さまざまな事業経験から得たノウハウで着実に成長「HITOWAライフパートナー KEiROW事業部」牧野鉄兵さん

日本の健康を支える施術業の魅力を紹介する本企画。今回は、ハウスクリーニングや皮革製品の修理など暮らしにまつわるサービスを提供する会社「HITOWAライフパートナー」の訪問鍼灸マッサージ事業「KEiROW」で働くみなさんにお話をお聞きします。

前編では「KEiROW事業部」の成長と変化を直に見てきた部長の牧野鉄兵さんにインタビュー。2013年から開始した「KEiROW」フランチャイズ事業は現在、北海道から沖縄まで全国345店舗(2023年3月時点)を展開。その発展には高齢化社会やコロナ禍など時代背景との相性がカギになっているといいます。

創業事業としてハウスクリーニング「おそうじ本舗」代理店事業を開始した「HITOWAライフパートナー(当時社名:長谷川興産株式会社)」。その後、2002年に介護ビジネスの展開を計画し、訪問鍼灸マッサージサービスを開始しました。

今回、お話を伺ったのは…

「HITOWAライフパートナー KEiROW事業部」部長
牧野鉄兵さん

愛知県名古屋市出身。大学卒業後、ブランド品の販売員を経て老人ホームでヘアカットやパーマなどのサービスを行う訪問理美容の管理職に就職。高齢化社会における問題などを解決したいという思いをきっかけに2014年に「HITOWAライフパートナー」に転職。2019年から事業責任者を務めている。

成長の秘訣はノウハウと社会背景の理解

2013年に「KEiROW」事業が誕生したそう

――まずは「KEiROW」事業の成り立ちを教えてください。

スタートは2002年の訪問鍼灸マッサージサービスからになります。それまで「HITOWAライフパートナー(当時社名:長谷川興産)」では、「おそうじ本舗」というハウスクリーニングの代理店事業、フランチャイズ事業に取り組んでいました。そこで培ったノウハウを活かし新たなビジネスを考えていたところ、高齢者にまつわる問題に気づき、介護ビジネスに取り組み始めたんです。

はじめは直営の訪問鍼灸マッサージ、次に有料老人ホームを開設していきました。そして2013年、高齢化社会の激化とそれによる介護問題を受けて全国展開するべくフランチャイズ化を図り、「KEiROW」事業が誕生したんです。

――成り立ちの背景には社会問題があったんですね。

そうなんです。私が入社したのは2014年1月、フランチャイズ化からもうすぐ半年というタイミングだったのですが当時の加盟店数はまだ1桁でした。しかし、弊社にはすでに他事業でのフランチャイズのノウハウがあったので、2年目には業界最大規模にまで拡大しました

――たった2年で!急激な拡大ですがサービスの質は維持できていたのでしょうか?

正直、当時は決して高いとはいえない状況でした。訪問サービスは、利用者様からするとプライベートな空間に知らない人が入ってくるため不安が大きいはずです。私たちはその不安を少しでも取り除き、満足して利用してもらえるようにしなければなりません。

私は2019年の責任者就任をきっかけにこの問題に着目し、サービスの質向上に努める方針変更をしました。具体的な取り組みとしては、老人ホームの運営を生かして現場の方に聞いた高齢者の方との接し方や評判のいい店舗の取り組みなどの情報共有、加盟店向けの勉強会の開催などがあります。これらの取り組みにより、今では質の高いサービスを維持できるようになっています。

――なるほど。「KEiROW」にとってコロナ禍はどのような時期でしたか?

社会における訪問サービスの必要性が認知された時期でした。コロナ禍はさまざまなサービスがストップしていたため高齢者の方々のADL(日常生活動作)が低下していたんです。それを解決するために多くの高齢者の方が弊社のような訪問サービスを利用してくださり、「高齢者が生きていく上で必要なサービス」という認知が広まったと考えています。コロナ禍で企業の成長は鈍化したものの止まることはなかったです。

満足と感動を届けるためにはニーズの理解が大切

スタッフ全員に配布しているという「KEiROW」のビジョンや想いが書かれたカード

――「KEiROW」が大切にしていることを教えてください。

これは弊社の理念になりますが「感動を売る、満足を売る」を大切にしています。満足は利用者様の期待を超えることで生まれ、期待を大きく超えることで感動にもつながると考えています。これを実現させるためにはニーズをしっかり捉えなければいけません。弊社の利用者様には体の不自由な方が多いので、体の状態を改善したいのか、お話をしたいのかなど求めていることを知るためのコミュニケーションを心がけてサービス提供を行っています

訪問サービスは継続的に利用していただくビジネスです。そのため高齢者の方に甘えて漫然とサービスを提供してしまう会社もなかにはあると聞きます。弊社ではそこに甘えない意識もスタッフに求めているんです。

――企業として目指していることは何ですか。

「KEiROW」を通じてすべての人が笑顔になれる未来の実現を目指しています。これは2023年のリブランディングの際に掲げたミッションです。毎日のように高齢者のパーソナルスペースに入ってサービスを行う我々だからこその「気づき」があります。それを通じて高齢者を含むすべての人々が過ごしやすく笑顔になれるよう課題を抽出して解決していこうと考えているんです。

――実現に向けてすでに取り組まれていることはありますか?

障がい者スポーツ支援活動を行っています。具体的には日本ブラインドサッカー協会とパートナー契約を結び、ブラインドサッカーやロービジョンフットサルの活動を支援しているんです。鍼灸マッサージの有資格者のなかには視覚障害のある方が多くいます。その方々が働きながらプライベートの充実を図れるによう取り組んでいるんです。

訪問施術に憧れる人で溢れる世の中を目指して

業界全体で待遇や環境の充実を図れば訪問施術が選ばれる仕事になると考えているそう

――業界をこのように変えていきたいという想いはありますか?

訪問鍼灸マッサージがあらゆる人の選択肢に入る仕事になってほしいと思っています。業界的にも有資格者のスタッフの人数が少ないことは常に課題となっています。時代が進むにつれて高齢者の方=利用者様は増え続けていますが、対応できるスタッフの人数に大きな変化はなく、釣り合いがとれていないのが現状です。

人生の終末期を支え、やりがいも非常に感じられる仕事で、さらに広げていかなければいけないと思っています。移動が多く、体に負担もかかる、この要素が対価に見合っていないと感じて諦める人が多いはずなので、業界全体で賃金の増加や働きやすい環境整備に取り組んでいけば変化が見られるのではないかと思うんです。

――では、どのような方が訪問施術のお仕事に向いていると思いますか。

人のために何かをしたいという奉仕の想いがある人だと思います。一方で自分のためだけに技術スキルを磨きたい、成長したいという気持ちが第一にある人は難しいかもしれません。もちろん大切なことなのですが、訪問施術は利用者様に寄り添い、自分よりも相手を考える仕事です。利用者様が少しでも良くなるためにスキルを磨きたい、成長したいと想う気持ちが大切だと思います。

――最後に「KEiROW」を目指す人へのメッセージをお願いいたします。

弊社では今後も高齢化社会が抱える問題解決に取り組んでいきたいと考えています。大変そうだと感じるかもしれませんが、問題というのは一人ひとりの小さな積み重ねで解決していけると私たちは信じています。興味を持ってくださったのであれば、ぜひ一緒に取り組んでいただき、誰もが良い気持ちで最期を迎えられる社会を作っていきたいです。


2013年のフランチャイズ化から着実な成長を遂げてきた「KEiROW」。その背景には社会課題への着目があり、高齢化社会が抱える問題解決に熱心に取り組む姿勢には見習わなければならないと感じました。誰もがいつか迎える最期がいいものになるように私もできることから始めたいと思います。

後編では、現場でお客様に直接サービスを提供する施術家の川喜多さんにお話を伺います。7年の銀行員勤務を経て、施術業へと大きくキャリアを変えた川喜多さん。はじめての訪問施術に不安があったそうですが、研修やサポートの充実に安心感を覚え「KEiROWフランチャイズ加盟店」への応募を決めたそうです。研修や施術家のリアルなスケジュールは一体どのようなものなのでしょうか。後編もお楽しみに!

Information

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HITOWAライフパートナー株式会社 KEiROW事業部
住所:東京都港区港南2-15-3 品川インターシティC棟
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