ローズ蒸しテントやよもぎ蒸しなど結果の出るメニューでフェムケア業界をもっと盛り上げたい Ms.MUSE 高橋かなさん#2
フェムケアサロンMs.MUSE オーナーセラピストの高橋かなさん。前編では、高橋さんがフェムケアサロンを始めた理由を伺いました。お客様と密接な関係になるブラジリアンワックスの施術中、不妊や妊活などの悩みを打ち明けられることが多く、デリケートゾーンのケアを伝えたところ、お客様が妊娠! その経験から、高橋さんはフェムケアサロンを開業しました。
この後編では、高橋さんがフェムケアサロンを運営する上で心がけていることを教えていただきました。高橋さんは、こだわり抜いたローズオイルを使ったローズ蒸しテントなど、フェムケアの中でも結果の出るメニューを導入。さまざまなタイプのお客様を不快にさせないことを心がけ、フェムケア業界をもっともっと盛り上げることを視野に入れています。
お話を伺ったのは…
Ms.MUSE
オーナーセラピスト 高橋かなさん
25才のときにエステティシャンに転身。銀座老舗サロンをはじめ、スパやサロンの店長、マネージャー、カウンセラーなどを務め、数多くのエステティックブランドの技術を習得。脱毛は20年以上の実績を持ち、ワックス脱毛を教える日本ブラジリアンワックス協会の上級認定講師としても活動。2011年、自由が丘にエイジングケア専門サロンオープン。2022年、フェムケア専門Ms.MUSEオープン。
ブラジリアンワックスがあったから、フェムケア特化のMs.MUSEがある

ローズ蒸しテントでは、1滴約500円相当という貴重なローズオイルを使用。
――フェムケアに特化したメニューに、女性の生理周期を考えたトリートメントがあるそうですね。
女性の体は、生理前はイライラやPMSが起きやすく、生理が終わると心身の状態が安定。そして、また徐々に下降していきます。4週ごとに繰り返すこのサイクルに合わせてトリートメントを行うことで、女性ホルモンバランスにアプローチし、身体と精神の両面を整えていきます。
看板メニューは、へッディマルマ(頭皮マッサージ)・フェイシャルとヘッドの体質別デトックストリートメント・体の老廃物を排出する体質別メンテナンストリートメントをセットした「Muse9人の女神コース」です。こだわり抜いたオイルの中から、体質や体調にいちばん合ったオイルを最高のバランスで全身に取り入れられるいちばんパワフルなメニューです。不調が強い方は週一で、調子が整ってきたら月一での施術をおすすめしています。
――よもぎ蒸しや、ローズ蒸しテントをメニュー化したのはなぜですか?
Ms.MUSEのよもぎ蒸しは、森林浴よりもマイナスイオンが豊富で、骨盤内臓器を直接温めることにより生理痛や妊活の手助けにもなります。
また、ローズ学というものがあるほど、ローズの薬理効果は高く、世界的にも多くの研究結果が発表されています。さまざまな薬効の中でも、とくに女性ホルモン様作用に優れているので、フェムケア特化サロンとして、ぜひローズを取り入れたいと思っていました。いろいろ検討していたときに、BWJで知ったローズ蒸しテントを思い出し、改めてHPを拝見してローズ療法家の今井通子さんの思いに感銘を受けたんです。その後、実際に体験して「これは素晴らしい」と思い、導入に至りました。
ローズ蒸しテントで使用しているローズオイルは、3000本の無農薬のバラからごく少量のみ抽出される、希少価値の高いものを使用しています。経皮吸収率の高い膣周りからローズの蒸気を入れることで、最大限の効果を引き出すことができるんです。
――他のサロンとの違いを教えてください。
ブラジリアンワックスをやってきたから、フェムケア特化のMs.MUSEがあるのだと思っています。エステティシャン歴25年になりますが、ブラジリアンワックスをやってきた10年間で、何千名というお客様と向き合い、お客様の悩みを共有したことでフェムケアサロンができました。現在もブラジリアンワックスは年代問わず人気のメニューです。
フェムケアセラピストとしての心得は、お客様を不快にさせないこと

「今後、フェムケア業界への参入を考えている方、めちゃくちゃウェルカムです」(高橋さん)
――フェムケアセラピストとして心がけていることは?
お客様を不快にさせないことです。デリケートな部分なので細心の注意を払うのはもちろんですが、イライラや不眠などの悩みを抱えて来店される方も多いので、それぞれのお悩みや解決したいことに沿った施術や接客を心がけています。
そのためにもカウンセリングを重視しています。とくに初回は時間をいただくことが多いのですが、最初から深いお話をしたくないという方もいらっしゃいます。そういう場合は2回目、3回目とコミュニケーションがとれてきた段階で、少しずつお話を伺うようにしています。
――今後の目標や展開を教えてください。
PMSのイライラや生理痛で仕事や育児に専念できない方も多いんですが、その原因のひとつに生活習慣や間違ったデリケートゾーンのケアがあることをご存じない方がほとんどです。デリケートゾーンのケアを意識する女性が、ひとりでも多く増えればいいなと思っています。産婦人科でピルを処方してもらうのもありですが、予防プライマリとしてフェムケアサロンを利用していただければいいですね。
――フェムケアがもっともっと浸透するといいですね。
本当にそう思います。女性はもちろん、パートナーやご主人含む社会全体が女性特有の悩みに向き合ったら、めちゃくちゃハッピーな未来になると思うんです。
そのためにも、フェムケアサロンがもっともっと増えていったら嬉しいです。フェムケア業界は、今後益々盛り上がってくると思うので、これから参入を考えている方、めちゃくちゃウェルカムです。
高橋さんがフェムケアサロン運営で心がけていることは
1.結果の出るフェムケア特化メニューの導入
2.お客様を不快にさせない
3.フェムケア業界をもっともっと盛り上げたい
エステティシャン歴25年の高橋さん。ブラジリアンワックスの施術でお客様と向き合う中で、女性特有の悩みに応えたいとフェムケアサロンを開業しました。「何千人というお客様の声を聞いて、女性の悩みは半端じゃない。だから、わたしが女性を潤わせるケアを伝えなきゃ」。多くの女性の声と成功例に裏付けされた言葉が印象的でした。
取材・文/永瀬紀子