歯科衛生士のキャリアを活かし笑顔表情筋®メソッドを考案 笑顔表情筋®協会代表 北野珠誇さん#1

叔父が歯科医師だったことから、あまり深く考えずに歯科衛生士になったという北野珠誇さん。患者さんの歯がきれいになっていくのを目の当たりにするうちに、仕事がだんだん楽しくなっていったそう。

ご結婚で歯科衛生士の仕事に一旦区切りをつけますが、ほうれい線が気になったことをきっかけに表情筋を学び、歯並び×脳科学×表情筋を組み合わせた笑顔表情筋®メソッドを考案。どうやって仕事にしていいか分からずに、ほぼボランティアのような活動を10年続けた後、チャンスがやってきます!

MIHO’s PROFILE

お名前

北野珠誇(みほ)

出身地

和歌山県

出身校

東京都歯科医付属専門学校

プライべートの過ごし方

娘や起業仲間との月イチ旅行。土日関係なく働いているのでリセットできる大事な時間です。必ず吉方向へ出かけます!

仕事へのこだわり

結果を出すこと。

いやいや始めたけど患者さんの歯がきれいになっていくのが楽しみに

歯科衛生士の道を歩み始めたのはご本人の意思ではなかったという北野さん。

 ――まず歯科衛生士を目指すきっかけを教えてください。

 実家が和歌山で広く事業を展開していたのですが、小4のときに倒産と両親の離婚を経験しました。わたしは父と実家に残ったのですが、母は東京で歯科医院を経営する叔父の元へ。母が仕送りしてくれる代わりに、わたしが成長したら1年間東京で歯科衛生士の勉強をするという条件がついたんですね。それで高校卒業と同時に上京し、歯科衛生士の専門学校に入学。卒業後、叔父の歯科医院で働くようになりました。

 ――歯科衛生士になりたくて、というわけではなかったのですね。

 はい。東京は怖いところだと思っていましたし(笑)、決まっていたことに従ったという感じでした。

 ――歯科衛生士のお仕事はいかがでしたか。

 一般歯科だったのでいろいろな患者さんがいました。主な仕事は、歯石を除去したりバキュームで吸ったりといった補助業務。いやいや始めたのに、患者さんの歯がきれいになっていくのがすごく楽しかったです。

 歯科医院が品川と麻布十番にあったので、患者さんには有名な俳優やモデルさんも。そんな方にお会いできることも、長い休み時間に街をぶらぶらするのも楽しかったです。

 ――そんな楽しみも! でも技術を習得するまでは大変だったのでは?

 専門学校時代にみっちり勉強しましたし、歯科医院へのインターンでは歯科衛生士に近い形で学べたので、職場に出てから大変だったという記憶はあまりないですね。

 ――歯科衛生士としてはどれくらい働いたのですか。

 結婚までの15年間です。上京してからお誘いがたくさんあったので、歯科衛生士と同時にモデルもしていましたが、歯科衛生士かモデルかどちらかにしろと叔父に言われ、結局モデルは2年で辞めました。

有名カメラマンとのプロジェクトでメジャーに

64歳とは思えない若々しさの北野さん。

 ――表情筋エクササイズとの出会いは?

 40歳くらいのときにほうれい線が気になり始めて、エステに行ったりほうれい線が消える高級クリームなるものを使ってみたり。でも一向に改善がみられず、こういう顔なんだな、こういう骨格なんだなと一度は諦めたんです。

 ところが、ある雑誌で表情筋エクササイズの特集を発見。早速監修の先生のサロンに電話してみると、普通の主婦には叶う金額ではなくて。とりあえず雑誌に紹介されていたエクササイズを毎日実践しました。全然効果ないなと思いながらも続けて1年後ほうれい線が消えたわけではなかったけれど、鏡を見るのが嫌じゃないなと思ったんですね。

 ――継続ってすごいですね。

 そうですね。ちゃんと習ったらすごいかもと思って調べてみたら、表情筋の第一人者の先生が意外と近くにいらっしゃることが分かり、その先生について1年間勉強しました。それがすごく理論的で、これは日本女子全員がやるようになるだろうと確信。いまアロマやリンパマッサージが当たり前に行われていますが、表情筋もそれと同じようになるなと思ったんです。

 ――表情筋をお仕事にしようと思ったのですね。

 はい。でも私の顔が変わった結果はありましたが、そもそも表情筋のことを誰も知らないんですよね。最初はお友達に1回1000円でやり始めて、そのうち千葉県の市区町村や生活共同組合から依頼がくるようになりました。無料でシワやたるみを改善しながら笑顔美人になれるということで、毎回20名枠に100名以上の希望者が殺到。 

1回8000円とほぼボランティア価格でしたが、どうやって仕事にしていったらいいか分からず、これを10年間継続。その後、転機がやってきました。

 ――なにが起きたのですか。

 なんとなく「笑顔の先生」という知名度が上がってきた頃に、山岸伸さんという有名なカメラマンの方から「笑顔の写真を撮りたいんだけど生徒さん100人いる?」というメッセージをいただいたんです。これが100人いたんですね(笑)。じゃあ一緒に笑顔写真プロジェクトをやろうということで、HABAさんがスポンサーになってくださって、私の生徒さん100人を山岸先生が無料で撮るというすごいプロジェクトが発足しました。

 ――それで一気にメジャーに?

 はい。ホームページを見てくれる人も増えました。当時笑顔を教える人は私以外誰もいなかったので「笑顔」で検索すると上に上がってきたんですよね。

歯並び×脳科学×表情筋=笑顔表情筋®メソッド

笑わなきゃと思って口角を上げようとしますが、実は口角は上がらないんです。

 ――笑顔表情筋®メソッドについて教えてください。

歯並び×脳科学×表情筋=笑顔表情筋®メソッド。歯科衛生士としてたくさんの患者さんをみてきたので、歯並びがどんなに大事かは分かっていました。その後、ほうれい線の悩みから表情筋を学び、シワやたるみを改善して笑顔をつくる方法を習得。最後に脳科学も学びました。

 ――なぜ脳科学を?

 生徒さんの中に「あなたの笑顔は気持ち悪いね」と言われて笑えなくなった方がいたんです。脳が「笑って」という指令を出すことで笑う。自分の笑顔は気持ち悪いと思いこんでいる方の脳からは、「笑って」という指令は出なくなります。表情筋は脳の知恵なんです。

 ――それをメソッドにどのように取り入れているのですか。

 ストレートに脳科学を教えるわけではなく、表情筋をトレーニングして笑顔を変えていきます。自分はこんなふうに笑えるんだ、自分の笑顔は変じゃないんだと思うと、自分を認めることができるようになります。笑顔が変わると自己肯定感が上がります。

 ――笑顔は脳が作り出しているんですね。笑顔表情筋®メソッドでは、具体的にどんなことをするのでしょうか。

 ストロー1本でできます。表情筋は鍛えるものと思っている方が多いですが、緩めるもの。楽しいときには力は入らないですよね。でも無理に笑おうとすると力が入ってしまう。だから緩めるんです。

 後編では、お客様にはどんな方がいるのか、また大手企業での研修や証明写真機「Ki-Re-i」の笑顔ガイダンス監修など大きな実績について伺います。

 撮影/佐藤克己
取材・文/永瀬紀子

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