美意識の高い方が訪れるサロン！『vif』
京王線下高井戸駅徒歩1分というロケーションに、2011年7月にオープンした『vif』。白を基調にアンティークな雰囲気の店内は清潔感あふれる空間。活気ある街並みの中に佇む『vif』には地元のお客様はもちろん、遠方から訪れる方も多いそうです。
京王線沿線に開業したかった
――下高井戸というと、どちらかというと住宅街というイメージだと思うのですが、こちらにお店を出すことになった理由からお伺いできますか？
「もともとは下北沢のサロンで働いていたんです。それで独立開業するということになった時、京王線か小田急線沿線がいいと思ったんですよ。ただ、下北沢よりも都心から離れたところにしようと漠然と思って、調布などを探したんですが、なかなかいい物件にめぐり合うことができませんでした。それで少しずつ都心に戻ってくるんですが、そうすると物件も増えてきます。さらに僕の実家が不動産関係の仕事をしているのですが、やはり親が心配しまして。いろいろ探してくれた中で出てきたのが下高井戸だったんです。」
――他の町と比較したりはしなかったんですか？
「ここの内見をしたのが、2011年3月10日。それで翌日に下北沢の物件も見る予定にはなっていました。でも東日本大震災が起きて、結局、その物件を見ることができなかったんです。だから、そちらの物件には縁がなかったのかなって。」
女性29歳、男性32歳がターゲット
――下高井戸にオープンして、街の印象はいかがですか？
「近くに日本大学があるので学生さんは多いですよね。住宅街としては、比較的、富裕層が多いように感じます。いらしてくださるお客様は層が厚いですね。老若男女を問わない感じ。やはり住宅街ということが大きく影響しているのだと思います。その意味ではウチがターゲットにしたかった層が住んでいる町だと思いますね。」
――コンセプトを教えていただけますか？
「女性は29歳くらい、男性は32歳くらいをイメージしています。男女どちらも獲得していけるようにしたいと思ったんですよ。会社員の方々も住んでいる町なので。下高井戸って、単身者用のマンションやアパートがすごく多いんです。だから実際に住んでいらっしゃる方々の年齢と、僕らがターゲットとしてイメージしている年齢は近いと思いますよ。」
――他のサロンとの違いは、どのように意識されていますか？
「安売り感は出さないようにしているかもしれません。カット料金なども近隣の中では高い方かも。もちろん下北沢あたりに行けば、普通の価格だとは思うんです。では、なぜそういった価格設定にしているかというと、美意識の高い方に来ていただきたいという思いはありますね。それに高めとはいえ、ロング料金や指名料などはいただいておりません。カットにしても、カラーにしても、明確な料金設定にしています。」
美意識の高い男性客も多い
――美意識の高い人を獲得すると言っても、狙っていけるものなのでしょうか？
「トータルで考える必要はあると思っています。お店の雰囲気…それはインテリアなどの質感を含めた演出ですよね。もちろん前提としてスタイリストとしての技術力は大切ですよ。カラーにしても、今は当たり前ですが単色ではなく、何色か使ってコントラストをつけた外国人風のものができますよとアピールしたり。ヘッドスパを用意しているのも、自分たちのステータスを上げるためですね。女性のお客様の中には、そちらがメインの方もいらっしゃいますので、ゆっくりとリラックスいただける環境を提供できるように心がけています。一方、男性はスピード重視ですね。あまりサロンに長くいたがる人はいませんから（笑）。」
――オススメのサービスを教えてください。
「ウチは男性比率が高いんですよね。それは実はオープン当初、わざとそうしたんです。例えば男性はカット料金が1000円安くなっています。というのも男性は女性に比べて来店回数が多いですよね。だから、どうすればリピーターになっていただけるか考えました。というのも、男性のファンがつくとお店の基盤が安定するんですよ。うまくいったと思います。今の男女比率はほぼ50:50くらい。男性は滞在時間が短くて、カットだと40〜50分くらいですね。年齢的には狙い通りの30代前半が中心です。中には眉毛カットやヘッドスパをしていく方もいらっしゃいますよ。シャンプーやスタイリング剤を購入される方も結構多いですね。そういった意味では男性のお客様も美意識の高い方が多いのかもしれません」
近くに大学があり、住宅街でもある下高井戸という町で、自らのポリシーとお客様のニーズを見事にマッチングさせた『vif』。後編では、そんな『vif』の働き方についてお伺いします。
Profile
佐藤正茂さん
オーナー佐藤正茂さん
落ち着いた雰囲気の佐藤さん
