2025年「スタイル&カラー トロフィ」世界大会2位。日本らしさを極めた作品で高評価を獲得!【kakimoto arms 二子玉川店 細畑久寿さん・坂口綾菜さん】#2
日本ロレアル主催のコンテスト「スタイル&カラー トロフィ ジャパンファイナル」。グランプリに選出されると世界各国の勝者によるインターナショナル大会への出場権を獲得します。
前編に続いて、2025年にインターナショナル大会に出場し、見事に世界2位を獲得したkakimoto arms二子玉川店のスタイリストであり店長の細畑久寿さんとカラーリストチーフの坂口綾菜さんのお話をお届けします。
後編では、写真審査を経てジャパンファイナルに向けてどのような準備をしたのか、インターナショナル大会のファイナルステージ出場が決まったものの予期せぬ事態に見舞われたこと、世界2位を獲得して改めて感じたことについてインタビューしました。
お話を伺ったのは…
kakimoto arms 二子玉川店
スタイリスト/店長 細畑久寿さん
カラーリストチーフ 坂口綾菜さん
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細畑久寿さん(左)/2003年kakimoto arms入社。スタイリストとして青山店、田園調布店に勤務。2020年に二子玉川店の店長として着任。
坂口綾菜さん(右)/2013年kakimoto arms入社。カラーリストとして銀座店、六本木店、川崎店に勤務。2021年に二子玉川店のカラーリストチーフとして着任。
「和心」をコンセプトに日本らしさを作品に投入
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――2025年のテーマが「elevete classic(エレベート クラシック)」に決まり、それからどうしましたか?
坂口さん:'23年のデザインはすごく柔らかくて、強さが足りなかったという反省から、「透明感とか洗練された雰囲気は継続しつつ、目に留まるような強さをどこかに入れたいね」という話はしました。
細畑さん:審査員に「日本らしさが感じられるデザインがいい」というアドバイスももらっていたので、二人の間で「和心(わしん)」をテーマに作品を作ろうと決めました。
――お二人ではどんな話し合いを?
細畑さん:日本らしい色って何だろうという話をして、赤でも朱っぽい赤だろうとか、緑でも深みがある色とか。日本の中にある景色の中の色じゃないか…という話をしました。僕からは「この色がいい」というリクエストは特になくて、坂口の選んだ色に形を合わせていこうと思っていました。
――坂口さんからは何かリクエストをなさったんですか?
坂口さん:私はスタイルに関しては何もできないので、盆栽とか生け花とか造形の面白いものを見つけては写真を送ってました。
細畑さん:バランス的なものは、自分が思っていたものとすごく近かったので、僕の思っているビジュアルと坂口がイメージしているビジュアルを寄せ合って作品を作っていきました。
――日本大会でグランプリを獲って、世界大会のファイナリストに選ばれたのを知ったのはいつですか?
細畑さん:10月に入ってからですね。11月末から4日間、ファイナルのためにフランスへ飛びました。
――今回のコンテストの準備で辛かったことは何ですか?
坂口さん:ファイナリストに選ばれましたが、自分でカラーをできなかったことです。
――どういう意味ですか?
坂口さん:ファイナリストに選ばれたのは6組なんですが、スタイリストとカラーリストのペアは日本とアイルランドだけで、ほかの4か国は1人で両方やっていたんです。それで公平を期すために6か国すべて1人でやることになってしまったんです。
――ということは、カラーも細畑さんが担当したということ?
細畑さん:そうです。坂口ならもっと繊細なテクニックができたと思うんですが、それができなくなってしまいました。
達成感と悔しい想いの複雑な感情が入り交じった「2位」
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――カラーリストが会場に入れないのが分かったのはどの段階ですか?
坂口さん:ファイナリストになったことが分かってから2週間くらいして連絡がありました。
――本戦があるパリへ行くまで、どんな準備を?
細畑さん:僕でもカラーリングできるように、坂口が工夫してくれました。専門外とは言え、薬剤の知識も経験もあるので何とかなるだろうと。
――モデルとか衣装はどうするんですか?
坂口さん:ロレアルの本社にモデルの人種やイメージを伝えおくと、向こうからモデル候補の資料が送られてくるんです。私たちはアジア系のモデルをお願いしました。
細畑さん:衣装はこちらから持っていくのではなく、先方が用意してくれるんです。なので、色やイメージを細かく伝えておきました。
――当日は身ひとつで本戦に臨むイメージですね。大会は何日あったんですか?
坂口さん:4日間です。初日は6か国のファイナリストが集まったオープニングセレモニーがありました。2日目にモデルと初めて対面してカラー剤に何を使うか、デザインはどんな感じになるのかなどの打ち合わせをしました。日本から持っていったヘアピースを合わせたり、どんな衣装なのかをチェックしたり。慌ただしかったですね。
細畑さん:モデルがコンポジットと違うこともたまにあるんですが、僕たちのモデルはイメージ通りだったので本当によかったです。
――コンテストはどんな感じで進められるんですか?
坂口さん:3日目にカラー、4日目にスタイリングでそれぞれ4時間半ずつ時間がもらえます。4日目のスタイリングの後に作品の撮影をして、その日のうちにグランプリが決まる流れでした。
――カラーとスタイリングは別日なんですね?
細畑さん:日本大会ではそれぞれのチームが時間差で会場に入りましたが、世界大会では6か国が一斉にスタートするんです。
――4日目の作品制作後に撮影と結果発表があると、かなり待ち時間がありますよね?
細畑さん:そうでもなかったですよ。その間に食事したり、ロレアルさんが今回の大会の様子を撮影していてそのインタビューに応えたり。
――発表はどこでお聞きになったんですか?
細畑さん:作品を作った会場です。そこにファイナリストが集められて、3位から発表されました。
――2位は細畑さんと坂口さんですが、3位と1位は?
坂口さん:3位が中国で1位がフランスです。
細畑さん:通訳さんからイヤホンを通して「3位が中国なら、日本は1位を獲れるかも!」って言われていたんですよ(笑)。でも次に呼ばれたのが日本。「1位じゃないんだ」っていうガッカリ感もありました(笑)。
――その音声は坂口さんには聞こえてない?
坂口さん:聞いてません(笑)。なので、中国の作品を見て「あの作品で3位なら、私たちのはどう評価されるんだろう」という不安もありました。
1位のフランスはスタイルもカラーも文句なしの作品でしたね。技術的にもそうなんですけど、自分にはない感覚のデザインとバランスのよさをすごく感じました。
――2位を獲って、どんな想いですか?
坂口さん:複雑ですね。入賞した喜びもありますけれど、1位になれなかった悔しさもあります。もっと上手くなって、いつか必ずここに来て世界一を獲りたいと思いました。
――となると、今年もチャレンジなさるんですか?
細畑さん:今年もチャレンジしたかったのですが、日本大会の出場者に向けてデモンストレーションを任されていますので、そちらで参加するかたちになります。
――では、コンテストに参加しようか迷っている人に向けてアドバイスをお願いします。
坂口さん:迷うんだったら、絶対にチャレンジした方がいい。コンテストは自分の「好き」を表現できる貴重で楽しい場だと思います。「負けたらどうしよう」とか、そんなプレッシャーを感じることもありますが、学べることの方が大きいです。
細畑さん:コンテストには上手くいかないことがつきものですが、自分の好きなものを100%出して挑戦してほしいですね。そうすると見えるものも引き出しも増えます。負けを恐れずにチャレンジしてください。
細畑さん&坂口さん流! コンテストに打ち勝つポイント
1.コンテストのテーマとは別に作品のテーマ(軸)を考える
2.審査員から工夫すべき点や足りなかったことを聞いて参考にする
3.審査されるポイントを俯瞰しながら作品制作する
撮影/森 浩司
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kakimoto arms 二子玉川店
住所:東京都世田谷区玉川2-23-1 ドッグウッドプラザ3F
電話:03-6805-7674
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