人のために働ける。研修生の成長がトレーナーのやりがい「キュービーネット株式会社」栁田誉さん
美容業界を支える企業の魅力を紹介する本企画。今回は、短時間でハイクオリティなカットを提供することで有名なグローバルブランド「QB HOUSE」を展開する会社「キュービーネット株式会社」で働くみなさんにお話をお聞きします。
前編では「キュービーネット株式会社」の代表取締役社長を務める北野泰男さんに企業の成り立ちや理念、出店戦略などを伺いました。
後編では現場で働くスタッフのおひとりであり、社内アカデミー「ロジスカットスクール」にてトレーナー(スタッフ育成担当)を務める栁田誉さんにお話を伺います。もともと美容師として働いていましたが、体調不良を理由に一度は業界を離れていたという柳田さん。「QB HOUSE」の育成制度と高待遇に惹かれて、復帰を決断したそうです。
今回、お話を伺ったのは…
キュービーネット株式会社
「QB HOUSE ロジスカットスクール東京校」トレーナー・栁田誉さん
神奈川県出身。美容専門学校を卒業後、美容室に就職。体調不良を理由に理美容業界を一度離れるも再度美容師の道を目指すことを決意し、2014年「QB HOUSE」に入社している。その6ヶ月後にスタイリストデビューを果たし、海外店舗でのアシスタントトレーナー経験を経て2021年トレーナーに転身。現在入社11年目、日々多くの研修生にていねいな技術指導を行っている。
充実した研修制度と待遇に惹かれて理美容業界にカムバック!
――美容師を目指そうと思った理由は何ですか。
母親が美容室を経営していることが大きな理由です。小さいころから美容師の仕事を身近で見る機会が多かったので、いつの間にか憧れるようになっていました。高校1年生のころには美容師になることを決めて、進路調査の紙にも自信をもって美容師と書いたんです。
――「QB HOUSE」に応募したきっかけは?
もともと専門学校を卒業したあと、総合サロンに5年ほど勤めていたのですが体調不良で退職しました。そこから1年ほどフリーターとして過ごしていて、母の働く姿を見たり、友人にお願いされてカットやスタイリングをしたりするなかで改めて美容業界に挑戦したいと思うようになったんです。そして、サロン探しを始めたところ求人雑誌で「QB HOUSE」をたまたま見かけて応募しました。
――「QB HOUSE」のどんな点に惹かれたのでしょうか。
惹かれたポイントはいくつかありますが、大きかったのは研修の部分です。「QB HOUSE」には「ロジスカットスクール」という社内アカデミーがあり、6ヶ月の研修期間を終えるとスタイリストとしてデビューできる仕組みになっています。トレーナーが付くので未経験者でも安心して技術を学べるし、サポート体制が整った現場で実務経験を積めるので着実な成長も見込める点が魅力に感じました。私は退職してから1年のブランクがあったのでカット技術に不安があったのですが、ここなら大丈夫そうだと思ったんです。
あとは待遇の部分にも惹かれました。前サロンは給料が少なく、手取りで10万円ほど。さらにそこから練習用ウィッグなどの備品代が引かれていたため、手元に残るのはもっと少なかったんです。「QB HOUSE」では研修期間中から前サロンよりも多い給料が支給され、さらにウィッグも会社負担で備品代の支払いがなかったので、プライベートも充実させられると思い応募を決めました。
――ロジスカットスクールでは具体的にどのようなことを?
はじめは研修施設でハサミの開き方やバリカンの使い方など基礎的なところをウィッグで反復練習して、徐々に応用を学びます。3ヶ月目からは店舗での実務研修も加わってきて、実際にお客様を相手にして、技術を身につけていくという流れです。
海外赴任でトレーナー転身を決意
――トレーナーに転身しようと思ったきっかけは?
はじめは経験のひとつとしてトレーナーに挑戦してみようという気持ちが大きかったです。トレーナーになるためにはアシスタントトレーナーとして研修を受けて、試験に合格しなければなりません。私はアシスタントトレーナーとして台湾のロジスカットスクールに赴任したのですが、現地の研修生に技術指導をしたりプライベートで交流したりするなかでトレーナーの仕事の楽しさに気づいて本格的に目指すようになったんです。
――徐々に想いが強くなっていたのですね。トレーナーになるための研修とはどのような内容でしたか?
1回あたり8時間程度の研修を1ヶ月に2、3回、6ヶ月間かけて行います。話し方や意識などどのような指導を行えば研修生は理解しやすく、成長しやすいかを中心に学ぶんです。そして最後に試験を受けて合格するとトレーナーに就任することができます。
――実際の試験の様子を教えてください。
先輩トレーナーや育成責任者を目の前にして授業を行う形でした。ものすごく緊張していたこともあり少し早口で話してしまって、フィードバックで指摘されたのを覚えています。試験自体は1回で合格できました。
――一発合格だったんですね!トレーナーのお仕事内容とは?
トレーナーの仕事内容は、2ヶ月に1回の頻度で入社してくる研修生をスタイリストデビューに向けて、6 ヶ月かけて技術指導するものです。例えば、4月に5人が入社した場合は5人の研修生の指導を受け持ち、いわゆる学校のクラス担任のような形で10月まで指導を行います。カット技術の講習はもちろん、研修生一人ひとりにフィードバックを伝えたり、1ヶ月に1、2回面談を行ったりなどしているんです。
――なるほど。栁田さんの1日のスケジュールをお聞かせください。
細かいスケジュールは日によって異なりますが、だいたい9時〜20時で勤務しています。9時過ぎに出社して1日のスケジュールを確認し、10時ごろに朝礼、そこから研修をスタートし、20時終礼という形です。
研修生の成長がトレーナーにとって何よりのやりがい
――現在、指導する側に立つ栁田さんから見て「QB HOUSE」の育成制度で良いと感じるポイントはどこでしょうか?
チャレンジしやすいところだと思います。3ヶ月目以降は店舗での研修が始まり、実際にお客様を相手にカウンセリングからカットまで行うのですが、最後は私たちトレーナーが必ず手直しと仕上げを行います。そのため研修生からすると「最後は何とかしてくれる」という安心感を持てるので、カットにチャレンジしやすいんです。
――トレーナーのお仕事の魅力は何ですか。
たくさんの人の成長をそばで見ることができるところが魅力だと思います。最初は全くカットができなかったスタッフが当たり前のように店舗で働いている姿を見たときは、ここまで成長したんだと驚くとともにうれしさをすごく感じるんです。自分は誰かのためになれていると実感する場面も多いのでやりがいも大きいと思います。
――素敵ですね。トレーナーなど育成に携わる仕事はどんな人が向いていますか?
人を支えたいという気持ちが強い人だと思います。どれだけ指導の仕方を工夫しても、生徒一人ひとりの考え方や感覚は異なるので着実に成長できる人もいればなかなか身につけられない人もいるんです。そんなときに人を支えたいという気持ちがなければ、的確な指導方法にたどりつくことはできないと思いますし、そもそも理解していないことを見抜けないかもしれません。
――最後に「キュービーネット」への応募を考えている人へメッセージをお願いします。
僕のようにプライベートやサロンの都合で美容師の道を1度諦めてしまった人にはとくに来ていただきたいです。技術や接客を学べるのはどのサロンでも当たり前かと思いますが、チャレンジがしやすい、待遇やサポートも充実しているなど、この環境は貴重だと思います。「QB HOUSE」でいっしょにお客様に満足してもらえるサービスを提供できるようになれたら嬉しいです。
一度は理美容業界を離れた栁田さん。研修制度や待遇に悩んだからこそ「QB HOUSE」の魅力をよく理解し、トレーナーとして強い想いを持って研修生一人ひとりに向き合った指導ができているこが伺えたインタビューでした。また柳田さんのような人がいるからこそ、「QB HOUSE」は働きやすい環境を維持できているとも感じました。