お客さまを“やみつき”にするほどの魅力と、代官山の爽やかな風『collina』
代官山駅から徒歩数分、風が吹き抜ける丘の上にある『collina（コリーナ）』。同サロンは男女問わず、数多くのお客さまから熱狂的な支持を受けています。
後編の今回は、オーナー・ディレクターの菊池弦さんに、お客さまからの感想やお店づくりのこだわり、今後のビジョンについてうかがいました。
海外帰りのお客さまが、空港から直接来店されるほどの信頼感
――お客さまにはどのような方がいらっしゃいますか？
「東京はもちろん神奈川、埼玉、静岡、石川、沖縄、北海道などお客さまは全国各地からいらっしゃいます。来店頻度はメニューにもよりますが、1ヵ月半〜2ヵ月半くらいです。北海道や沖縄の方は東京に来る用事があると、最初にお店に来ていただける感じですね。それからフランスなど海外から帰国されたら必ず羽田空港から直接お越しくださって、カット、カラー、トリートメントをされるお客さまもいらっしゃいます。そして、そのまま東京のご友人にお会いになられるようです。そういうお客さまがおられると、私たち美容師としてもうれしいですね」
長年、選ばれ続ける美容師になるには
――お客さまからはどのような感想が多いですか？
「『もう、このお店にしか来れない！』というのは言われますね。あとは『やっぱり菊池さん最高〜！』とか。でも、そんなふうに“やみつき”になっていただくくらいでないと、代官山レベルの価格帯で5年、10年、15年と選ばれ続けるのは難しいです。
そして、そういうレベルまで美容師として誠心誠意、真剣に仕事をしている姿をお客さまは見ているからお店に来てくださるのだと思います。またそういう姿をスタッフに見せることが、言葉で何かを伝えるよりも大切だと私は考えています」
風と光が生み出す、お店のやさしい“あたたかさ”
――お店の立地や内装について伺えますか？
「まず代官山という街を選んだ理由ですが、あまり気取らず、でもおしゃれで洗練された落ちついた街であるという東京では珍しい独特の雰囲気が気に入りました。そして内装のテーマは“あたたかさ”です。男女問わずリラックスできる空間作りということを心がけていて、そのために“光”や“木のぬくもり”を取り入れています。色調は白とグレーとウッドの3色がベースで、グレーは椅子の手すりやミラーの枠などポイントに使っています。
それからこのお店は丘の上にあるので、とても心地よい風が入ってくるんですね。気持ちよくて眠ってしまうお客さまもいらっしゃいます。ですから花粉の時期は避けていますが、その時期が終われば窓は全部開けています。
また、ここは2階なのですが、お店を１階に作らないことにもこだわりました。お客さまはどうしても路面店だと通りすがりの人の視線が気になります。私も気になる方なのでよけいにそう感じるのかもしれませんが、2階にしたことで視線を避けながら隠れ家的にはなりすぎず、大きな窓からの見晴らしもよい環境を作ることができました」
心の奥底にある“地元に恩返ししたい”という気持ち
――今後のビジョンについて教えてください。
「今は新しいスタッフを募集して、このお店をより発展させる段階だと思っています。今よりもさらにパフォーマンス力の高いサロンに磨きあげていきたいですね。将来的には私の地元の神奈川で、もう1店舗展開したいと考えています。このサロンのメンバーがよりいっそう一致団結した段階で、私がそのお店とここを行き来するのを目指しています。そしてこのお店を通じて美容師という仕事の過酷な環境を変え、安心して長く美容師が働ける考え方を広めていきたいですね。
人はどこかで地元に帰りたい、恩返しがしたいという気持ちになるような気がします。私は美容師になるために神奈川から東京に出てきましたが、今は神奈川で役に立ちたい、という次のステージに入りつつあるような気がします。それこそお金の話で言えば、神奈川にお店を作れば神奈川に税金を支払うことができますし、神奈川にいい美容室を作れば神奈川の人を喜ばせることもできます。そういう生まれ育った地元に貢献したい、恩返しがしたいという気持ちが心の奥底に眠っていますね」
“美容師の新しい働き方”と“代官山”という特別な場所へのプライド『collina』>>
