【介護レクリエーションvol.20】お手玉を使って遊ぶ「ゲームレクリエーション」
現場で役立つレクリエーションのアイディアをご紹介する「介護レクリエーション」の企画。今回はお手玉を使ったレクリエーションをピックアップ! 和気あいあいとした雰囲気で楽しめるので参加者同士の仲を深めるきっかけづくりにもぴったりです。
かぼちゃ
【対象者】上肢が可動する方(片まひでも可)
【レクの目的】手指・腕の運動、集中力・思考力の向上
【人数】2人以上
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】直径40cm以上のビーチボール2個(45ℓのゴミ袋を膨らませたものでも代用可)、お手玉(ビーチボールの重し用2個+参加者が投げる用〈参加人数分×2個〉)、椅子
【制限時間】5分~
【レクリエーションの内容】空気を少しだけ入れたビーチボールの上に、お手玉を乗せるゲームです。
レクを始める前の準備
・スタッフはビーチボール2個に少しだけ空気を入れ、その上に1個ずつお手玉を乗せておきましょう。
遊び方
1. 同じ人数になるように参加者を2チームに分け、チームごとのビーチボールを囲むようにしてそれぞれ座ります(ビーチボールと椅子の距離は1m程度空けておきましょう)。
2. スタッフの「よーいドン」の合図が聞こえたら、参加者はビーチボールの上に乗せるようにお手玉を投げます。
3. 全員が投げ終えたら、ビーチボールの上に乗っているお手玉の数を数えます。お手玉をより多く乗せることができたチームの勝ちとなります。
進め方のコツ
・ビーチボールの空気の抜き加減によって難易度が左右するゲームになるので、スタッフは事前にゲームを試し、参加者が難しくなりすぎない程度に調整しておきましょう。
・ビーチボールに空気を入れるほどお手玉が乗りにくくなり、より集中力や思考力が必要になります。参加者がゲームに慣れてきたら、ビーチボールの空気の量を増やすなどして難易度を上げてもOKです。反対に、参加者がゲームに苦戦している場合は空気を抜いて難易度を下げてあげましょう。
せまい玉入れ
【対象者】上肢が可動する方(片まひでも可)
【レクの目的】手指・腕の運動、認知力・集中力・思考力の向上
【人数】2人以上
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】長編80cm程度のダンボール箱2つ、ダンボール箱の一番小さな面よりも一回り大きい正方形のダンボール板2枚、椅子、ストップウォッチ
【制限時間】1分~
【レクリエーションの内容】入り口がせまいダンボール箱にお手玉を投げ入れるゲームです。
レクを始める前の準備
・参加者がお手玉を投げ入れる箱を2つ作ります。スタッフはダンボール箱の一番小さな面をくり抜き、ダンボール板の中央に直径20cm程度の穴を開けた正方形のダンボール板を乗せます。切り取った箱と穴を開けた板を接着剤やガムテープなどで貼り合わせます。
遊び方
1. 同じ人数になるように参加者を2チームに分け、チームごとのダンボール箱を囲むようにしてそれぞれ座ります。スタッフは参加者にお手玉を渡しましょう(一人あたり10個程度)。
2. スタッフの「よーいドン」の合図が聞こえたら、参加者はダンボール箱の穴をめがけてお手玉を投げます。スタッフは制限時間1分を計っておきましょう。
3. 1分が経過したら、スタッフはゲームストップの呼びかけを行い、箱の中のお手玉を数えます。より多くお手玉を箱の中に入れたチームの勝ちとなります。
進め方のコツ
・ダンボール箱が倒れたり、設置している位置からズレてしまった場合は、スタッフはゲームを一時中断するよう参加者に呼びかけ、ダンボール箱の位置を元に戻しましょう。
運動会の「玉入れ」感覚で行えて楽しそうですね! スタッフがサポートに入りながら是非実践してみて下さい。
イラスト:SMILES FACTORY
文:小沼奈央(レ・キャトル)
教えてくれたのは…
大野 孝徳さん
合同会社A-assist代表、介護福祉士、介護予防指導士、レクリエーション・インストラクター。学生時代は子ども会集団指導者講師として岐阜県内でレクリエーション指導に従事。そこでの経験が評価され、介護業界に入職。介護職・相談員・管理職、在宅・施設両面での介護業務と、介護現場において幅広く活躍。2016年に独立し、A-assistを設立。訪問型介護予防体操教室やレクリエーションサポート活動を展開。現在も現場に入り介護福祉士として従事する傍ら、「え~(良い)アシスト」を提供するべく全国を対象に事業を展開している。