんが、自分が納得できているかどうかは大事にしていました。


後編では、新人時代にぶつかった壁や、本間さんの強みとなっているブラックヘアに取り組むようになった経緯を伺います。

社内に前例がないブラックヘアを、独学で技術習得していった本間さん。

効率よく売上を伸ばすことが難しいとされる技術に、なぜあえて挑戦し続けることができたのか。その背景には、本間さんならではの考え方がありました。

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bloc japon
住所:東京都渋谷区宇田川町32-7 YY UDAGAWA BLD.11F
TEL:03-3462-0070

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