スキルアップへの取り組み『Plus Lounge』
都内屈指の美容院の激戦区・原宿で、スタッフ全員が女性だからこそできる、的確なサービスで人気の『Plus Lounge』。スタッフ同士で意見交換をすることでトレンドを見極め、すぐに方針を立ててお客様に提案するなど、積極的な展開をしています。そのスピード感は、アシスタントのカリキュラムにも取り入れられているようです。
みんなで資格取得に励んでいます
――最新のトレンドなどについてスタッフ同士で意見交換をするとのことでしたが、勉強会などはよく実施されているのでしょうか。
「毎週金曜の朝にやっています。不安なところや、みんながやりたいことを持ち寄って練習する感じですね。外部から講師の方を招いて、話を聞くということもしています。その場合は新しい商材が出た時とか、同じような注文がお客様から入った時、それに応えるために行うことが多いですね。だから、いつ開催するということは決まっていません。また、最近は“ヘアケアマイスター”という認定試験を受けています。日本ヘアケアマイスター協会が認定するもので、お客様の毛髪診断を正しく行い、それに対する処置やアドバイスを的確に行うことができると認定されるものなんです。この認定を取得するためには当然、勉強しなくちゃいけないのですが、その過程で“こういう髪質の場合はこうすればいいのか”ということがわかるようになったりします。それは当然、私たちの営業に結びつきますからね。」
――女性だけしかいないからということ以上に、みなさんのコミュニケーションがよく取れているようですね。
「サバサバとした性格の子が多いと思います。あと、末っ子が多い（笑）。割とみんな自由な感じなので、コミュニケーションもとりやすいのかもしれません。」
――その他にスタッフのスキルアップのために実施していることは？
「季節ごとの作品作りはしていますね。ホームページに掲載するスタイルを作るためにモデルさんを頼んで、ヘアメイクして…というのも、練習になっていると思います。」
スピーディーなカリキュラムを用意
――アシスタントが２名いらっしゃいますが、どのように接していらっしゃいますか？
「できれば自分で考えて行動して欲しいと思っています。とはいえ、まだ気付かないこともあるので、こちらから話すことは多いですね。もちろん、私にも言って欲しいんですよね。“スタイリストにもこうして欲しい”という希望は、どんどん言ってもらって構わないので。そういう話し合いは持つようにしています。」
――アシスタントのカリキュラムは？
「一般的には３年のカリキュラムが多いと思うですが、ウチは最近見直しました。やる気があれば、２年で終えることができるようにしたんです。具体的には、例えばこれまでは月に１回だったチェックを、毎週でも受けられるようにするとか。もちろん、相当に努力しなければなりませんよ。でも、やる気があれば決して無理なことじゃありません。」
――なぜ、そのような仕組みに変えたのですか？
「３年は長いという意見があるんですよね。それで技術力を落とさずに、どうすれば短縮できるか。そしてみんなにやる気になってもらえるかということを話し合って、カリキュラムを見直して、一つずつではなく併用して習得するようにすれば、やれるのではないか、と。かなり詰め込んだカリキュラムではあるんですけどね。もちろん向き不向きがあるので、すべてのアシスタントにスピードを求めているわけじゃありませんよ。」
――でも、がんばれば、それだけ早くデビューできるわけですね。
「早くデビューできるということは、早くお客様が持てるということです。だから、入ってくるときは下手でもいいから、気持ちでがんばれる子がいいねとみんなでは話しています。」
営業時間を調整し、練習しやすく！
――その他に育成面で気をつけていることはありますか？
「営業時間も変えました。以前は平日22時までだったのですが、21時までに短縮したんです。これは“練習する時間がない”という声があったので、健康面のことも考え、身体への負担を減らすためには必要なことだよね、と。お客様が多い週末と祝日はオープン時間を１時間早め、その分、閉店時間も早く終えるようにしました。19時閉店なので、そのあとでモデルさんを呼ぶこともできますから、練習しやすい環境にはなっていると思います。だから繰り返しになりますけど、やる気のある方に一緒に働く仲間になってもらいたいですね。」
Profile
川崎慶子さん
スタイリスト 川崎慶子さん
『Plus Lounge』のリニューアルとともに入店し、９年目を迎えている川崎さん。
自らのスキルアップはもちろん、アシスタントの育成まで、忙しい毎日を過ごしている。
