未来の子供と自分のために、こだわるべきは「働く環境」 私の履歴書 【ヘアスタイリスト 福本玲香さん】#2

都心まで最速25分ほどという交通の便の良さから、子育て世代のベッドタウンとして注目されているつくばエクスプレスの主要駅「流山おおたかの森」。福本玲香さんは、この街にあるヘアサロン「garden otakanomori(ガーデン オオタカのモリ)」で、子どもから大人まで幅広い世代の髪を預かるヘアスタイリストです。

前編では、福本さんが幼少期から憧れだった美容師という夢を叶え、転職を通じてこのヘアサロンと出会うまでの道のりをお伝えしました。後編では、結婚・出産を見据えたうえでの新天地で見つけた働き方や、「環境」の大切さをお伝えします。

転職の決め手は、自分の将来と真剣に向き合ってくれたから

まだ他のサロンを全く見ていなかった中「garden otakanomori」に出会ったが、福本さんは「ここがいい!」と自身の直感を信じた

――「garden otakanomori」との出会いは、福本さんの転職の時期にお店からInstagramでフォローをもらったのがきっかけだったそうですね。

ヘアサロンの自然な状態をお客様目線で体感したいと思い、まずは一人の客として髪を切りに行きました。その時に担当してもらったのが、オーナーの富山大介さんです。施術してくれた富山さんはもちろん、他のスタッフさんも気さくに声をかけてくださって、明るくて優しい雰囲気にも惹かれましたね。

お店自体も小規模で、スタッフも少人数で。以前勤めていたところは2階まであるくらいの大きなヘアサロンだったんですが、「garden otakanomori」の雰囲気は、小さい頃に憧れたヘアスタイリストさんが経営していたヘアサロンと重なる部分があって。原点に返ったような居心地の良さでした。その時にはもう、「ここを受けよう!」と決めていたと思います。

その後、ヘアサロン側に転職したい旨を相談し、オーナーの富山さんと面談しましたが、この時の面談が入社の決め手となりました。

――何が決め手になったのでしょうか?

面談時、富山さんに「ゆくゆくは、結婚して子どもが欲しい。けど仕事は続けたい」ということを相談したんです。そうしたら、「このヘアサロンなら、美容師としていろんな働き方ができるよ」と、ワークライフバランスや私の将来像について、真剣に向き合ってくれました。いざ妊娠・出産を迎えた場合でも産休や体調などの面でも融通が効きそうだと感じ、「ここでなら、子どものいる未来と美容師の仕事を両立できるかもしれない」と、入社を決めました。

子どもも美容師も諦めたくなかったから、「環境」にこだわった

「半数近くのスタッフが、既婚者だったり子どもがいたりするので、働き方の参考にもなっています」(福本さん)

――実際に働いてみて、いかがでしたか?

とても働きやすいです! 自分の状況に応じた、フレキシブルな働き方ができています。

――そのような環境を実現するために、お店としてどのような工夫をされているのでしょうか?

オーナーが率先して、スタッフみんなが意見を言いやすい環境を作ってくれています。毎週日曜日の夜、営業後に内部で勉強会を兼ねたミーティングをするんです。その時に、いいことも悪いことも、日頃思っていることや感じていることを自由に話せるような雰囲気作りができていて。スタッフみんなで腹を割って話しているので、入社したての頃は私も驚いたし、入ってきたばかりのアシスタントの人たちもびっくりしていますね。

――それが、働きやすさの秘訣なのですね。お客様は、どのような方がよくいらっしゃいますか?

小さなお子様から4、50代くらいまで、かなり幅広い年齢層のお客様がいらっしゃいます。優しく朗らかなお人柄の方が多い印象です。また、地域的に子育て世代が多いこともあり、お子様連れの方もよく見かけます。スタッフにもお客様にも子ども好きな方が多いことも、私としては嬉しいですね。未来の自分の子どもに自信を持って見せられるような職場環境かどうかも大事だと、このヘアサロンに来てからは特に実感しています

――福本さんにとって、理想的な職場環境だったんですね。

はい。柔軟な働き方ができて、自分の状況を伝えやすい、相談しやすい環境であること。そして、未来の子どもを連れて来たいと思えるような、温かくアットホーム環境であることが、今の職場の魅力です

母親になっても美容師として働くにあたって、こういった環境が揃っているのはとても大切なこと。転職して本当に良かったと、日々実感しています。

「お店には子ども連れのお客様もよくいらっしゃいます。保護者の方の施術中は、スタッフ間で面倒を見ることも」(福本さん)

私は仕事がリフレッシュ! 人と関われるこの仕事が楽しい

「働くにあたってはもちろんお金も大事だけど、まずは楽しいことが一番だと思います!」と笑顔で話す福本さん

――一方で、このヘアサロンへ来てから、大変なことなどはありましたか?

後輩スタッフの教育です。お客様との距離感を掴むのが難しい、ということは先にもお話ししましたが、ここでも同じことが言えました。

中途入社で年齢も上なので後輩の新人教育を任されることもあるのですが、本当に難しいですね。
適切な教育の仕方や成長スピードは人によって全く違いますし、このご時世、伝え方を間違えるとハラスメントにもなってしまう

基本的には年下の子が好きで、つい世話を焼いたり面倒を見たくなったりしてしまいがちなんです。そのせいか、逆に距離感を掴みにくくなってしまうこともありました。今でもまだ手探りしながら、指導方法を試行錯誤しています。

――美容師をしていて、やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

自分の仕上げたスタイリングが、お客様にとって“ドンピシャ”だった時です!

お客様の中には意見や要望を伝えるのが得意な方から苦手な方までいらっしゃいますから、カウンセリングが難航する時もあります。それでも距離感を大切にしながらコミュニケーションを諦めず、お客様の望む仕上がりにたどり着けた時は、達成感を感じますね。「これこれ!」と喜んでくれるお客様の笑顔は、日々のサロンワークの励みになります。

――今後の展望についても教えてください。

今年の初めに入籍をしたので、妊娠や出産のことも、現実的に考えていきたいです。子どもができても、美容師としての仕事は続けていきたいと思っています。できれば、今の職場でのサロンワークを継続したいと考えているので、今後オーナーやスタッフとの話し合いも重ねていきたいです。

子どもは授かり物なのでなんとも言えませんが、希望を言うなら2、3人は欲しいな。育児と仕事の両立は大変かもしれませんが、その分やりがいもあると思っています

――福本さんにとって、「働く」とは?

「リフレッシュ」ですね

「働く」ことって、すなわち人と関わること。いろんな人たちと関われるこの仕事が大好きなので、私にとって仕事は良いリフレッシュになっています。

こう考えることができるようになったのも、ここ「garden otakanomori」に来てからのことです。あの時、自分の望む未来のために、自らに必要な環境を掴みに動けたことも、今の私の自信になっています

福本さんの“推し”である、大倉忠義(SUPER EIGHT、旧・関ジャニ∞)のメンバーカラーのシザーケース。「深い緑色が特に好きで、ずっと使っています」(福本さん)

福本さんの成功の秘訣

1. 明確な目標や将来設計

2. 望む未来のために行動する力

3. 仕事を愛する気持ち

撮影/内田龍
取材・文/勝島春奈

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Salon Data

garden otakanomori(ガーデン オオタカノモリ)
住所:千葉県流山市おおたかの森北1-5-8 リアン201
電話:04-7136-7470
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