LECO内田氏、OCEAN三科氏など豪華講師陣が登壇したビューティーワールド ジャパン 東京! 東京ビックサイトの熱気を詳細レポート

東京ビックサイトでの開催は4年ぶりとなったビューティーワールド ジャパン 東京。過去最大規模の672社が出展、総数58,830名が来場したビックサイトにモアリジョブ編集部が潜入取材!

前編では、5/16のヘア&ネイルステージの様子をレポートします。最先端ヘアケア機器Hydraidのセミナーでは、PEEK-A-BOO代表取締役社長川島修身氏×MINX取締役・ディレクター歳嶋建国氏が登壇。理美容業界のトレンドやニーズの変化、マンパワーに代わる美容機器の活用法などを紹介。LECO代表の内田総一郎氏は「カラーとカットの良い関係」をLIVE発信、OCEAN TOKYOの三科光平氏は大ヒットシリーズOCEAN TRICOの商品開発についてメーカー開発担当者と対談、と豪華な顔ぶれが勢揃いしました。

人気美容室が語る最新美容トレンドと最先端ヘアケア機器Hydraid

登壇者プロフィール

PEEK-A-BOO代表取締役社長 川島修身氏

2000年PEEK-A-BOO入社。2005年から2008年まで渡英。帰国後は経営およびサロンワークを中心にスタッフの指導、国内外での講習会、セミナーなど幅広く活躍。

MINX取締役・ディレクター 歳嶋建国氏 

「KAMI CHARISMA東京」で2020、2021の2年連続一つ星を受賞するなど受賞歴多数。
(株)マクアケ 専門性執行役員・R&Dプロデューサー北原成憲氏 様々な企業の研究開発技術から次の未来に繋がる商品を開発。Hydraidブランドプロデューサー。

セミナー内容

自動車メーカーのアイシンが手がけたHydraidは、目に見えない世界最小サイズの水粒子を放出し、髪に潤いを与える革新的な美容機器。Hydraidをサロン導入しているお二方がその運用について対談。

司会進行を務めた(株)マクアケの北原氏。

北原氏:まずは、最近の理美容業界のトレンドとお客様ニーズの変化をどう感じていますか。

歳嶋氏:髪質改善、白髪ぼかし、脱白髪染めなどスマホやタブレットで映える技術が圧倒的に目につきます。さらにお客様は、もちがよく、傷まないものを求めていますね。

川島氏:乾かすだけで髪質がよくなるドライヤーやストレートアイロンが増えたことで、いままであきらめていたスタイリングが可能になってきました。

「もはや説明を聞いても理解できないような専門家領域の商品が 続々登場している」とMINX歳嶋氏。

北原氏:Hydraidをサロンでどのように運用されていますか。

歳嶋氏: Hydraidには、カラー剤がしみにくく、トリートメント効果が上がるなどのメリットがあります。以前は、カラーやトリートメントの放置時間にハンドマッサージや店販をしていましたが、マンパワーを必要とせず、髪のコンディションを整えてくれて、放置時間に別の売上が発生するのは経営面でもとてもよいことです

川島氏:フケが出にくくなるからとHydraidだけを浴びにくるお客様もいらっしゃいます。ファンになった人はリピートしてくれるので、それが来店動機につながればいいですね

「素髪が良い状態だと施術の幅が広がる」とPEEK-A-BOO川島氏。

北原氏:今後の理美容業界の展望を教えてください。

歳嶋氏:例えば、家庭の洗面台から美容成分が出てくるような美容機器が開発されれば、美容師はさらにデザインに集中できて、もっともっとお客様を喜ばせることができると思います。

川島氏:美容師は、学んできたものや培ってきた技術に対してしっかり対価を得るべきだと考えます。安売りしないためにも、お客様にとって髪は大事なものだから、いいものはいいと理解してもらう努力も必要ですよね。

ステージ横に開設されたHydraidのブース。

■ライターの注目ポイント
カラーやトリートメントの放置時間に、別の売上が発生するのは経営面でもよいこと。美容機器の進化に今後も注目したいです。

このセミナーの学びとなるポイント3ヶ条

1.スマホで「映える」施術が台頭。さらに髪が傷まず、持ちのよいものをお客様は求めている

2.美容機器の活用で、放置時間をマネタイズできる

3.美容師は、培ってきた技術に対してしっかり対価を得るべき

内田流 カラーとカットの良い関係

 

登壇者プロフィール

LECO代表 内田聡一郎氏

2018年、渋谷にLECOをオープン。セカンドブランドQUQUを含めて現在4店舗を経営。一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショー、著名人のヘアメイク、商品開発、著書出版など幅広く活躍。

セミナー内容

ビューティーワールドジャパン初登壇の内田氏が「カットとカラーの良い関係」をヘアショースタイルで発信。

内田氏:ここ数年、VUCA(ブーカ)という言葉を意識してサロンブランディングしています。これは、「Volatility(変動性)、 Uncertainty(不確実性)、 Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの単語の頭文字をとった言葉。つまり正解がない時代がやってきたということです。そんな時代を生き抜くために必要なことは、より深い思考力を持つ→クリエイションを大事にする→自分自身の最適解をつくる。この3ステップです。

バングはこめかみにかけてM字にカット、ハイウェイトのレイヤーを入れて。

僕も毎日インスタで発信していますが、この行為はすでに飽和状態。ただトレンドを後追いしたり、見せ方をトレースしただけのものは、もう誰かの心を動かさない。コンセプトに真意のないものをいかにやらないかが大事なんじゃないかと思っています。そして、いま人はドラマティックを求めている。あふれるコンテンツの中で、クオリティやドラマを求めていかないと、ブランド構築・集客・ビジネスは成り立たないと考えます。

僕は、約20年の美容師人生の中で、ひとつの絵を作りこむことに時間と労力と思いをかけるクリエイティブに注力してきました。その中でたまたま2020年「JAPAN HAIRDRESSER OF THE YEAR」を受賞。クリエイティブに興味がないスタッフも泣いて喜んでくれて、さまざまな人からメッセージをもらいました。僕はふだん人前で泣くようなタイプではないのですが、檀上でびっくりするくらい号泣しました。そのときに、やっぱり人はドラマティックな感動を求めていると確信しました。コロナ禍のいまだからこそ、クリエイティブ

テーマは「ポップを取り戻そう」。内田氏がミルボンと共同開発した「enog(エノグ)」ホリカーラインを使い、一回でこの金髪に。

ライターの注目ポイント
自分なりの最適解をつくること。それは簡単にできることではなく、トライ&エラーを繰り返して完成されるという内田氏の言葉が、今後活躍が期待される美容師たちへのエールに聞こえました。

このセミナーの学びとなるポイント3ヶ条

1.VUCAの時代に必要なのは、自分なりの最適解をつくること

2.いま、人はドラマティックを求めている

3.いまこそクリエイティブ

売れすぎる商品開発~爆売れ大ヒット連発~

登壇者プロフィール

OCEAN TOKYO 副社長 三科光平氏

若者の間でダントツの知名度と人気を誇り、SNS総フォロワー数は72万人超え。「お客様自身が自宅で再現できるヘア」が支持を集めている。

セミナー内容

OCEAN TOKYOがプロデュースするヘアケアブランド「OCEAN TRICO」がなぜヒットするのか。OCEAN TOKYO副社長の三科氏と(株)フィッツコーポレーション、(株)AQUA NOA開発担当者との対談形式でセミナーが行われました。

フィッツコーポレーションの開発担当者。

フィッツコーポレーション開発担当者:初年度に発売した商品は、ロフトの売上ランキングでどの商品も1位を獲得することができました。ワックスに関しては250回以上も試作を重ねて、2回も発売延期をすることになったんですよね。

三科氏:初速が伸びた要因は、僕らが作りたいものではなく、消費者が欲しいものが作れたからだと思っています。僕たちは、消費者のリアルな目線を吸い上げ、そこにプロ目線をプラスすることで、お客様のニーズを満たす商品開発を心がけています。SNSで質問コーナーを作り、いま何を使っているのか、どんなところがいやなのか、どんな商品があったらいいのか? フォロワーの意見をつぶさに吸い上げています。

AQUA NOA商品開発担当者:わたしたちが商品開発する際は、通常20~30パターンの中からひとつに絞ることが多いですが、OCEANはこだわりが強すぎて100~200くらい作りました。

三科氏:シャンプーはこだわりすぎて、1年発売延期に。僕らがわがままというか、お客様がわがままなんですよ(笑)。泡立ちはいいけど頭皮にやさしく、香りは残したいけど強いのは嫌とか。それに応えようとすると、どうしてもメーカーさんへの要望が多くなってしまうんですよね。

AQUA NOA商品開発担当者が、三科氏をモデルに、近々発売予定のコスメのデモンストレーション。

フィッツコーポレーション開発担当者:OCEAN はSNSに強いので、メーカーとしては小売りに卸すときに重要なアプローチとなる店頭販促物の見せ方や雑誌掲載のアプローチに注力しました。OCEANとうまく役割分担してアプローチできたと思っています。

三科氏:僕たちは、全社員総出であらゆる方法を使って拡散しました。サロンでの先行試用期間を設けていわゆるミーハーな子たちへのアプローチも。お客様が新商品を買った時点でSNSに投稿してくれて、さらに使った感想を長文でストーリーズに上げてくれることで、認知度が高まったのだと思います。

■ライターの注目ポイント
サロンが作りたいものではなく、消費者が望んでいるものを作る。それがヒット商品を生む最大のポイント。そのためには、消費者のニーズをとことん探る。

このセミナーの学びとなるポイント3ヶ条

1.SNSでヒアリングを行い、消費者のニーズを探る

2.消費者目線+プロ目線でお客様のニーズを満たす

3.メーカーとサロンで役割分担してプロモーションをかける

後編では、最終日のステージの様子をレポートします。登壇者は、美眉アドバイザーの玉村麻衣子氏、技術者が経営者になるための秘訣を指南するアイリスト泉愛里氏、引き算技のネイルケアをデモンストレーションしたJNA理事長の仲宗根幸子氏など、続々登場します!

撮影/橋本千尋
取材・文/永瀬紀子

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