ネイルサロン検索サイトで13ヵ月連続1位! ターゲットの動きを予測した的確な発信で、顧客のハートを掴む『NailZERO+』の集客法#2
考え抜かれたサロン運営により、オープン直後から安定した成果を上げ続けていた『NailZERO+』。しかし、新規のお客さまの獲得に力を入れていなかったことで徐々に売り上げが減少していきます。そこで集客に真剣に取り組んだ塩見さんは、見事にこの危機を乗り越え『ネイルブック』のランキングで1位を獲るまでの人気サロンを作ることに成功。その陰にはターゲットを的確に捉える発信や目先の利益のために安易な割引をしない誠実なサロン運営がありました。
後編では、ピンチを切り抜けた集客法の秘密に迫ります。
『ネイルブック』というフィッシングスポットを活用
————一度は失客を経験したとのことですが、その後新規のお客さまを獲得するためにどのような努力をしましたか?
「情報を発信する場所を研究しました。そしてたどり着いたのが、『ネイルブック』というネイルに特化した検索サイトです。400万件以上のネイルデザインと11,000件以上のネイルサロンが掲載されており、SNSなどいろいろ試したなかでもっとも効果的だと思いました。それぞれの発信方法をわかりやすく釣りでたとえると、インスタグラムは海釣りに似ています。釣りたいターゲットは確かに存在しますし、難易度もそれほど高くない印象。しかしネイルに関心のない人も多く、ターゲットにきちんと届く保証がありません。次にTwitterは川釣りで、投稿の流れが激しく自分の発信がどんどん流されてしまう可能性が高い。そしてYouTubeは、陸の上に糸を垂らしているようなもの。業界人には見ていただけますが、投稿してもターゲットになりそうな方にはほとんど届きません。そして僕が使っているネイルブックは、海のなかに作られたフィッシングスポットです。その場所にはネイル好きが集まり、投稿すれば高確率で食いついていただけます。実際に、投稿する時間と投稿数を決め毎日きちんと更新していたら1ヵ月ほどで成果が現れ始めましたよ」
サロンの価値を高めるために守るべきこと
————『ネイルブック』での集客を伸ばすためのコツはありますか?
「口コミを増やすことです。僕は必ずお客さまに『デザインに納得したらサイトに口コミを書いてくださいね』とお願いしていて、だいたい90%の方は書いてくれます。お願いする時に大切にしていることは『口コミを書いてくれたら割引します』と言わないことです。割引を条件にお願いすると『安くなるからとりあえず書いておこう』と、適当に済まされてしまいますが、シンプルにお願いをすれば『おすすめのサロンだから口コミを書こう』と純粋に自分が感じたよい点を書いていただけます。ちなみに口コミには『次の予約が取れなくなるので、本当は書きたくないんですけどね』と書いてくれる方もけっこういるんです(笑)。目先の集客のために割引をすることはサロンの価値を下げることにもつながりますから、絶対にしないでおこうと。口コミの成果もあって一昨年の12月に初めて月間ランキングで1位を獲り、それから昨年は年間を通してずっと1位でした」
————塩見さんは、なぜ1位にこだわるのでしょうか?
「それは最近知り合いのネイリストからも聞かれました(笑)。理由はお客さまが自慢できるからです。『自分のことをよく見られたい』、『ちょっとした優越感を感じたい』という気持ちは誰しもが持っている感情だと思います。そこで『私が通っているサロンは人気だよ』と言うよりも『私が通っているサロンはランキングで1位だよ』と言ったほうがずっと説得力が増すでしょ?お客さまはちょっとした会話のなかで、ひと言自慢できることがとてもうれしいんだと思います」
————ちなみに、新規の顧客を獲得する際にネックと感じていた「男性ネイリスト」であることは影響しませんでしたか?
「それが思いのほか男性ネイリストに対して不信感を持たない方が多かったんです。実際にお客さまと話して感じるたことは、100人いるとだいたい10人はデザインさえ気に入れば男性でもよいと思われています。20人はやはり女性でないと安心できない方です。そして残りの70人はサロンの人気度を意識しています。人気であれば技術もデザインも一定の水準を満たしているはずですからね。つまり僕のデザインを気に入ってくれた10人の方をしっかりと施術していれば、70人の人につながり、お店に来ていただける可能性があるんです」
お客さまの先にいる方も笑顔にできるデザインを目指して
————魅力的なネイルを作るために大切なことを教えてください。
「ネイルの好みだけでなく、いろいろな質問をすることです。たとえば最近は『涼しげでレースがついたデザイン』というオーダーを受けました。そこで『涼しげですか。梅雨ですもんね。あまり外出したくない時期ですよね』と聞いたら『そういえば今度、紫陽花が有名なお寺に行きますよ』と答えてくれたので、『それなら貝殻を散らして紫陽花っぽくしましょうか』とご提案して、デザインを決めました。デザインのアイデアを引き出すという意味でも、コミュニケーションをたくさんとることがとても大切だと思います」
————最後に、今後はどのようなネイルを作っていきたいですか?
「目の前の方をよろこばせるのはプロとして当たり前ですから、彼氏や旦那さん、職場の方など、お客さまの先にいる人にまで届くようなデザインを目指していきたいです。以前にフルーツのネイルを施した方が職場で話題になったそうで、上司から『次は野菜にしてくれ』と言われて、野菜のデザインをオーダーしていただきました(笑)。そうやって周りの方も笑顔にできるような、魅力的なネイルを作り続けていきたいです」
新規のお客さまを獲得するための極意
戦略的なサロン運営により人気サロンに成長した『NailZERO+』。新規のお客さまを獲得するための極意をまとめると下記の3つでした。
1.ターゲットの動きを予測した発信を心掛けるること
2.サロンの価値を下げる安易な割引をしないこと
3.お客さまが自慢できるように、ランキング1位にこだわること
今後はスタッフを増やし店舗展開も考えていると話す塩見さん。その経営手腕をぜひ参考にしたいという方は、まずは「ネイルブック」をチェックしてみては?
▽前編はこちら▽
ネイルサロン検索サイトで13ヵ月連続1位!シンプルな金額設定で、リピーターを獲得する『NailZERO+』の経営戦略 #1>>
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