「もし自分が同じ悩みを抱えていたら…」。お客様目線に立つ施術で心をつかむ「W」MINAさん
自由が丘にある新感覚スクランブルサロン「W」。こちらはカフェ併設のヘアサロンで、カラーの待ち時間などにコーヒーやチーズケーキといった食事も楽しめるのが特徴です。そんな「W」に2022年に入社し、スタイリストを務めているのがMINAさん。
前編では学生時代の経験で今に活きていることや、デビューに向けて取り組んだことなどについて伺いました。
後編ではスタイリストデビュー後の話や、「W」に入社することになった経緯などについて伺います。産休とコロナのタイミングが重なり、復帰できない可能性があったため転職を考え始めたというMINAさん。「W」代表の丸山さんとは元々面識があり、カフェ併設の美容室をオープンする構想を聞いたときにワクワクしたので「W」に応募したそうです。
今回、お話を伺ったのは…
「W」スタイリスト
MINAさん

千葉県出身。山野美容芸術短期大学を卒業後、2社を経て、2022年に中途採用で「W」へ入社。美容師歴18年目のベテランスタイリストで、子どもを持つママさん美容師でもある。
自分が仕上げた髪型で1、2ヶ月過ごすことになる。デビュー後に増した責任感

――スタイリストデビューしてから感じた変化についてお聞かせください。
責任感が大きくなりました。アシスタントはスタイリストのサポートで、お客様のヘアスタイルを直接変えることはありません。スタイリストになると、自分が指示したカラーやカットで仕上げたヘアスタイルでお客様は1、2ヶ月過ごすことになるので、責任感をより感じるようになりました。ただその分、好評だったときのこちらの喜びも大きくなったと思います。
――なるほど。施術のときに心がけていることは?
お客様目線に立って何を求めているのかを考えるようにしています。例えば、エラが張っているのがコンプレックスだというお話を聞いた場合は、エラが気になる人はどういう髪型になれるとうれしいかを考えるんです。もし自分がお客様と同じコンプレックスを持った場合をイメージして、提案、施術をしています。
ダブルワーク可能なカフェ併設サロン「W」。安心感と好奇心に惹かれて転職

――2社目を転職しようと思った理由は?
産休とコロナ禍が重なってしまい、オーナーから「経営状況的にもしかしたらお店に復帰できないかもしれない」と言われてしまったからです。将来の子育てのことも考えると不安だったので、転職を考えるようになりました。はじめは転職サイトでさまざまな会社をリサーチしていました。
――リサーチするなかでたどり着いたのが「W」?
いいえ。「W」に転職することになったきっかけは、元々代表の丸山と面識があったからです。「W」は今でこそカフェと美容室という形になっていますが、オープン当時は本屋、花屋などさまざまな要素を掛け合わせた美容室でした。丸山からその構想を聞いたときに好奇心が湧き、楽しく働けそうだと思い応募を決めたんです。
結局、産休から復帰はできたんです。ただ既に「W」への興味が高まっていたので、少し働いたのちに退社しました。
――環境が変わることへの不安はありませんでしたか。
私が希望する働き方に応えてくださったので不安はありませんでした。2社目のサロンが恵比寿にあったのですが、私のサービスを受けたいけれど恵比寿付近にしか行けないというお客様がいたんです。そのため、週1回フリーランスで働きたいという相談をしたところ柔軟に対応してくれて。私に合わせたダブルワーク可能な雇用形態を作ってくれました。
――温かい会社ですね。
私もそう思います。ほかにもスタッフが希望した薬剤を取り入れてくれるなど、スタッフの声を聞き、実現してくれる環境があるのでとても働きやすいです。
――入社後は何からスタートしたのでしょうか?
スタイリスト入社だったのですぐに入客からスタートする形でした。また個人的に「W」で使用している薬剤に過去のサロンと異なるものがあったので、それぞれどのような効果があるのかをはじめに勉強しました。
「気軽に会いたくなる美容師になりたい」。新人時代の理想を実現

――美容師を目指すときに理想像はありましたか。
はじめは、お店のなかで一番の売り上げを作れる美容師になりたいと思っていました。また働くなかで芽生えた理想になりますが、髪を切らない日でも会いに来たくなるくらいお客様と親密な関係を築けるようになりたいと思うようになりました。
――今、その理想は叶えられていますか?
お客様と親密な関係を築くことはできていると思います。実際、バスの待ち時間にふらりと立ち寄ってくださったり、お家に遊びに行くほど仲よくなれた方もいます。
――すごいですね!新人時代に取り組んでおけばよかったと思うことは何ですか。
コンテストや作品撮りをすることです。クリエティブなことに取り組むと感性が磨かれますし、物事をいろいろな角度から見る力や継続して努力する力を身につけることもできます。それらは美容師人生を歩む上で壁にぶつかったときの心の支えになったり、お客様に提案できるスタイルの幅につながったりとさまざまな場面で活かせると感じます。
――新人時代と今の自分を比べてみて何が違うと思いますか?
何もかも違うとは思いますが、とくに視野が広がったと思います。新人時代は自分のことで精一杯だったのですが、今では自分の施術をしながらほかのスタッフの様子を伺ったり、サポートしたりできているのではないかと。
――最後に新人時代を過ごしている方にアドバイスをお願いします。
美容師は素晴らしい仕事ですが、体力的、精神的に辛い時期はあります。ただそれを乗り越えると、必ず成長が待っていると私は思います。予約が多く忙しい日のサロンワークをこなした翌日は、仕事のスピードが上がっているはずです。小さなことでも自分の成長に気づけるように意識して、モチベーション高く新人時代を過ごしてほしいです。
MINAさんが転職後に意識した3つのポイント
1.施術のときはお客様目線に立って考える
2.薬剤を勉強して、新たな環境でも適応できるようにした
3.お客様と親密な関係を築くことを意識した
時折、笑顔を浮かべて楽しそうに新人時代のお話を聞かせてくださったMINAさん。転職理由はどれも前向きなものでしたし、施術で工夫を凝らしていることも伝わり、美容師として常に成長することを心がけていると感じました。今、新人時代を過ごしている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
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W
住所:東京都目黒区自由が丘1-26-7 ストークビル2F
TEL:080-9080-5858