地域との絆を作るファミリーサロン！『Bless hair design』
キッズルーム完備、保育士も常駐し、認可外保育施設としての役割も持っているBless hair design。18年の長きにわたって地域の松原市と深い繋がりを築いています。この後編では、地域とどのような形で繋がりを作ってきたのか、そしてその地域の要望に応えられるスタッフをどのように育ててきたのかをオーナーの大橋裕之さんに語っていただきました。
3世代に渡るお付き合い
――お客様の層も、子連れの方だけでなく幅広い感じですね。
「そうですね。ウチはファミリーサロンですから。小さい子から年配の方まで3世代で利用していただけることが特徴です。完全バリアフリーにしていますので､車イスの方でもスムーズに施術を受けていただけます。2000年に最初の店をオープンしてからもう18年になります。昔はまだ小さかった子が大きくなって恋愛話をするようになったり、成人したり、結婚式を挙げるようになったり･･･」
――単に髪を切る場所、というだけでなく世代を超えて地域との繋がりを築いておられるのですね。
「やはり地域密着の店ですから。地域とのコミュニケーションは積極的にとっていきたい。お客さんに喜んでいただくためのイベントは結構やっています。子供のための美容体験イベントとか。お母さんにモデルになってもらってね。夏にはヨーヨーすくいとかもしますよ。店のスタッフ会議は2時間ぐらいやるのですが､売上など店に関する話は30分程度。あとは全部イベントの話です(笑)。こんな事したら楽しんでもらえるんじゃないか、とか。中学校の職業体験もオープン当初から受け入れていて、中学生同士でシャンプーの体験とかブローの練習をしてもらうのですが､そこで体験していた子が自分の子どもを連れて来店したりする姿を見られるのは本当にいいなぁと思っていますね」
世代ごとに違う施術方針
――お客様の年齢層が幅広いと、施術においても、それぞれの年代ごとに気を付けるべき点なども違うのでしょうね。
「小さいお子さんの髪を切る時は､やはりじっとしていられないので大変です。わざと切れにくいハサミを使ったり､バリカンをうまく使ったりします。あとは“親子クロス”という便利なものも用意していますね。大人と子供の２つの穴が空いているクロスでして､大人が抱っこしたまま子供の髪を切ることができるという優れものです。若い世代に対しては､世代の近い20代､30代のスタッフが担当しています。やはり感性が近い世代の人間が担当すべきだと思いますから。ご高齢の方であれば、お手入れが楽なスタイルを求められる方が多くなるので、そういう提案をしますね。あとは､どうしても年齢と共に髪のボリュームが減ってきますので､ボリュームが出るスタイルの提案が多くなります。例えば3本パーマ､6本パーマという一部分だけパーマを当てる手法も使います」
スタッフの子どもも預かる
――そういった世代ごとに違う要求に応えるために、どのような形でスタッフを育成されておられるのですか？
「やはり基礎的な技術がしっかりしていないと、さまざまな世代の方にご満足いただくことはできないと思います。そこで、まずは髪にロッドを巻くワインディングをしっかり習得してもらいます。スライスとってテンションかけて巻き込むのが基本ですが、カットもブローも基本動作は同じです。ワインディングが上手くなれば､カットも上達しますからね。最初の2年間に開かれるコンテストには強制的に参加してもらいます(笑)。そういった場で自らを磨き上げてもらいたいですね」
――働きやすさ、といった点については？
「若い世代には自分の時間を大切にする方が増えていることもあって､ここ1～2年でいろいろ変えてきました。まず､営業時間を短くしました。以前は19時までだったのですが､今は18時まで。労働時間を短くして､営業時間後にレッスンするのであれば､それを出来るだけ早く始めさせてあげたい。営業時間中でも､キッズ用のカットスペースで練習することもできます。そうしたら夜も残らなくていい、ということです。そしてウチの場合､やっぱりママさん美容師にとっては働きやすいと思います。働いている間､キッズルームで保育士が子供も面倒を見ることができるので。これからも、お客様はもちろん働いてくれる人たちにも満足してもらえる店でいたいと思っています」
