本当に欲しい人材って? 採用担当のホンネ【ZACC CEO 高橋和義さん】#1
「こんなスタイリストになりたい!」という理想をかなえるには、技術を磨く努力はもちろん、経験の積み重ねがものを言います。その体験の場となるのがサロン。そこで、人気ヘアサロンの採用担当者に、求めている人物像を直撃しました。さらなる高みを目指している人を応援します!
今回はサロンワークはもちろん、商品開発から海外での技術指導にも力を入れているヘアサロン、ZACCの創業者であり、CEOでもある高橋和義さんにホンネをうかがいます。
ZACC CEOの高橋和義さん
1987年それまで勤めていた美容室を辞め、単身でZACCをオープン。サロンワークのかたわら、CMや写真集のヘアメイク、セミナーやショーを手がけるなど多忙を極めている。女優やタレントなど著名人のファンも多い。
「お客さまをキレイにしたい…この強い想いが欲しいですね」
—-国内にとどまらず、海外でも高く評価されているZACC。サロンワークのほかに、どのようなことをなさっていますか?
1988年ZACCを創業しました。現在は表参道にraffine、vie、calmeと、それぞれの個性を生かした店舗があります。ここでのサロンワークのほか、オリジナル商品の開発をはじめメイク本やヘアカタログの出版、ヘアショーの主催、セミナーの開催などを行っています。
つい最近も最新の技術を学びたいという中国の美容師たち向けに、この表参道のサロンでセミナーを開催したばかりなんですよ。
—-サロンワークに携わるうえで、大切にしていることは何ですか?
ヘアスタイルをデザインするだけでなく、髪そのものの健康状態をベストな状態に保つことですね。髪のコンディションを含めて、デザインは表現できるものだと思っています。
お客さまには「このサロンなら必ず満足できる」という安心感をお持ちいただきたい。30年以上やってこられたのは、信頼と経験の積み重ねです。カラーリングにしてもパーマにしても、薬剤の塗り方、選び方ひとつで仕上がりに差が出るもの。スタッフには間違った技術を持って欲しくない…と常に感じています。
—-美容師を目指す人たちを見て、変化を感じることはありますか?
「何よりも美容が好き」、「何が何でもヘアメイクをやりたい」といった熱い想いを持った人が減りましたね。「自分の時間を大切にしたい」という考えの人たちが増えたような気がします。
セミナーに参加する中国の若者たちを見ていると、同年代の日本人より10倍以上努力しています。以前は日本の技術をコピーするだけでしたが、それではもう満足できなくなったんでしょう。今ではもう、あらゆる面で抜かれてます。
—-アジアの競争率が高まる中、高橋さんが求める人材どんな人ですか?
「美容が好き」というのは大前提。お客さまと接するのが好き、お客さまをキレイにしたい…という想いが強いが欲しいですね。技術は教えられますが、マインドは教えられませんから。
それから美容技術を高める努力を欠かさない人。このサロンでは時代に合わせた最高のものを、お客さまに提供していきたい。見据えてお客さまを呼びこむには、技術力がものを言います。時間を共有できるスタッフが欲しいですね。
—-ZACCではどんな入社試験を行っているんですか?
一度、会社説明会に来てもらって、「ZACCはこんなサロンなんだ」という情報を共有します。その上で履歴書を送ってもらい、面接とグループディスカッションを実施しています。
グループディスカッションをすると、リーダーシップを取る人がいれば、自分の意見をハッキリ言う人、逆に物怖じして何も言えない人、自己主張が強い人…いろいろ分かります。
「どのタイプがいい」ではなく、面接を担当したスタッフと一緒に「どの個性がZACCのメンバーとして最適なのか」を決めています。
—-ほかのサロンとは違う、ZACCで働くことのメリットは何でしょうか?
スタッフが多いので、いろいろな考え方やものの見方に接することができることですね。
サロンワークだけではなく、ヘアメイク、ヘアショー、セミナーの開催など活動も多岐にわたっています。自分のやりたい道を模索できることも魅力でしょう。
ZACCでは考え方を押しつけたり、強要することはありません。それぞれの個性を生かした成長を見守りたいですね。
次回は、高橋さんが採用を決めた人材のひとりをご紹介します。
▽後編はこちら▽
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