介護職のイメージとその実態|介護職の魅力について紹介!
介護職と聞いてどんなことをイメージするでしょうか?きつい、つらい、大変そうな仕事だと思う方も多いかもしれません。
この記事では介護の仕事に対する世間のイメージは実態と合っているのか、一般的な介護職に対するイメージとその実態を解明していきます。また、イメージとは違う介護職の魅力もお伝えしますので、是非最後までご覧いただけますと幸いです。
介護職のイメージは?
介護職というと、一般的にストレスが多いきつい仕事であるというイメージを持たれがちです。
ここでは一般的に認識されている介護の仕事にまつわるイメージとはどんなものか、そしてそのイメージは実態と合っているのかを紹介していきます。
職場によって精神的・身体的疲労が大きいことがある
介護の仕事がきついとされる理由の一つが、利用者さんを抱えたりする移譲介護、入浴介護などの身体的な負担の大きさ。また、人手不足による業務の大変さから職員同士がギスギスしたり、時に認知症の利用者さんからの心無い言葉に傷つくなどの精神的な辛さもあります。
介護の現場では24時間体制のところも多く、早番や夜勤などで生活が不規則になることや先にも挙げたように人手不足で十分な休憩がとれない、有給休暇がとりづらいなどの待遇の面でもストレス過多となる場合があります。
ただし、介護職と一口にいっても、その業務内容はさまざまです。たとえばデイサービスだけを行う施設では夜勤はありませんし、グループホームなど比較的自立度の高い方を対象とした施設では、身体的負担も大きくないでしょう。
自分に合った内容の環境・施設を選ぶことで、負担を軽減することは可能です。
職場によっては離職率が高いことがある
介護の仕事は離職率が高いと思われていることがあります。肉体的・精神的にきつそうなイメージ、人手不足が叫ばれている業界であることからそのようなマイナスイメージが先行しているようです。
先述したように介護の仕事はその事業所やサービス内容によって、待遇や環境が大きく変動します。そのため職場によってはきつい仕事内容が改善されずに離職率が高いことがあります。
公益財団法人 介護労働安定センターが行った令和3年度介護労働実態調査によると、令和3年度の介護労働者3種の離職率は14.1%。これは全産業の平均と比較して下回っています。実際は、介護職の離職率が特別高いということはないことがわかります。
やりがいがある
介護の仕事でプラスのイメージとして、やりがいが挙げられるでしょう。人を相手に日常の困りごとに対応するため、利用者さんの笑顔が増えたり、利用者さんやご家族から直接感謝されたりすると、人の役に立っていると実感することができます。
また、人生の大先輩である高齢者と日々接する中で学ぶことも多く、時に歴史的なことを生きた体験として聞けるなどの醍醐味もあることでしょう。資格を得ることで仕事の幅が広がり、意欲的に勉強・行動することでキャリアアップしやすいという利点もあります。
介護職の仕事|介護職にはどんな仕事があるの?
介護職にはさまざまな内容があると申し上げましたが、具体的にどのような仕事があるのかを紹介します。介護職の数ある仕事の中から以下4つの業務内容に絞って解説します。
・入居介護施設
・訪問介護員(ホームヘルパー)
・生活相談員
・介護助手・介護補助
一つずつ見ていきましょう。
入居介護施設
入居介護施設には、特別養護老人ホームや高齢者向け住宅などさまざまな種類があります。それぞれの施設によって入居者の要介護度も異なるため、サービスや業務内容も変わります。
食事介助や排泄介助だけでなく、レクリエーションや散歩での外出など業務の幅も広く、分業体制をとっている施設では資格や経験がなくても働けることがあります。
とはいえ、介護の知識を持っていて損はないので、認知症介護基礎研修などの一日講習を受ければ取得できるようなものだけでも取得するとよいでしょう。
訪問介護員(ホームヘルパー)
訪問介護員(ホームjヘルパー)は、利用者さんの自宅を訪問し、食事や入浴、排泄などの援助、通院の介助、さらには掃除や洗濯、日用品の買い物など身の回りの世話全般を行うのが仕事です。
利用者さんの身体介助も含まれるため資格が必須です。また、基本的には利用者さん宅に一人で行って個別に対応するため、施設業務のように分業をすることはありません。
訪問介護員として働くために必要な資格やその取得方法については以下の記事で詳しく紹介しています。
訪問介護員に必要な資格とは?資格内容や取得方法など徹底解説!
生活相談員
生活相談員はソーシャルワーカーともよばれ、利用者さんやご家族と対話して困りごとなどの相談にのったり、入居施設の手続きをするなどの対応を行うのが仕事です。そのため生活相談員の職場は、特別養護老人ホームなどの高齢者福祉施設になります。
施設の説明から入居の契約などを担うため、介護保険や契約に必要な法律などの知識も必要です。
生活相談員については以下の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
生活相談員の仕事内容や、その施設ごとの役割、1日の流れとは?
介護助手・介護補助
介護助手・介護補助は資格がなくてもできる介護の仕事です。利用者さんの身体に直接触れる業務はできないため、身体介護以外の部分を担います。具体的な業務内容は、清掃やベッドメイキング、利用者さんの話し相手になったり見守りなど介護の専門職をサポートします。
無資格で就業できることから介護業界への入り口であるといえます。介護助手や介護補助としてとりあえず介護業界に飛び込み、資格取得を目指すという方法もあります。また、特別な経験や資格が必要ないことから、定年退職後の受け皿としても期待されています。
介護職の魅力は?
介護職は一般的にマイナスのイメージを持たれることが多いようですが、実のところたくさんのやりがいやメリットがある職種なのです。
ここからは介護職にある魅力がどんなものであるのかを紹介していきます。介護の仕事に興味があるけれど、マイナスイメージに怖気づいて迷っている方は参考にしてみてください。
一番近くで変化を感じられる
介護の仕事の一番の魅力・やりがいは、人のできた!という喜びや達成感を間近で共有できるところです。
たとえば筋力の低下などで歩けなくなった方がリハビリを頑張って歩けるようになったり、ひとりで食事をすることが難しかった方が自分で食べられるようになったり、表情が変わらず何にも関心を示さなかった方が笑ったりといった瞬間に立ち会えるのは感動的で、達成感や充足感を味わわせてくれるでしょう。
自分に合わせて選べる
介護の仕事はさまざまな業務形態があるため、自分に合った働き方ができるのも魅力の一つです。介護職は夜勤などがあり拘束時間が長いイメージがありますが、実はどんな環境で働くかは自分で選ぶことができます。
職場環境はもちろん、ホームヘルパーをやるのか施設介護職員として働くのか、もしくは移動支援従業者(ガイドヘルパー)のような日常生活の一部を支援する職種に就くのかなど、自分の希望や適性に合わせて働くことができるのです。
また、子育てや身内の介護などプライベートと両立することも可能で、ライフステージに合わせた働き方もできるので、自由度が高い業界であるといえるでしょう。
移動支援従業者(ガイドヘルパー)についての詳しい内容は以下の記事で紹介しています。
ガイドヘルパーとは? どんな種類があるの? 資格の取得方法と取得のメリットを解説
キャリアアップしやすい
介護職は比較的キャリアアップがしやすい傾向にあります。というのも介護にはたくさんの資格があり、資格を取得することで資格ごとに業務の幅が広がり、経験値をためることで役職を目指すことができるためです。
国家資格である介護福祉士の資格取得を足掛かりにケアマネジャーの資格を目指すなど、働きながらステップアップできるのも魅力です。資格をとれば資格手当などの給与アップも見込めるため、是非資格取得を目指しましょう。
介護職は魅力がいっぱい
当記事を読んで、介護職へのイメージが変わった方もいるのではないでしょうか。介護の仕事は一般的なマイナスイメージとは違い、自由度の高い働き方が選べるなど働きやすく、やりがいや喜びにあふれた職種なのです。
人の役に立てる喜びや、頑張り次第で給与アップやキャリアアップができるなどの魅力があり、目標を持って資格取得や業務をやり遂げることは自己の成長にもつながります。
介護職に少しでも興味をもったなら、ぜひチャレンジしてみましょう。
引用元
令和3年度介護労働実態調査-公益財団法人 介護労働安定センター