TOKYO☆BEAUTYを極める!Salon Ryu・京極 琉さんの“美容道”#1

今、美容業界に天空を駆けあがる龍のごとく現れた一人の若者がいます。京極 琉(きょうごく りゅう)さん、23歳。
12歳のとき中国・上海から来日。日本の中学・高校を卒業後、ヘアサロンで働きながら夜間の美容学校で美容免許を取得。一転、1000円カットの会社へ入社し、短期間で技術を磨いたのち、一人でイギリスに渡ります。わずか6ヵ月という滞在期間で、現地のアーティストとともにフォトシューティングを重ねて帰国。
2017年7月には、赤坂のビルの最上階にサロンを立ち上げます。若干22歳(当時)の彼を、一体何が突き動かしたのか、その軌跡を追います。

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質の高い美容をするための心くばり

――琉さんとは、美容業界誌でのインタビューが初めてでした。その後、サロンをオープンされたわけですが、今どんな状況ですか?
「オープンして3か月経ちましたが、若い女性客がInstagramやYou Tubeを見て結構、来てくださいます。サロンは赤坂のビルの8階にあるんですが、完全個室でマンツーマン。シャンプーからカット、スタイリング、カラーリングまで僕が1人で担当しています。

なぜ自分でシャンプーするのか? それは僕を指名して来て下さった方へのリスペクトです。美容師なので技術で癒してさしあげたい。このサロンにいる時間が価値のあるものであってほしい。大人は今、オアシスと言える場所がなかなかないですからね。

完全個室にしたのも技術者として集中して100%のパフォーマンスを出すためです。お客様がそのあと友達や家族に会って、いいね~と言われて気持ちよかったり、帰ってから美容室にいた時間を思い出してワクワクするような、美のワンダーランドを目指しています。

今は、オーナーの僕が個室2部屋を実力のある4人のフリーランス美容師に振り分けて貸出しています。ゆくゆくはスタッフも育てたいですが、その人の個性を生かしつつ、仲間として働ける人材を探しています」

Salon Ryu
琉さんのフォトセッション歴は、イギリス滞在時から。何もない逆境の中で、転んでもただでは起き上がらない持ち前のバイタリティで精力的に作品を撮る。『Vogue Italia』などに掲載されたほか、日本国内の数々のコンテストに出点、若干22歳で名だたる賞を獲得している。/figcaption>

12歳で来日、中・高時代の“できない自分”に終止符

――琉さんが美容を始めたきっかけは何だったんですか?
「中学・高校時代は目標もなく、家でゲームをやったり、ダンスの練習をしたり、適当に過ごしていました。日本語もよく話せなかったので、中国の友達とばかり遊んでいました。

いよいよ高3の2学期になって進路を決めなくちゃというとき、美容師は努力次第で一生できる仕事だし、人前に立つときにキラキラと輝けると、働きながら美容学校へ通うことにしました。飛び込みでアシスタントを募集していないか、聞いて回ったんですが、そのときの僕の日本語はまともとは言えなくて、何軒も断られました。

その後、西新井のサロンに雇ってもらえることになり、夜間に学びながら昼はサロンで働いていました。この2年間は本当に濃かったです。技術もそうだし言葉や日本のマナー、日本人との関係性。今まで深くコミュニケーションを持ったことがなかったので、お店で働いて“おもてなし”や“お客様をリスペクト”“先輩をリスペクト”することを学びました。

美容学校の勉強よりも、サロンで働いたことが一番の勉強になった時期ですね。伝統があるサロンで、しっかりとした先輩・後輩のタテ社会は、中国にはありませんから。敬語の文化もないから、とても鍛えられました」

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カット専門店での修業後、ロンドンへ旅立つ

――ロンドンでも活動していたと聞きましたが、どういう経緯だったんですか?
「学生時代に働いていたサロンで卒業と同時にスタイリストデビューできたんですが、その後2ヵ月で倒産してしまって。たとえ他サロンに入ってもまたアシスタントからやり直すだけなので、きちんとした企業に入ろうと。1000円カットの専門店を展開する会社に入社しました。

6か月間の研修期間も給料や社会保障がついたのと、専門の研修機関で1日みっちりカットだけを練習できる環境が魅力的でした。会社持ちのウィッグを毎日12~13台、切りましたからね。たまに店舗へ行ってウォッシャーと呼ばれる専用の掃除機で髪を吸ったり、ボウズのヘアカットをしたり。残業代もきっちり1分単位で出るのがありがたかったです。

ロンドンへは以前から行きたいと思っていたので、カット専門店での6カ月の修業後、2カ月ほど働いてから退社しました。ロンドンへは美容師の留学支援会社の3カ月のツアープログラムに参加したんですが、高額な費用の割には実際、スケールが小さくて。

片田舎の街で週1回、現地のイギリス人インストラクターから手ほどきを受けて、モデルも自分で探してこなくてはならない。“話がまったく違う”過酷な環境でした。“ここで終わっちゃダメだ”と自分に言い聞かせ、自力でモデルを探し、毎週末深夜バスに乗って8時間かけてロンドンへ行き、フェイスブックで募った現地のフォトグラファーやスタイリストとともに作品撮りを重ねました」 気になる続きは、#2で!

京極 琉さん
琉さんが加速度的に美容を極めたのは、ここ3年程の話。このスピード感の裏には、中学・高校時代の6年間を何もせずに来た、という自責の念がありました。美容業界にすい星のごとく現れた彼の存在は、今多くの業界関係者が注目しています。

取材・文/山岸敦子
撮影/田中大三
画像提供/Salon Ryu

Salon Data

Salon Ryu

Salon Ryu(サロン リュウ)

2017年7月、赤坂のビルの1室に京極琉さんがオープン。黒と白を基調とする近未来的な空間に個室が2つ、すべての施術をマンツーマンで行っている。京極さん自身は、修業時代から数々のコンテストに出品。
賞を獲得したコンテスターでもあり、ロンドン時代から国際的な感覚でフォトセッションを重ねてきたまさに新しい時代の美容師といえる。
http://www.salonryu.com/index.php

真・グローバル時代の美容師 Salon Ryu・京極琉さんの美の極め方 #2>>

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