【フリーランスのライフスタイル】島田幸希さんの自分スタイルの働き方
シェアサロンの普及などに伴い、最近増えてきたフリーランスという働き方。「どのようにして生計を立てているのか?」興味がある方も多いはずです。そこで、実際に美容業界で活躍している現役のフリーランスにインタビュー。今回は、2010年頃からフリーランスのヘアメイクアップアーティストとして働いている島田幸希さんに登場していただきました。
東京と大阪で美容師として働いていたという島田幸希さん。果たして、どのようにして現在のスタイルにたどり着いたのでしょうか?「お休みもしっかりとって、子どもとの時間も確保しています」と島田幸希さん。プライベートの過ごし方も気になります。
前編では、フリーランスとして独立するまでの経緯に迫ります。
高校卒業後、すぐに原宿のサロンへ
――――まずは、現在に至るまでの経緯について教えてください。
「フリーランスへの転身は24歳の頃で、10年ほど前のことです。それまでは東京と大阪で美容師として働いていました。
私は、一般的な美容業界の方々とは少し変わった経歴を持っています。ほとんどの場合は、高校卒業後に美容学校に通いますが、私は原宿のサロンでアルバイトとして働き始めました。そのヘアサロンはカットやパーマだけではなく、ほとんどすべてのお客さまにメイクのサービスも提供する個性的なスタイルでした。
そのため私は、通信で美容学校に通いながらヘアメイクとして働いていました。時給はだいたい1,200円だったので、手取りは20万円くらいでしたね。そのサロンで2年ほど働き、プライベートに変化があったので京都に引っ越しました」
――――その後は、どのような流れだったのでしょうか?
「京都での就職に手こずっていたところ、『大阪で美容室を出店する知り合いが、オープニングスタッフを探しているよ』と東京の知人から紹介を受け、面接に合格できたので京都に住みながら大阪のサロンで働き始めました。
その頃はすでに美容師免許を持っていたため、ヘアメイクではなく美容師のアシスタントでしたね。ちなみに、京都に2年ほど住んだ後、21歳の頃に大阪に引っ越しました」
ヘアメイクとして再出発を切った、24歳
――――それでは、なぜフリーランスのヘアメイクになったのでしょうか?
「カットの勉強をスタートした頃から、『美容師は少し向いていないかも』と思い始めたからです。また、同時期に体調を崩してしまったので、大阪のサロンを退社しました。
『これからどうしようか…』と、考えていた時にインターネットで『フリーランスのヘアメイク』という働き方を見つけて、『このスタイルは魅力的だな』と。確か、24歳の頃だったと思います」
――――どのように、フリーランスのヘアメイクになったのでしょうか?
「少しブランクがあって不安だったので1年ほど社会人スクールに通い、メイクとヘアセットの勉強をし直しました。その学校は週に3日開講し、プロのヘアメイクアップアーティストから指導を受けられるスタイルでした。
また、この頃に名刺を作り、『ヘアメイクを始めたよ』と言いながら友人に渡して、近場から営業も始めました。さすがに、ヘアメイクだけでは生計が成り立たなかったので、飲食店でアルバイトもしていましたね。27歳頃まではダブルワークをしていたと思います」
偶然のきっかけから、初めての仕事をつかむ
――――ちなみに、フリーランスのヘアメイクとして初めての仕事は覚えていますか?
「若手アーティストへのヘアメイクでした。その仕事をいただけたきっかけは本当に偶然で、私が飲み屋で仲よくなった友人に、自身のヘアメイクの仕事について伝えたところ、『実は、エンタメ系の会社で新人開発に関わっているんだよね』と。そして『今度撮影があるから、よかったらヘアメイクしてよ』と言われました。
私は、この時だけではなく、隣の席の方がテレビ関係や映画業界の方など、飲み屋での出会いが仕事につながったことが結構あるので、『お酒を飲みに出歩くことは、フリーランスにとっては大切だ』と思いますね(笑)」
――――いつ頃に「ヘアメイク一本でいける」と、思ったのでしょうか?
「レギュラーの仕事をつかめたので、27歳の時に自信を持ち始めました。その頃は、フォトスタジオやアパレル系通販サイトの撮影現場での仕事を週に2日ほど、テレビ局での仕事を3日ほど、担当していたと思います。また、映画など単発の仕事もいただけてヘアメイクの仕事でスケジュールがかなり埋まり始めたので『そろそろヘアメイク一本でも大丈夫かな』と。当時の収入は、だいたい25~30万円ぐらいでしたね」
後編では、ヘアメイク一本で活動を始めてからの働き方に迫ります。
▽後編はこちら▽
【フリーランスのライフスタイル】島田幸希さんの子育てと仕事を両立する方法>>
Profile
島田幸希さん
HP:hairmakeup artist MIYUKI SHIMADA
インスタグラム:@hairmakeupartist_milky