美容師になれるのは何歳から?国家試験の受験資格や長く働くためのキャリアプランも紹介
美容師を目指す人のなかには、何歳から美容師になれるのか気になっている人もいることでしょう。
本記事では、何歳から美容師になることができるのか、年齢だけではなく、なるために必要な条件なども紹介します。美容師として長く活躍するためのキャリアプランもあわせて紹介するので、美容師を目指す人はぜひ参考にしてください。
何歳から美容師になれる?
美容師として就職するのは20〜21歳が一般的です。多くの場合、高校を卒業してから専門学校などの養成校で必要な知識と技術を学び、国家資格を取得します。
しかし、もっと早く美容師免許を取得することも可能です。
ここでは、美容師になるための国家試験の受験条件や、最短で美容師になれる年齢、そして何歳までなら美容師を目指すことが可能かを紹介します。
美容師の国家試験を受験するために必要な条件
美容師になるためには、国家資格の取得が必須です。そのためには国家試験を受験し、合格しなければなりません。
美容師の国家試験を受験するのに必要な条件は、まずは美容師養成施設での課程を修了している、もしくは修了見込みとなっていることです。具体的には、昼間課程2年以上・夜間課程2年以上・通信課程3年以上のいずれかを修了していれば、国家試験の受験資格が与えられます。
もうひとつは一定の課程を修了したのち、1年以上の実地習練を経ている人です。課程の期間は、昼間課程1年以上・夜間課程1年4カ月以上・通信課程2年以上のいずれかを修了していることが条件となっています。ただしこのルートは、1998年3月31日以前に入学した人が対象です。
美容師になるには、上記いずれかの条件を満たしていればよいので、とくに決められた年齢制限はありません。
最短17歳で美容師免許の取得が可能
中学卒業後に美容師の専門学校へ通学し、必要な課程を修了すれば、国家試験の受験資格が手に入ります。そのまま一発で国家試験に合格できれば、17歳で美容師になることが可能です。
ただし、美容師専門学校の多くは高校を卒業していることを入学条件にしているため、中学卒業でも入学できる養成校を探す必要があります。
また、美容師免許の取得と高校卒業の両方を目指す選択肢もあり、美容師の養成校に通いながら通信制高校で学ぶ方法や、高校に通学しながら通信教育で美容師免許の取得を目指すといった方法もあります。
社会人を経て美容師になることも可能
美容師国家試験の受験に年齢制限はないため、所定の養成校でカリキュラムを修めれば、何歳からでも美容師になることができます。そのため、社会人として別業種でキャリアを積んだ後でも、美容師を目指せます。
美容師免許の取得に向けた学習は、養成校の夜間課程や通信教育で学ぶことができるため、ほかの職業で勤めながら国家資格の取得を目指す人も少なくありません。
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美容師免許を取得する前から働く方法もあるって本当?
美容師求人の多くは美容師免許を取得済みの人を対象としていますが、なかには美容師免許の取得を目指して通信教育を受けている人を対象とした求人もあります。
美容師免許を持っていないスタッフは「見習い」と呼ばれ、担当する業務もアシスタントとは若干異なります。
見習いのうちはシャンプーも含めお客様への施術はできないため、接客やサロン内の掃除等を担当するケースが多いです。施術は行えなくても、現場に身を置くことで業務の流れを見て学んだり、美容師を目指すモチベーションを維持したりすることにつながるでしょう。
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美容師になったらまずはアシスタントから
美容師になれたからといって、すぐにお客様に施術ができるわけではありません。美容師の資格を取ってサロンに就職したあとは、まずはアシスタントからスタートします。
アシスタントの業務は多岐にわたり、接客や予約管理、先輩美容師の施術のサポートなどさまざまです。
また、業務時間外にシャンプーやカットの練習をすることが多く、技術を磨きサロンの合格基準に達することで初めてお客様へ施術を行うことができます。
アシスタントからスタイリストになるまでかかる期間の目安は2〜5年ほどですが、個人の技量やサロンの状況によっても変わります。
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美容師は何歳まで働ける?
国家資格の受験資格などから考えると、何歳からでも目指せる美容師という職業ですが、なってからは実際、何歳まで働けるのでしょうか。
ここでは美容師の「40代定年説」と、実際に現役でいられる期間について紹介します。
美容師の「40代定年説」とは
美容師は40代で定年するという考え方を、「40代定年説」と呼ぶこともあります。
厚生労働省が発表した2022年の賃金構造基本統計調査によると、現役美容師・理容師の70%以上が20~30代で構成されていることがわかります。
美容師は立ち仕事ですし、掃除などの肉体労働も多いです。技術を磨くために日夜練習に追われ、帰宅時間が遅くなることも少なくありません。こういった労働の背景から40代の離職率が増え、結果的に40代定年説が囁かれているようです。
美容師の資格に年齢の制限はない
美容師の国家資格には有効期限も更新も設けられていません。そのため、引退するタイミングを決めるのは自分自身となります。
40代定年説が囁かれる美容師ですが、40代でも引退せずに現役で働いている人は多いです。
サロン勤務の場合は定年が設けられていることもありますが、、美容師はサロン勤務だけでなく、さまざまな働き方があります。そのため、自身の体力やライフワークバランスを考慮して、引退の時期や働き方を決めることが可能です。
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美容師として長く働くためには
せっかく国家試験に合格して美容師になれたのだから、少しでも長く働きたいと考える方は多いでしょう。ここでは、長く働くためのキャリアプランを紹介します。
店長やマネージャーとなって管理職として活躍する
店長やマネージャーになって、施術をする側ではなく、美容師を管理する側になって活躍することで、美容師を長く続けられる可能性があります。
仕事の内容としては働く美容師たちを取りまとめたり、商品の仕入れ管理をしたりする日常業務から、集客戦略や店舗インテリアの管理など長期的に関わることまで幅広いです。
店長やマネージャーは美容師経験がなくてもなれますが、美容師経験があることでその知見を存分に活かせるため、サロンに貢献できるでしょう。
オーナーとして活躍する
美容室のオーナー、つまりは経営者になるという選択肢です。オーナーをしながらときどきお客様の施術を担当することも可能ですし、完全に経営に回れるため、働き方の選択肢が広がります。
オーナーも美容師経験がなくてもできますが、美容室を盛り上げるためにはやはり美容師としての経験があったほうがよいでしょう。体力に自信がない方や完全に裏に回るのではなく美容師として表にも立ちたい場合は、働き方のひとつとして覚えておくのがおすすめです。
フリーランスとして働く
自分の店を持たずに歩合制で働く方法です。サロンの一角を借りたり、シェアサロンを活用したりして施術を行います。
雇われているわけではないので、自分の体力やスケジュールに合わせた働き方を選択できます。しかし、収入は不安定となりやすいので、この点を考慮した上で選択肢のひとつとして考えてみるとよいでしょう。
また、フリーランスの働き方のひとつとして、サロンと雇用契約ではなく業務委託契約を交わし、業務委託美容師として働く方法もあります。
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訪問美容師(おもに福祉美容として)として働く
少子高齢化の近年、需要が高まっているのが訪問美容師です。名前のとおり、お客様のご自宅を訪問して施術します。
また、病院や介護施設に出向いて高齢者のヘアカットやカラーリングなどを行う福祉美容師も、高齢化とともにじわじわと需要が高まっているようです。
美容師は、美容所以外の場所で美容の業を行ってはならないと法律で定められていますが、福祉美容師の場合はこの限りではありません。
訪問美容師になる方法や詳しい仕事内容については、下記の記事を参考にしてください。
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地域密着型のサロンで働く
お客様の年齢層が比較的高く、落ち着いた雰囲気の傾向が高い、地域密着型サロンに転職するのも美容師として長く働く選択肢のひとつです。
若い世代をメインターゲットにしたサロンは、自分が年齢を重ねていると、お客様との会話や雰囲気に居心地の悪さを感じることがあるかもしれません。
しかし、そういった地域密着型のサロンなら、流行を追うこと以上に、お客様との信頼関係を大切に、培ってきたスキルを活かしながら働くことができます。
美容師は年齢に応じて働き方を変えられる!
美容師は高校卒業後に専門学校などの養成校で知識・技術を学び国家資格を取得する人が多く、20〜21歳で美容師として就職するのが一般的です。しかし中学卒業後に免許取得に向けて学びはじめた場合は、早ければ17歳で美容師になることも可能です。
サロンによっては、免許取得を目指すために養成校に通ったり通信教育を受けたりしているうちから、見習いとして働けるケースもあります。
このように、見習いから経験者まで、美容師のキャリアはさまざまです。そんな多様な立場の美容師求人を探せるのが、美容関連の求人に特化した求人サイト「リジョブ」です。
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