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特集・コラム 2025-01-10

児童指導員は資格なしでも働ける?未経験OKな3つの理由と業務内容についてご紹介

児童指導員は、保護者のいない子どもや事情があって保護者とは一緒に居られない子どもたちが入所する施設で、子どもの生活指導をおこない、健やかな成長をサポートする仕事です。子どもをサポートする仕事をしたいという方の中には、児童指導員を目指している方も多いでしょう。

本記事では、児童指導員は資格なしでも働けるのかどうか・児童指導員の任用資格を取得するためのルート・資格なしでも働ける3つの理由・主な業務内容などについて紹介します。

加えて、児童指導員が働ける職場・平均給与・やりがいについても解説します。

児童指導員として働きたいと考えている方は、参考にしてください。

児童指導員は資格なしでも働ける?

児童指導員は、児童指導員任用資格を取得することで、おおやけに児童指導員として働くことができる職業ですが、実際には無資格から児童指導員の業務に携われる求人もあります。

ただし、正規雇用ではなく非正規雇用として働くパターンが一般的です。

無資格でも2〜3年以上の児童福祉事業における職場経験を積めば、児童指導員任用資格を取得できるため、ゆくゆくは児童指導員を目指せます。

引用元
jobtag:児童指導員

児童指導員任用資格を取得するルート

児童指導員任用資格を取得するためのルートは以下の5つです。

1.4年制大学や通信制大学で社会福祉学、心理学、教育学、社会学を専修する学部、学科を卒業する
2.社会福祉士、精神保健福祉士のいずれかの資格を取得している
3.高校若しくは中等教育学校を卒業し、2年以上児童福祉事業に従事している
4.3年以上児童福祉事業に従事し、厚生労働大臣又は都道府県知事から認定される
5.幼稚園教諭、小中学校、高等学校の教員免許を所有し、厚生労働大臣又は都道府県知事から認定される

上記のいずれかの要件を満たして児童指導員任用資格を取得して希望する企業の採用試験や公務員試験に合格し採用されることで、採用後に児童指導員として働くことができます。

引用元
jobtag:児童指導員

児童指導員の資格なしでも働ける3つの理由

児童指導員の業務には、任用資格なしでも携われる現状があります。その背景には人材不足や、業務経験だけで取得できるという資格取得のハードルの低さが挙げられるでしょう。

児童指導員として資格なしでも働ける理由や背景を確認して、就職活動に活かしてみてはいかがでしょうか。

1.業界全体が人手不足になっている

近年では家庭内暴力や離婚率の増加、虐待などが原因の家庭内の不和が少なくありません。令和4年度の厚生労働省の調査によれば、児童福祉施設等の数は、令和3年度の45,560軒から令和4年度の46,997軒へと増加しています。

児童福祉施設数に加え施設に身を寄せている子どもの数も増えており、ニーズを満たすほどの人材確保が難しいことが、資格なしでも児童指導員の業務に携われる求人募集につながっています。

引用元
厚生労働省:令和4年 社会福祉施設等調査の概況

2.施設によっては人材配置が求められている

児童福祉施設(保育所・児童養護施設)には、児童指導員と保育士の配置基準が設けられています。児童養護施設では0〜2歳児が2人につき1人、3歳児以上が4人につき1人、少年6人につき1人の児童指導員、もしくは保育士の配置が求められています。

児童指導員の資格をもっていない方でも、保育士であれば基準をクリアできます。

また、一定の基準さえクリアしていればどんな人材を配置してもいいので、人材不足が続く事業所などでは、無資格者で応募できる求人も募集している現状があるのです。

引用元
こども家庭庁:児童福祉施設に係る基準について

3.資格なしでも研修や周囲のサポートが充実している

人材不足が深刻な児童福祉施設では、児童指導員の資格をもっていない方向けの求人を出している場合もあります。しかし、子どもを預かる責任が生まれる仕事であるため、無資格者だからといっていい加減な研修をすることは少ないでしょう。きちんと業務経験を積むことができ、児童指導員の任用資格を取得しやすい環境づくりが充実している施設が多いのが特徴です。

新人教育や研修制度が充実している職場かどうかを、事前にチェックしておきましょう。

児童指導員の主な業務内容

児童指導員は、一人ひとりの子どもが抱えている課題や家庭環境などを踏まえて、子どもの日常生活や集団生活への適応訓練をし、子どもや保護者からの相談に乗る必要があります。

また、事業所での事務作業や送迎業務などの裏方業務に携わることもあるでしょう。

1.計画に基づいた日常生活・適応支援

児童指導員の主な仕事は、子ども一人ひとりの状況に合わせて支援計画を立て、その内容に沿って日常生活や社会生活のルールや基本を教えていくことです。日常の基本的なあいさつや声がけ・時間に沿った行動・障害のある子どもの日常の機能訓練などをおこないます。

施設の子どもと一緒にレクリエーションをしたり、宿題をしたり、食事をとったりもします。子どもたちと一緒に時間を過ごしていく中で、関係性を築いていくことが大切です。

2.子どもや保護者からの相談に乗る

子どもや保護者からの悩み相談に乗って、児童相談所などの関連機関と連携をとりながら、子どものケアの方針や問題に対処する方法を考えるのも大切な業務です。発達障害や適応障害を抱えている子どももいる中で、最適なケアやアドバイスが求められます。

子どもの年齢層はさまざまです。中学校進学や高校進学、大学進学などの人生の節目節目のタイミングで悩みを抱える子どもは多いため、丁寧に答えなければなりません。

3.各種の事務作業と送迎業務

児童指導員は、子どもとコミュニケーションをとるだけが仕事ではありません。子どもの支援記録や活動記録をつけて、必要となれば支援計画を見直す事務作業も求められます。放課後デイサービスで勤務しているなら、子どもの送り迎えにも対応することがあるでしょう。

事務作業や裏方の業務範囲について事前にリサーチしておくと、ミスマッチがへらせます。

児童指導員が活躍できる主な場所

児童指導員は児童福祉施設で働くことが多く、業務内容はさまざまです。児童指導員が勤務する職場や業務内容について把握して、自分に合った職場選びに活かしてみましょう。

1.児童発達支援センター|未就学児に自立支援・適応訓練を行う

児童発達支援センターは、就学前の6歳未満の障害を抱える子どもを対象に、日常生活を送るのに求められる機能訓練や自立支援をおこないます。集団生活への訓練をする機会もあり、社会生活に適応できるような福祉サービスを提供する施設です。

福祉サービスに特化した福祉型と、医療サービスも提供する医療型の2種類あります。

2.児童養護施設|保護者と暮らせない児童を養育する

保護者のいない子どもや家庭内暴力・保護者の病気などの理由があって保護を求めている1歳〜18歳までの子どもを対象に、保護者の代わりとなって育成する施設です。家庭生活や社会生活に復帰できるように、児童指導員や医師・看護師・調理師などが協力しています。

まるで家族の一員かのように接するので、子どもとの距離が近いのが特徴です。

3.放課後等デイサービス|日帰りで障害をもつ子どもを支援する

放課後等デイサービスは、小学生〜18歳までの障害を抱える子どもを対象に、放課後や夏休みなどの長期休暇に日帰りで通う施設となっています。自立支援や機能訓練、地域交流をはじめ、学校の授業についていけない子どもたちのフォローアップをおこなっているのが特徴です。

障害をもった子どもが、学校以外の場所で交流を深められる場として知られています。

4.障害児入所施設|入所している障害をもつ子どもを支援する

障害児入所施設は、障害を抱える子どもが入所する施設です。食事や入浴、基本動作の訓練に加えて、社会参加の訓練に参加します。心身の病気の治療をはじめ、看護や食事、排泄などの介護サービスを提供する医療型の障害児入所施設もあります。

宿泊をともなう児童福祉施設で、より長期的に子どもたちの支援に寄り添うのが特徴です。

5.乳児院|0〜1歳未満の乳幼児を養育する

乳児院は、0〜1歳未満の乳幼児を養育する施設です。保護者が病気・死亡していて養育できない場合・暴力やネグレクトしている場合に、乳児院で養育していきます。児童指導員・保育士・医師・看護師などが協力して、乳幼児の養育に当たるのが特徴です。

児童福祉施設で働く児童指導員の平均給与額

厚生労働省によれば、令和4年度・3年度の児童指導員の平均給与額は以下のとおりです。

【常勤】
・令和4年度12月:30万5,130円
・令和3年度12月:28万2,290円

【非常勤】
・令和4年度12月:9万4,900円
・令和3年度12月:8万8,620円

児童指導員の平均給与が上昇しつつあり、そのほかの職種でも増加しています。ニーズが多い児童指導員の仕事は、給与面においても満足度が高い仕事だといえるでしょう。

引用元
厚生労働省:第97表 職種別にみた処遇改善加算の届出をしている事業所等における障害福祉サービス等従事者の平均給与額等の内訳(常勤)

児童指導員として働くやりがい

児童指導員として働くやりがいには、以下のようなポイントが挙げられます。

・ケアに関わった子どもたちの成長を間近で見られる
・子どもたちと信頼関係を築くことができる
・保護者に対してもアドバイスでサポートできる

児童指導員は子ども一人ひとりと向き合って社会生活や集団生活に適応できるように日々サポートして、成長した子どもたちの姿を見届けられるという達成感があります。

また、子どもたちと関わっていく中で信頼関係を築くことができるのも魅力です。

保護者から相談を受けることもあり、保護者のサポートにも携わることで、間接的に家庭内の問題や子育ての悩み・不安について解消し、感謝されることも多いでしょう。

このように、子どもの成長や保護者へのサポートができることが大きなやりがいです。

児童指導員のやりがいについては、以下の記事でも紹介しています。
児童指導員のやりがいとは? 児童指導員になるにはどうすればいいの?

児童指導員の仕事は資格なしでもスタートできる!自分にあった職探しをしよう

この記事では、児童指導員は資格なしでも働けるのか・児童指導員任用資格を取得するためのルート・資格なしでも働ける理由・業務内容について紹介しました。加えて、児童指導員の就職先・平均給与額・やりがいについても解説しました。

児童指導員は、資格なしでもスタートできる求人があります。業界の人材不足とニーズの高まりで、児童指導員の任用資格のない未経験者でも挑戦できる求人が増えているのです。

子どもや保護者からの相談に乗って、子ども一人ひとりにベストなケアサポートをしていく児童指導員の仕事は、子どもたちの成長をそばで見守りたい方におすすめです。

しかし、児童指導員の任用資格なしで働ける求人の数は多いため、その業界での就職・転職の知識が少ない状態で、自分が希望する就職先を見つけるのは非常に困難です。

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