タオルの位置から自分の技術まで!お客さまを想像した事前準備でリピート率は決まる。セラピストkiyomiさんのサロンワーク術

サロン勤務を経てフリーランスとして独立し、今はおうちサロンを経営するセラピスト歴14年のkiyomiさん。それぞれの場で高いリピート率を誇ってきたkiyomiさんにそのコツやポイントを伺いました。kiyomiさんがとくにこだわってきたのは「お客さまを想像した事前準備」だそう。サロン環境の準備だけでなく、自分自身の知識や技術力の向上まで含めて、入念に準備することで高い顧客満足度を獲得してきたそうです。

今回お話を伺ったのは…
kiyomiさん

14年目のアロマセラピスト。東京(武蔵野エリア)で女性専用のおうちサロン「ketoru」を経営。都内人気サロン勤務時代、フリー転身後もリピート率90%を誇る。アロマトリートメントにオリジナルの美容矯正や整体法を合わせ、しっかりほぐれるけれど、カラダもココロもゆるめる施術が人気。2019年にはYouTubeチャンネル「アロマセラピストの寺子屋」を開設したほか、これまでの1万時間以上の施術経験を活かし、施術のスキルアップ講座も行っている。
Instagram:@ouchisalonketoru
YouTube:アロマセラピストの寺子屋 / Aromatherapist Terakoya

お客さまを想像した入念な事前準備が、高い満足度を生み出す!

kiyomiさんが経営するおうちサロン「ketoru」。ライティングにもこだわり、非日常空間を演出している。

———サロン勤務時代から独立後も、高いリピート率を実現されているそうですが、それはなぜでしょうか?

「目の前のお客さまにいかに全力を尽くせるか」だと思っています。そのためにはその日いらっしゃるお客さまを想像して、事前準備がどれだけできているかが重要なのかなと。たとえばお客さまを迎えるにあたって、施術室の掃除をしたり、タオルを準備したりするのはだれでもやっていることだと思いますが、ただ漠然と準備をするのではなくて、その日いらっしゃるお客さまが快適に過ごせるかどうかを考えることが大切だと思うんです。「タオルはこちらにおいておいたほうがスムーズに施術ができるな」とか「○○さんは、喉の風邪をひきやすいとおっしゃってたから、このアロマを用意しておこう」など、相手のことを考えればおのずとやるべきことが見えてきます。

———なるほど!お客さまにあわせて環境を整えておくということですね。

これはお部屋の環境だけでなく、施術者として自分の準備も同じことで、お客さまの不調を聞いたらそれに対応できるように知識を身につけたり、技術をアップさせておくことも心がけています。こういった準備ができて初めて、良い施術ができ、リピートにつながると思っています。

新規のお客さまはライフスタイルからニーズを読み解く!

その人のニーズにあった丁寧な施術を心がけているというkiyomiさん

———新規のお客さまの場合は事前の情報がないと思いますが、どのように対応されるのですか?

施術中に情報を引き出していくしかありません。まずはお客さまの体の状態から、情報を読み取るようにしていますね。たとえば体をひねるスポーツをしている方の場合、腰の筋肉がすごく張っていたりする場合があります。そういう情報を読み取れたら、あとは質問を重ねてその人のライフスタイルを引き出すんです。「すごく腰の筋肉が張っていますね。何かスポーツされてますか?」とか、「お休みの日は何をされているんですか?」というような質問です。そしてライフスタイルがわかったら、ニーズにあわせたケアをすることで、お客さまは喜んでくださり、またここに来ようと思ってくださると思います。ニーズにあったパーソナルなケアをできるかどうかが、とても大切です

———確かに自分にあった施術をしてくれたら、また行きたいと思いますね。ほかにも意識していることはありますか?

根本的なことになりますが、セラピストが心身ともに安定した状態であることも大切だと思っています。セラピストを仕事にしている方は、お客さまに尽くそうと自己犠牲を払っている方がとても多いと感じるんです。たとえば指が痛いのに無理して仕事をしていると、自分ももちろん辛いですし、正しい方向に圧が入らないということもあり、それではやはりお客さまを満足させられる施術はできないと思います。

精神面も同じです。選ばれるセラピストというのはお客さまの人生の伴走者のような存在だと思うのですが、心に余裕がないとなかなかそうなれないのではないかと。

ジャッジをせずお客さまの話を受け止める。広い視野と人間としての器がセラピストには必要

施術中はとにかくお客さまの話を受け止めることを心がけているというkiyomiさん

———心に余裕がないと、お客さまの人生の伴走者になれないとはどういうことでしょうか?

セラピストのところにやってくるお客さまというのは、辛い思いをしていたり、大変なことが多くてストレスがたまっているという方が多いと思うんです。それで心身のバランスを崩されていて、楽になりたいからセラピストのところに来ているのに、セラピストの心に余裕がなければ、お客さまの怒りや悲しみを受け止めることができないと思うんです。

———なるほど。怒りや悲しみを受け止めることが必要なんですね。

はい。施術中にお客さまがお話したことはジャッジせず、受け止めるよう心がけています。社会的な正しさ、個人が思う正しさ、いろいろあるかもしれませんが、お客さまが怒りや悲しみを表現できる場を提供することがセラピストの仕事だと思っています。

それに正しさはひとつではないですし、状況が変われば正しさの基準も簡単に変わるものです。セラピストの仕事は人間性がダイレクトに出るものなので、人間として成長し、広い視野をもつこと。そしてどんなお客さまの状況も受け止められるように人間の器を広げておくことも、この仕事には欠かせない要素だと思っていますね。


kiyomiさんが実践してきたリピート率をあげる3つのポイント

kiyomiさんが実践してきたリピート率をあげるためのポイントを伺うと、以下の3つでした。

1:お客さまを想像し、自分の技術力・知識力アップも含めた入念な事前準備をする

2:心身共に安定した状態で、施術を行う

3:人間として成長し、お客さまに寄り添える存在になる

後編ではkiyomiさんが現在、力を入れているYouTubeの発信について伺います。開設後すぐに、まずは動画を100本あげると決めたそうで、その頻度は驚異の週5日投稿!そのなかで編集技術や構成方法を徐々に身につけたそうです。またそのような高いモチベーションを維持できた理由は、セラピストに関する情報をオープンに発信し、クリーンな業界であってほしいという強い思いからでした。後編もお楽しみに!

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