こだわりが光る! サロン専売プロダクト名鑑 『ChouChouシリーズ/Le rond』

サロンのこだわりが垣間見える自社開発のプロダクト。配合成分が珍しいもの、パッケージにこだわりがあるもの、開発者の想いが込められているものなど、そのラインアップは実に様々です。

ここでは、各サロンで開発されたプロダクトについて、開発者にインタビューを実施。毎回様々なヘアサロンの専売商品をご紹介します。「自社開発したい!」「他社のこだわりを知りたい!」という方はぜひ参考にしてみてください。

今回は20174月にオープンした代官山のサロンLe rondが開発したChouChouシリーズのなかからトリートメントをご紹介します。

「ChouChouシリーズ」を開発したのは…

Le rond  CEO/Director 山本雄紀さん


美容学校を卒業後、都内有名サロンに入社。美容師として腕を磨きながら、某有名美容ブランド数社の商品企画や開発に携わる。その経験を生かし、2012年に「Chou Chouシリーズ」を開発。その後、2017年4月にフリーの美容師、ネイリスト、アイリストが集うトータルビューティーサロン「Le rond」をオープン。

「オリジナルトリートメントで、本質的な施術を」

――まず、Le rondはどのようなヘアサロンでしょうか?

Le rondでは、生まれつきの髪質に捉われず、かつ日々のメンテナンスにも悩まずに、新たな自身の可能性に気付いていただくことを重視しています。そのためには、従来の施術に疑問を持ち、基本を見つめ直すことが大切です。

たとえば、「傷んでいる毛先を切りたい」というお客さまがいたとします。そこで、詳細をヒアリングしてみると「今後は髪を伸ばしたい」というご要望があったとする。この場合は傷んでいる箇所を回復させることがフェーズ1で、続いて修復困難な部分を見つけ、そこだけをカットするほうが適切です。

「回復させる」ために必要なのは、もちろんトリートメント。さて、ここで一度立ち止まってトリートメントについて考えてみます。トリートメントの役割は大きく2つあり、1つ目は内部補充です。「足りていない髪の成分を補う」と言い換えるとわかりやすいかと思います。

2つ目が外部のコーティングで、化粧でたとえるとファンデーションのようなイメージですね。当たり前だと思われるかもしれませんが、私は業界を見渡した時に「この2つのバランスがきちんと取れていない」と感じています。

――「2つのバランスがきちんと取れていない」について具体的に教えてください。

たとえば、内部浸透や内部補充を前面に出しているにもかかわらず、『実際は外部のコーティングに比重が置かれているトリートメントが多い』と感じています。そのため、パッと見はきれいでも、色が抜けやすかったり、髪がねじれてクセがひどくなっていたり、最悪の場合は枝毛や切れ毛になっている。

ここからは、もう少しかみ砕いて考えるために、髪の毛を人間にたとえて説明をしてみます。ちなみに、私は論文などから引用した科学的、生物学的なエビデンスに紐づく話をよくするのですが、今回はより理解をしやすいようにお話しますね。

「痛んでいる髪」を「空腹で疲弊している人間」だと思ってください。外部のコーティングに比重が置かれている商品は、「空腹で疲弊している状態の人間に、ただメイクを施し、きれいな服を着せてごまかしていること」と同じです。「パッと見をよくする対応」と言い換えるとしっくりくるかもしれません。

しかし、本来やらなければならないことは、健康な状態に導くことです。人であれば、まずは栄養を与えてできる限り回復をさせること。これは髪でも同様です。つまり、内部にしっかりと入り込み、回復を促すことが必要になる。

さて、それでは「回復を促す」ために大切なことは何か? 重要なことは「成分」と「使用量」で、成分はわかりやすいと思いますが、使用量も「それ以上に意識するべき」と言っていいほど大切です。

先ほどの人の例に当てはめてみると、「良質な商材を少量与えている状態」は、「高栄養の食べ物をひと粒だけ与えている状態」と同じで、それではお腹は満たされませんから健康な状態に導くことはできません。

――それでは、どのようなオリジナル商品を開発されているのでしょうか?

これまでに、トリートメントが3種類、シャンプーが1種類の計4種類を開発しました。最初に取り組んだのがトリートメント作りで、その理由は先ほど言った通り「お客さまが本質的に悩んでいることを解決するために、まずは健康な状態を作ることから始める」という考えがあったからです。

オリジナルトリートメントの特徴は大きく2つあります。1つ目は、繰り返しになりますが「内部にしっかりと入り込み回復を促す」ことです。

2つ目は「外部からアプローチをかけつつ、内部としっかり連結、連動させること」で、トリートメントは「chouchou liquid」「chouchou cream」「chouchou diadéme」の3種類を用意しています。

それぞれについて説明すると、まず「chouchou liquid」は髪にハリ・コシ・弾力を生むリキッドです。人でたとえると「骨の様に支える働きをする商材」と、言い換えるとわかりやすいと思います。続いて「chouchou cream」はなめらかさや、まとまりを生むクリームです。人でたとえると筋肉。

そして「chouchou diadéme」はこれ自体も内部へ浸透する性質を持ち、補充した成分を逃げにくくしたり、紫外線や乾燥から髪を守ったりする効果があります。人でいうと皮膚ですね。施術ではこの3つをすべて使っているので、それぞれをなじみやすくすることは、とても大切です。

――オリジナルトリートメントが馴染みやすい理由を教えてください。

理由は、「両親媒性」という性質を持つ成分から作られているからです。「両親媒性」を簡単にまとめると「水と油の両方に馴染む」ということで、この性質を持っているため「ChouChouシリーズ」は、どの順でもトリートメントが機能するためランダムに使うことができます。

サロンで提供するトリートメントの多くは順番が決まっており、後に戻ることはできません。3種類を使う場合であれば、「A→B→C」の流れで行うイメージです。一方「Chou Chouシリーズ」は、順番を気にする必要はありません。たとえば、最初にハリ・コシ・弾力を生むリキッドを、続いてなめらかさや、まとまりを生むクリームを使ったとします。この時に「もう少しコシがほしい」と感じたら、再びリキッドを使用することができる。つまり、気になったらすぐに引き返し妥協をせずに感覚的に施術を行うことができるトリートメントです。

もちろん、これまでに話した内容以外にもこだわっているポイントはたくさんあり、たとえば「サステナビリティ」にも取り組んでいます。

「サステナビリティ」とは、「現在から将来にわたってそれを持続することが可能であること」を表しており、美容商材では「生分解性」という性質を持つ成分で作るなど、自然の保全と人体への無害化に配慮することが大切です。ちなみに「生分解性」とは、物質が微生物などの作用により分解される性質を言います。

「Chou Chouシリーズ」は自然にやさしく、人体への悪影響も少ない成分構成で作られているのでスタッフの手が荒れることはありません。長く働いてもらうために、薬剤による美容師へのダメージも減らすことは大切ですね。

サロン発のオリジナル商品を成功させる3つのポイント

サロン発のオリジナル商品を成功させるポイントをまとめると下記の3つでした。

1.従来の施術に疑問を持ち、その商品の本質を考える

2.役割を明確にして商品のラインナップをシンプルにまとめる

3.妥協のない施術をするためになじみやすくする

先日はアトピー持ちのお客さまにシャンプーをしたところ、喜んでいただけたという山本さん。「美容室のシャンプーは怖いと不安がっていましたが、肌が荒れることはまったくありませんでした。アトピー持ちの自分で人体実験を繰り返した成果だと思います」と、笑顔で話してくれました。オリジナル商品開発に興味がある方は、ぜひ「ChouChouシリーズ」を体験してみてはいかがでしょうか。

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Salon Data

Le rond

住所:東京都渋谷区恵比寿西2-17-19 代官山ビル201
TEL:03-6712-7733
定休:毎週火曜

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