ヨガインストラクターになるにはどうすればいいの? 仕事内容や働き方を紹介

ヨガスタジオやスポーツジムなどで、ヨガの正しいポーズおよび呼吸法などを指導する人のことをヨガインストラクターといいます。しかし、この仕事に就くためには、どうすればよいのでしょうか。

そこで今回は、ヨガインストラクターを目指している人に向けて、ヨガインストラクターになるための手順や仕事内容、働き方をご紹介します。

ヨガインストラクターになるにはどうすればいいの?


ヨガインストラクターになりたいと思ったとき、なにからはじめるといいのでしょうか。ここでは、ヨガインストラクターを目指す方法についてご紹介します。

1. 認定校・養成スクールに通う

ヨガインストラクターは、特別な資格を取得する必要がありません。そのため、独学で勉強をして独自のユニークなスタイルで指導してもかまいません。

ヨガは身体を伸ばして負荷をかけ、呼吸や心にも働きかけていく運動のメソッドです。教える側が正しいやり方で生徒さんに適切に教えることができなければ、生徒さんが身体を痛めてしまう可能性もあります。

養成スクールや、養成講座は各地で開講されているので、そこでしっかりと学んだり、実技の指導方法を取得しておいたりしたほうがよいでしょう。

養成学校に通う

ヨガインストラクターの養成学校とスポーツジムやフィットネスクラブでのヨガレッスンの一番大きな違いは、学校は「ヨガの指導方法を教える」のに対し、レッスンでは「ヨガの効果や楽しみを教える」ということです。

ヨガ関連のいくつかの団体が主催する養成学校や養成コースでは、最短数日からかんたんなアシスタント程度の資格を取得することもできます。

通信講座でも学べる

ヨガインストラクターになるための勉強は、通信講座でも学ぶことができます。通信講座の場合、自宅で学べるので、なんらかの理由で家にいなくてはならない人にとってはとても便利な勉強方法でしょう。通信講座は便利ですが、なるべくヨガスクールに通うように心がけましょう。

将来的に、自分が指導者としてやっていきたい場合は、ヨガスクールで直接指導を受けた方が早く技術を習得できるのでおすすめです。

2. 資格を取得する

厳密にいうと、ヨガインストラクターになるために取得必須な資格はありません。しかし、生徒さんに正しいヨガを指導したり、通ってくれる生徒さんからの信頼を集めたりするには民間資格を取得しておいたほうがよいでしょう。

NPO法人日本YOGA連盟

NPO法人日本YOGA連盟は、ヨガの指導をする人の意識・知識・技能の向上と、社会的に認知されること、活動の場を広げることを目的とした、資格認定制度を作っています。

法人の目的に従って指導をする「ティーチャーインストラクター」は、資格審査に通った人だけが認定されるものです。ヨガの指導ができるのは「インストラクター」で、7日間の養成講座を修了し、認定試験に合格した人が認定されます。

補助的な役割の「アシスタント」は、3日間のボランタリー講座か、アシスタント資格取得講座か、ワンデイ学生ボランタリー講座のどれかを修了すればなることができます。ほかには「温泉ヨガ指導員一級・二級」という資格もあり、養成講座を修了すればなれるようです。

一般社団法人全日本ヨガ協会(AJYA)

ヨガの本質を理解し、心と身体の仕組みを学び、ヨガを通して人と関わることと心の教育もできる指導者を育てることを目標としている一般社団法人全日本ヨガ協会です。

一流の講師陣をそろえた最高峰のカリキュラムで、ヨガのノウハウを習得できます。技術と知識、そしてホスピタリティも備わった、最高級のヨガインストラクターになれるでしょう。

その資格の種類は、次の通りです。

・AJYAヨガインストラクター1級シニア
認定スクールを独立開業できるプログラム

・AJYAヨガインストラクター2級アドバンス
認定教室を独立開業できるプログラム

・AJYAヨガインストラクター3級マスター
認定スクールや教室でインストラクターとして指導できるプログラム

社団法人日本ヨガインストラクター協会(JYIA)

社団法人日本ヨガインストラクター協会は、もうひとつ上のランクの美容と健康とストレス解消を目標に、インストラクターの技術の向上を目指して設立されました。ヨガをすることで、健康的な社会づくりを進める活動をしながら、ヨガインストラクターに必要な、身体の健康と心の教育を目指します。

JYIAの認定校でヨガカレッジカリキュラムを修了し、認定された人はヨガインストラクターとして活躍する場所が多く与えられるのが特徴です。

インストラクターは日本中のさまざまな施設でヨガ講習をおこない、心から健康になること、かんたんなリハビリのような効果、癒されることや心を前向きに持つことを、レッスンを受けた生徒さんへ伝授しています。

国際資格 全米ヨガアライアンス

全米ヨガアライアンス(RYT・Registered Yoga Teache)は国際的なヨガのライセンスで、1990年頃設立された世界最大規模のヨガの団体「全米ヨガアライアンス協会」が発行しています。「国際ライセンス」といえる世界規模で認知された資格です。

ほかには「全米ヨガアライアンス マタニティヨガインストラクター(PRYT)」や「全米ヨガアライアンス キッズヨガインストラクター(RCYT)」があります。

全米ヨガアライアンスは、アーサナ(ヨガのポーズ)の練習だけでなく、実践や指導の技術・哲学などヨガインストラクターに必要なスキルを学ぶための時間数を決めているのが特徴です。

基本は 200時間と 500時間で、RYT200 は「200 時間のカリキュラム修了の全米ヨガアライアンス認定インストラクター」という意味になります。その後さらに300 時間のカリキュラムを修了すればRYT500という認定を受けることが可能です。

ヨガインストラクターはどんなお仕事をするの?

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ところで、普段ヨガインストラクターはどんな仕事しているのでしょうか。ここでは、ヨガインストラクターの仕事内容についてご紹介します。

1. ヨガのレッスン|個別・クラス

ヨガインストラクターは、まず通ってくれている生徒さんの年齢層やレベルを見極めて、それぞれの生徒さんに合ったカリキュラムを組まなければなりません。

たとえば、若い年代の人がいたり、ヨガ歴が長い人が多かったりするクラスには、高度な技を取り入れた上級者用のカリキュラムを用意。反対に高齢者や初心者が多いクラスには、まずはヨガに親しみを感じてもらうために、楽しめるようなカリキュラムを用意するなどしてレッスンをおこないます。

2. 生徒さんへのフォロー|アドバイス・カウンセリング

実際のレッスン中には、まずヨガインストラクターがお手本のポーズを見せ、生徒さんはそれを見ながら同じようなポーズを取ります。

このときにヨガインストラクターが淡々とポーズを取るだけでなく、コミュニケーションを取りながら生徒さんの緊張をほぐしていくのも大事な仕事です。また、随時アドバイスやカウンセリングもおこない、生徒さんの目的に合ったカリキュラムを提供します。

3. 教室運営|窓口・雑務など

ヨガスクールにて勤務する場合は、レッスンの合間にスクールの窓口にて問い合わせの対応やグッズの販売などのフロント業務を担当することもあるようです。

ほかにも、生徒さんがレッスンに来る前や帰ったあとにレッスン場の清掃などの雑務をこなすこともあります。

ヨガインストラクターの働き方とは?


ヨガスタジオやスクールなどに雇用される働き方と、フリーランスとなってご自身で教室を持つ働き方があるヨガインストラクター。ここでは、ヨガインストラクターの働き方についてご紹介します。

ヨガスタジオなどに雇用されて働く|正社員・パート

ヨガインストラクターは、ヨガスタジオや教室で正社員やパートとして雇用されて働くことが可能です。この場合、給料は月給制や時給制となっているので、安定した収入を得られます。さらに、スタジオや教室によっては、賞与や手当を用意しているところもあるようです。

また、未経験から働けるところが多く、そのなかにはヨガインストラクターのアシスタントをしながら、資格を取れるところもあります。

フリーランスとして働く

ヨガインストラクターは、特定のスタジオや教室に雇用されない働き方であるフリーランスとして働くことも可能です。ひとつのスタジオや教室に縛られることがないため、自分の好きなところで好きな時間にレッスンができます。

ただ、自分で経営することになるため、生徒さんを集客しないことには収入が得られず、生活が安定しません。このようなときに民間資格を取得しておくと、生徒さんからの信頼に繋げられるのがメリットです。

ヨガインストラクターのお給料はどれくらい?


東京都を対象にしたヨガインストラクターの給料は、正社員では約20~40万円となっていて、スタジオや教室によってかなりの幅があるようです。経験が浅いうちは約20~23万円が相場であり、その後経験を積むごとに給料がアップしていく仕組みとなっています。

一方、アルバイトは時給制になっているところがほとんどで、約1,100~5,000円が相場となっていました。時給の相場に数千円の開きがあるのは、指名料からインセンティブがつくところもあることが理由となっているようです。

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お給料を増やすには?

ヨガインストラクターの給料を増やすには、スキルアップを目指してさらに資格を取得したり、より条件のよいスタジオ・教室に転職したりするのがおすすめです。

これらの経験はヨガインストラクターとしての実力として身についてくるので、最終的に独立をしたいと考えている場合にも役立つでしょう。また、独立すれば雇用されて働くよりも、大きく収入を増やせる可能性があります。

ヨガインストラクターのやりがいとは?


ヨガインストラクターとして働くことで、どのようなやりがいを得られるのでしょうか。ここでは、ヨガインストラクターのやりがいをご紹介します。

1. 生徒さんに喜んでもらえる|健康維持をサポート

ヨガインストラクターとして働くことで、生徒さんの健康維持や新たな喜びを見つけるサポートができます。

生徒さんたちは、「健康を維持したい」「代謝をアップさせたい」などの理由でレッスンに通っていることが多いです。その目標を達成し、生徒さんが喜ぶ姿を目の当たりにしたときにやりがいを感じています。

2. ヨガが上達する|教えることで理解が深まる

ヨガインストラクターを仕事にしている人はヨガが大好きで、もっと上手になりたいと思っている人がほとんどです。

ヨガを生徒さんに教えることで一層理解が深まるものなので、必然的にヨガも上達していきます。ヨガが上達することで、やりがいを感じる人も多いようです。

3. 自身の健康維持にも役立つ

ヨガは心身ともに健康にしてくれる健康法です。ヨガをおこなうことで心と身体、魂が繋がると考えられているので、心身の緊張をほぐして心の安定と安らぎを与えてくれます。

そのため、日々インストラクターとしてヨガを指導することで、生徒さんだけでなく、自分の健康維持にも役立ち、やりがいを感じられるようです。

4. 好きなヨガに関われる|ヨガを広められる

ヨガインストラクターを仕事にしている人は、もともとヨガが好きという人が多いです。そのため、ヨガについてもっと知りたい、もっと極めたいと思っています。

そんな好きなヨガに関わりながら、給料をもらえること、ヨガを広められることに喜びを感じている人がやりがいを感じているようです。

5. スキルを磨けばお給料も上がる

ヨガのスキルを磨くことで、生徒さんの人数やレッスンの量が増えていくことがあります。人気ヨガインストラクターは自身のスタジオを持ち、レッスンはいつもいっぱいで予約が取れにくいことも少なくありません。

生徒さんの人数やレッスンの量が増えていくことは、ご自身の努力や工夫次第で周りからも認められるということで、それが収入アップに繋がります。努力したぶん、数字として見えるようになるため、それがヨガインストラクターとしてのやりがいだと感じるようです。

ヨガインストラクターの将来性は?


最近では、ヨガは医療や介護などの現場でも取り入れられつつあります。そのため、リハビリの一貫として取り入れる病院や介護施設も増えてきている状況です。つまり、ヨガインストラクターは非常に将来性のある仕事といえます。

このことから、今後も需要が増えてくると予想されますが、より専門性を高めてスキルアップを目指すためにも資格を取得する、ヨガに関する幅広い知識を得るなどの努力は必要となることを覚えておきましょう。

ヨガインストラクターはやりがいのあるお仕事! スキルアップを続けよう


ヨガインストラクターになるには、まずは養成学校に通うか、もしくはスタジオや教室に就職してアシスタントとして経験を積むという方法があります。

インストラクターになるまでは大変かもしれませんが、インストラクターになれたあとはご自身の健康維持ができたり、ヨガが上達するなどのやりがいを感じられる仕事です。

ヨガインストラクターになったあとも新たな資格を取得するなどのスキルアップを続けて、生徒さんに必要とされるインストラクターを目指しましょう。

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