21世紀を代表するサロンを目指し、4大都市に店舗を展開【PELE代表・RYUSEIさん】#2
前編に続いて、PELE代表のRYUSEIさんのインタビューをお届けします。
さまざまな局面で決断し、すべてをプラスに変えていったRYUSEIさん。
前編では新卒で就職したサロンを半年で退職し、すぐご自身のサロンを立ち上げるなど型破りな美容師人生をスタートしたこと。イギリス留学で自信を深められたことについて語っていただきました。
後編では、留学から戻り23歳で指名1050万円を達成したこと、ご自身のサロンPELEを立ち上げたこと、次々と4大都市に支店を展開している理由についてご紹介します。
好条件・好待遇を捨ててご自身のサロンPELEを創業

――ロンドンの「ヴィダル・サスーン・アカデミー」から戻って、どうなさったんですか?
留学前から代表を勤めていたサロンに戻りました。ロンドンにいる間もずっとSNSを上げていたので、お客さまは待っていてくださいました。
――RYUSEIさんの経歴には「業界最速」とか「最年少」が目に付きます。指名1050万円の達成は何歳の時ですか?
23歳でした。帰国してから1年半~2年くらいですね。
――一般的にその年齢だと、まだアシスタントの方が多いですよね。そんなに順調だったのに、なぜご自身のサロンを立ち上げようと?
前のサロンは条件も待遇もすごくよかったんですが、やっぱり「雇われ社長」なんですよね。何でも僕の思い通りにやらせてもらっていましたが、やっぱり違う。
自分自身の考え方を可視化するというか、僕の影響力がどう波及していくのかを知りたかったんです。
――冷静的に判断なさっているんですね。
もし、前のサロンに「この人のようになりたい」って思えるような、尊敬できる人がいたら辞めなかったかもしれません。
ドミナント戦略を立て東京・名古屋・大阪・福岡の4大都市に出店

――独立するにあたって、準備はなさったんですか?
いいえ、まったく(笑)。もう「明日やろう!」っていうくらいのテンションでした。経営的な勉強もしていなし、資金もない。トライ・アンド・エラーの繰り返しです。
仕組みばっかり考えて、それでうまくいっている会社ってあるんでしょうか。
――前のサロンでも「代表」でした。今とは違いますか?
前は会社の上層部にも周りにも「プレイヤー」として見られていたと思います。「1000万円も稼いですごいね」って言われても、結局、僕は数字を稼ぐだけの人材だったんですよね。当時は勢いがあるだけの若造って見られていたと思います。
今は周りのプレイヤーをどう稼がせるか、どれだけたくさんの社員を豊かにできるかにチャレンジしています。正直なところ、自分が稼ぐより難しいですね。
――経営など不安なことを相談できるブレーンは?
創業当時から家族がサポートしてくれています。金融系の会社に勤めていた兄が、僕の会社の立ち上げから参加していますし、妻のサポートもあります。
――RYUSEIさんのパートナーは美容関係の方なんですか?
彼女も美容師です。「大阪にすごい美容師がいる」というのをSNSで知って、会いに行ったんです。「肝が据わっているというのは、こういう人か」っていうのが第一印象です。
内装は妻が担当しているんですよ。働きやすさを考えた動線とか、インテリアとか。それぞれが得意なことをやっている感じです。
――最初に出店したのはどこですか?
2022年3月に渋谷です。若者カルチャーがいちばん強い場所ですから。
同じ年の12月に名古屋の栄にも出店しました。
――都内に出店するのではなく?
21世紀を代表するサロンになりたい。そのためのドミナント戦略です。日本の4大都市、東京、名古屋、大阪、福岡に出店してPELEというブランドを浸透させたいんです。
今はまだ福岡を除く3都市に3店舗ずつですが、4都市に28店舗の展開を目指しています。この夏には福岡にも出店する予定です。
愚かであることを自覚する。だから練習を繰り返す!

――戦略的に店舗を増やして、経営を継続させることは難しいことだと思います。
機動力でできることは多いですが、確かに続けることは難しいですよね。最終的には自分の覚悟じゃないですか。例えば、「この店舗でスタッフ全員が辞めました」っていうことになったら、僕がやればいいだけのこと。そういうスタンスです。自分が弱気になったら、会社も崩れると思っています。
――人材の育成に関してはどうですか?
自分たちは愚かである。だから謙虚に貪欲に学び続けることを忘れないで欲しいということを伝えています。うちは「クリエイティブ循環型経営」を掲げています。表現することを目的にすれば一生成長し続けられるし、売上も立つ。
例えば表現できないカラーがあったら、練習するじゃないですか。できないからやる。シンプルな考え方だと思います。
――RYUSEIさんの考えとか、スタッフのみなさんに伝えているんですか?
めちゃくちゃ伝えます。良いことは良い。悪いことは悪い。本気でスタッフのことを考えているから、本気で怒ります。
――本気で向き合っていらっしゃるんですね。
評価も平等です。数字でしか平等な評価はできないと思うので、結果を出した人には役職を付けています。
スタイリストには歩合があるからシンプルに「頑張ろう」って思えますよね。でもアシスタントにはそんな仕組みがない。それでアシスタントにも売上の1%を分配するようにしました。「売上に貢献しよう」と思ってくれるきっかけになればいい。
――そういう仕組みはなかなかないですよね。
うちは女性スタッフが8割なんです。将来、結婚して子どもを持つこともあるでしょう。となると17時にはサロンを出て保育園へお迎えに行かなくちゃいけない。将来的には17時にクローズするサロンも作りたいと思っています。
――ご自身のサロンを経営なさって、変わりましたか?
以前は自分が成長できたことが喜びでしたけど、今は違いますね。スタッフとか誰かのためにやったことが自分に還ってくると本当に嬉しい。誰かの成長を、自分のことのように喜べる。今は自分が評価されるより嬉しいですね。
――本当の意味で「サロンの代表」なんですね。
スタッフが評価されるためにも、自分ももっと上を目指さないといけない。自分ももっと輝き続けるための挑戦をしています。
パリコレとか、ファッションの仕事にへアで関わっていきたい。今、いろいろと調整をしているところです。
――すごいですね! 最後にこれから美容師を目指す人にアドバイスをお願いします。
経験とか技術力がない状態で、「クリエイティブなことをやろう」とする人が多い。それではクオリティの高いものは作れません。
最初に数、次に時間、最後にクオリティです。まず数をこなして経験を積むこと。次に限られた時間内で施術できるようになること。時間を意識できない人はダメですね。時間を意識できるようになれば、結果としてクオリティがついてきます。
RYUSEIさんの成功の秘訣
1.トライ・アンド・エラーで常に軌道修正をする
2.自分は愚かだと自覚し、謙虚に学び続けること
3.数、時間、クオリティの順に学びを深めること
撮影/森 浩司
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