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特集・コラム 2022-03-25

社会福祉士の一般養成施設とは?|自分に合った養成施設を選ぶポイント

社会福祉士の受験資格を取得するためには約11とおりの方法があり、その選択肢のなかに、「一般養成施設」に通って受験資格を得るというルートがあります。この一般養成施設とはいったいどんな施設なのでしょうか。

今回は、社会福祉士の受験資格を取得するルートである一般養成施設について詳しくご紹介します。

社会福祉士の一般養成施設とは?

社会福祉士の受験資格を一般養成施設で得る必要があるのは、どのような人なのでしょうか。
ここでは、社会福祉士の受験資格が取得できる一般養成施設とはどんな施設なのかを詳しくご紹介します。

社会福祉士国家試験の受験資格を得る養成施設のひとつ

一般養成施設とは、福祉系大学以外の4年制大学を卒業した人や、指定施設などで相談援助実務を4年以上経験された人が入学対象者となる施設のこと。修学年数は1年以上で、近年は通学だけでなく通信課程で学ぶことも可能です。

似たような名称で混同されやすい施設に、短期養成施設があります。短期養成施設とは6カ月以上修学する施設のことで、まず通学期間が異なります。通学の対象者も、福祉系大学・短大に進学し、厚生労働省が指定する基礎科目を履修した人です。

短期養成施設は基本的に通信で学ぶことになり、通学はほとんどありません。

社会福祉士の養成施設とは? 一般養成施設と短期養成施設の違いを解説!

一般養成施設での勉強を必要とするルートとは

ここからは具体的に社会福祉士の受験資格を得るために、一般養成施設で学ばなければならない人を詳しくご紹介します。ご自身が対象になるのかどうかをチェックしてみましょう。

一般大学・短大ルート|4年制大学・2年~3年短大卒業

一般養成施設の入学対象者は一般大学4年、一般短期大学3年、一般短期大学2年を卒業した人です。ただし、すべての人が一般養成施設で学べばすぐに社会福祉士の受験資格を得られるわけではありません。

一般短期大学3年、一般短期大学2年を卒業した人の場合は、一般養成施設に入る前に相談業務に従事して、実務経験を積む必要があります。この実務経験を積む年数も卒業した大学によって異なり、一般短期大学3年を卒業した人は1年、一般短期大学2年を卒業した人は2年の実務経験が必要です。

相談援助業務ルート|実務経験4年以上

大学などで学んでいなくても唯一、一般養成施設で学んだあとに社会福祉士の受験資格を取れるルートがあります。それは第11号というルートです。

このルートは最終学歴に関係なく、相談援助業務を4年間おこなうことで、一班養成施設へ入ることができ、社会福祉士の受験資格を得られるルートです。最終学歴が大学や短期大学以外であるという方は、このルートで社会福祉士の受験資格を得られます。

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一般養成施設ではどんなことを学ぶの? カリキュラムを紹介

一般養成施設は、ほかの社会福祉士の受験資格を得るためのルートに比べて学習期間が非常に短いです。この短い期間で、なにを学ぶのか気になる人もいるかもしれません。ここでは、一般養成施設ではどんなことを学ぶのかをご紹介します。

座学|社会福祉士に必要な基礎・専門知識を学ぶ

座学では、基礎的な教養を身につけていきます。毎月3科目程度の課題を履修し、レポートを提出することが必要です。履修科目は共通科目と専門科目の2種類で構成されており、人体の解剖生理から心理学、社会福祉学など非常に多岐にわたります。

実習|実務経験が足りない人は実習を受講

実習は一般養成施設に通うすべての人が対象ではなく、実務経験が足りない人のみが対象です。具体的に実習が必要となるのは、厚生労働省が定める施設での就労期間が1年未満の人で、実習時間は180時間(23日間以上)。

実習先は一般養成施設によって異なりますが、おおむね一般養成施設が契約している施設が実習先になります。

社会福祉士の実習について解説! どんな場合に実習免除になるの?

国家試験対策|合格を目指したサポートも

社会福祉士になるためには、最終的に国家試験に合格しなければなりません。一般養成施設では、国家試験のサポート体制も充実。一般養成施設によって、さまざまな取り組みをしています。

国家試験に合格できることを目的としてカリキュラムを設定しているところもあれば、国家試験のために別のカリキュラムをそろえてサポートするところも。さらには専任講師を常駐させて疑問をすぐに解消できるように環境を整えたり、個別対策をしたりと、短期間の学びで合格できるように内容も充実しています。

どう選ぶ? 自分に合った養成施設を選ぶポイントを紹介

さまざまな一般養成施設があり、選択肢は豊富ですが、なによりも大切なのは自分に合った養成施設かどうかというところ。自分に合った一般養成施設であれば学習もはかどり、国家試験への合格も見えてくるかもしれません。

ここからは、自分に合った養成施設の選び方のポイントをご紹介します。

1. 学習方法で選ぶ|通信課程+スクーリング・通学

一般養成施設での養成課程には、通学タイプと通信タイプがあります。通学の場合は、期間が1年間であり、昼の部と夜の部で展開されています。

仕事をしながら一般養成施設に通うのであれば、夜の部に通ったり、家庭と両立するのであれば昼の部に通ったりと、自分の生活スタイルに合わせて通うことができるという点が特徴です。

通信の場合は、1年6カ月の受講が必要となり、通学よりも期間は長くなります。通信だから、一度も施設に行かなくてよいということではなく、スクーニングといい、何回かは学校へ行くことも必要です。

通信は、月ごとの課題で自ら知識を深めなければなりませんが、課題レポートの提出で履修できるので、働きながら自分のペースで学びたいという方には学びやすい方法といえるでしょう。

2. 費用で選ぶ

一般的に通信課程の方が費用は抑えられる傾向にあります。理由としては、施設への設備費などを負担しなくてよいことや、直接講師から毎日講義を受けるわけではないので、授業料も抑えられるという点。通学の場合も、昼の部の方が夜の部よりも高い傾向にあります。

とはいえ、通信課程の場合は課題の郵送料やインターネットを接続するための通信費や光熱費がかかります。実習が必要な場合、通信であっても通学よりも費用がかさむ可能性もあるかもしれません。

自分の受けるカリキュラムを確認しつつ、費用で一般養成施設を選ぶというのもよいでしょう。

3. 合格実績をチェック

一般養成施設で学び、国家試験の受験資格を得たとしても、最終的に国家試験に合格しなければ社会福祉士として働くことはできません。費用面や通いやすさも注目したいところですが、やはり国家試験の合格実績にも注目したいものです。

国家試験の合格率は、一般養成施設の学習内容や国家試験へのサポート環境を反映している結果であるともいえます。ここも、ぜひおさえておきましょう。

4. 自宅からのアクセスの良さ|通信でもスクーリングがある

通信課程を選んだとしても、スクーニングのために通学しなければならないこともあります。通信だからどこの一般養成施設でもよいと考えず、通学することも念頭において自宅から通いやすいところを選びましょう。

もしも仕事のあとに職場から直接行くことを考えるのであれば、職場から近い一般養成施設を選ぶのもよいでしょう。通学にも費用がかかるので、自宅から近い一般養成施設を選ぶことも大切です。

【通学・通信】おすすめの一般養成施設を紹介!

一般養成施設は施設数も豊富なので、どの施設を選べばいいか悩んでしまうかもしれません。ここでは、通信・通学におすすめしたい一般養成施設をご紹介します。

東京福祉専門学校|社会福祉士一般養成科【通学1年・通信1年9カ月】

昼の部の通学と通信課程という選択肢があり、即戦力として働く社会福祉士の養成を目標としている施設です。とくに力を入れているのが国家試験対策。通学では伴奏型の国家試験対策を取り入れ、専任教員がそれぞれに最適な国家試験対策をプランニングしてくれます。

通信においては、通信の課題が国家試験の出題形式に則したものとなっているので、課題をしながら国家試験対策もできるという点が魅力のひとつ。通信ではパソコンやタブレットだけでなくスマホでのアクセスも可能であり、いつでもどこでも学べるという体制を整えています。

ほかの一般養成施設の通信課程は受講期間が1年6カ月なのに対して、同校は1年9カ月とやや長めで、しっかりと学べる環境です。

日本福祉教育専門学校|社会福祉士養成学科【通学(昼間・夜間)1年・通信1年6カ月】

同校の魅力は高い国家試験合格率です。社会福祉士国家試験の2021年3月に発表された国家試験の合格率を見ると全国平均は29.3%です。

一方、同校の合格率は、昼間の部で93.8%、夜間のナイトコースで77.8%、トワイライトコースで75.0%と合格率全国1位を記録。ナイトコースにおいては、2020年に合格率100%を記録しています。

通信課程においても51.7%と、全国平均と比較すれば高い合格率を記録しており、施設における国家試験の対策が目に見える結果として表れています。通信においては通いで学ぶ国家試験の特別対策講座も複数あり、集中して国家試験の準備ができる環境が整っている点も魅力です。

また昼間部でも、授業は16:30に終了するので、家庭との両立も無理なく可能。実習も、春休みや夏休みといった長期休みを活用しておこなわれます。夜間部では月~土曜日で集中して学ぶナイトコースと、週休2日制で学べるトワイライトコースも設置されているのも特徴です。

資格の大原|社会福祉士養成コース【通学(夜間)1年・通信1年6カ月】

ほかの一般養成施設と同様に国家試験対策には力をいれており、通学は過去3年間合格率90%以上を記録しています。

社会福祉士の国家試験は通信課程の場合、合格率が通学よりも下がってしまうことが特徴ですが、通信においても7割以上の合格率を記録。オリジナルの問題集やDVD教材、担当講師と国家試験直前までメールや電話でやり取りができるなど、通信でも国家試験に合格しやすい環境が整っています。

通学は夜間部のみ。働きながら国家試験合格が目指せるように、学習面以外の点もサポート。実習先の配慮や、現在無職の学生のために社会福祉士の仕事が学べるアルバイト先の紹介など、サポートが充実しています。

受験資格を満たして国家試験に臨もう!

通学、通信と選択肢が豊富な一般養成施設。どの施設も働きながら、あるいは家庭と両立しながら社会福祉士の受験資格を得て国家試験合格ができるようにサポートしてくれます。

学歴がなくても実務経験があれば一般養成施設に入れるルートもあるので、一般養成施設で社会福祉士の国家試験受験資格を手に入れてみてはいかがでしょうか。

引用元サイト
WAM NET 社会福祉士養成施設
社会福祉振興・試験センター 社会福祉士国家試験 受験資格(資格取得ルート図)
社会福祉振興・試験センター 受験資格 一般大学等
社会福祉振興・試験センター 受験資格 相談援助業務(実務経験)
東京福祉専門学校 社会福祉士一般養成科
社会福祉振興・試験センター 社会福祉士国家試験 受験資格 短期養成施設・一般養成施設
東京福祉専門学校
東京福祉専門学校 社会福祉士一般養成科
東京福祉専門学校 社会福祉士通信課程
日本福祉教育専門学校
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成学科(昼間部)
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成科(夜間部) 夜間部トワイライトコース1年制
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成科(夜間部) 夜間部ナイトコース1年制
日本福祉教育専門学校 社会福祉士養成通信課程 一般1年6ヶ月
資格の大原 社会福祉士養成コース 夜間通学課程(一般養成施設)
資格の大原 社会福祉士養成コース 通信課程(一般養成施設)

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