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日比朱美 interview:『目』へのコンプレックスがあったから、メイクの道へ進んだ

吸い込まれそうな美しい瞳が印象的な日比さん。しかし、ずっと「大きな目」に劣等感を抱いていたとか。メイクによって自らのコンプレックスを克服し、同じように悩む人たちに心の安らぎを与えたい…とメイクを学び、心理学を学び、そして「日本メイクカラーカウンセリング協会」を立ち上げた日比さんの、仕事への思いを語っていただきました。

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子どもの頃からあった、顔へのコンプレックス

日比 朱美さん

「学校を卒業してからずっと、美容ひとすじです。逆に言えば、美容以外の仕事はできないくらい(笑)。美容に興味を持ったきっかけは小学校時代にさかのぼります。男の子に嫌なあだ名をつけられたんです。『デメキン』『宇宙人』『タラコ』…。今でこそ笑って話せますけど、当時はとにかくショックで! 『自分の顔は変なんだ』と思いつめて、人と目を合わせて話すこともできなくなりました。それくらいコンプレックスになってしまいました。ずっと自分の顔に劣等感を抱き続け、高校生の頃は、友だちが目を丸く大きく見せるためのメイクに夢中になっている中、私は『目を目立たせたくない』という逆の方向に走っていました。

それが変わったのは短大の時。美容とは何の関係もない経営情報科だったのですが、面接対策としてメイクアップで印象を良くするなどの講習講座があり、そこで初めて“外見を人から見られること”に対して、冷静に考えることができたのです」

人それぞれの魅力を、自信に繋げるお手伝いを

「短大時代は、目を切れ長に見せる目尻を強調したアイメイクをしていました。さらに唇を薄く見せようとコンシーラーでリップラインを隠して暗めの口紅を塗っていました。今考えるととても不自然なメイクをしていました。ところが『第一印象を良くする』ための講習を受けて自分を客観的に見ることができ、自分の目はチャームポイントにできるんだ! と、発想を転換することができました。私にとっては、まさに人生に光が差したような出来事だったのです。

また、私は大きな目がコンプレックスで切れ長の目に憧れていましたが、逆にスッキリした目を持った方はそこにコンプレックスを抱いていたりして、心から褒めても嫌がられることが多かったのです。人は、自分では自分の魅力に気づけないもの。それを強く感じた時、その人それぞれの魅力のある顔立ちをより自信に繋げていただくお手伝いをしたいと思うようになりました。そこでどんなお手伝いができるだろうと考えた時に思い出したのが、私自身がメイクでコンプレックスから解放されたという経験です。同じように自分の顔の一部分に引け目を感じている人の心をメイクで癒して差し上げたい! と考えるようになり、美容業界へと進みました」

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人に教えている将来の自分が見えた

日比 朱美さん

「短大を卒業後は大手化粧品会社に就職し、そこで美容の基礎を学ばせていただきました。しかし2年ほど経ち、自分の持っている知識は表面的なものではないか、お客さまのお悩みを本当に解消する技術を持っていないのではないか、ということがストレスになってきました。そこで退職を決め、専門学校モード学園に入学し、新たに学び直すことにしました。習ったのは主にヘアとメイク。それから、当時夜間コースにあったネイルやスタイリストの講座にも行き、と同時に、土日はブライダルのアルバイトをすることにして、学校で習ったことを実践しました。この期間は遊ぶ時間はほとんどなかったです。でも、ヘアやメイクを学べるということが、楽しくて楽しくて! 本当に楽しかったんです(笑)。

そしてこの頃に、あるビジョンが降りてきたのです。それは、私が60・70代になって、それまでに培った美容の知識を様々な人に教えているイメージです。なんで? と聞かれても全くわからないのですが、将来の自分はそれしか想像できないんです。そのイメージが降りてきた時から、人の心を癒し、幸せになるノウハウを伝える人になりたい、とずっと思っていて、そのビジョンからぶれたことは今まで一度もありません」

自分のためでなく、人に伝えるために

「そのビジョンは、様々な選択肢の明確な基準になりました。仕事に就く時も、新たな知識・技術を学ぶ時も、何が必要で必要じゃないのか。どういう教え方をしたら伝わりやすいのか。など、自分のスキルアップのためではなく、人に伝えるための経験値を深めるための場、というように意識をシフトしていきました。

講師になりたての時、生徒さんが授業を聞いてくれなくて、それを相手のモチベーションの低さと捉えていたことがありました。『なぜ聞いてくれないの!?』というふうに。でもある時、本当は私が興味を持てるような授業をしていなかったからだと気がつきました。人に教えるということは、ただ単に知識技術を淡々と話すだけではなくて、興味を持つエピソードを織りまぜたり、声の抑揚などにも気を配らなくてはいけない。何か問題があった時、周りに原因を求めるのではなく、自分自身をよく見詰め直すことが大事なのだと、心底感じました。実際に、自分を変えると学生の反応が目に見えて変わってきます!

仕事が上手くいかない時はとても辛いものですが、夢に描く自分に近づく為に成長のチャンスをいただいたと思って、少しだけ意識を変えてみてください。きっと、乗り越えられる日がくるはずです!」

美容や心理学等、包括的に学ぶメソッド

メイク

「私は今“トータルビューティコンシェルジュ”と名乗っています。メイク、ヘア、ファッション、ネイル、そして内面。お客さまからどのようなお悩みをいただいても、その方に必要なものをチョイスして提供することができる人を体現できる肩書きは何だろう……と考えた時、この名前が降りてきたんです(笑)。

それまで、心理学、カラーセラピー、パーソナルカラー、メイク、ネイル……とバラバラに勉強してきましたが、人を美しくするためには、どれも欠けてはならないと思っています。私が立ち上げた『メイクカラーカウンセリング協会』は、メイクとカラーと色彩心理、心理カウンセリング、全てを融合させたメソッドになっています。メイクにおいて色はすごく重要ですし、お客さまのご要望をしっかり聴きだすカウンセリング力もすごく大切です。ブライダルメイクを考えるとすごくよく分かりますね」

『メイクカラーカウンセリング協会』で学ぶこと

「通常のパーソナルカラー診断ですと『似合う色』を使うようにアドバイスされます。とはいえ、一般的にブルーアンダートーンと診断された方が苦手とされる色味は黄ですが、アイシャドーで黄を使いたい気分の時もありますよね。そういう時は少し青味がかった黄なら肌に調和させて取り入れることができるのです。色は無限にありますから、心が求める色を似合わないからといって諦めたり、避け続けたりする必要はないのです。

また、色と身体、そして心理はシンクロしています。黄色は身体でいえば胃、心ですと自分軸を必要としている、などと見ることができます。自分の考えを表に出したい時、目標が見えてきた時などにも気になる色です。面白いところでは、計算脳=左脳が必要とされる時に黄色が気になる、というデータもあります。経理の人は、黄色が好きな人も多いんですよ(笑)。

そういった色の意味を読み取って、キーワードを投げかけ、その方の状況に合わせて解決策を見出していきます。画一的に判断するものではなく、色をツールにお客さまの心のドアを少しずつ開けて、そっと触れていくスキルを学んでいきます。人との関わりが非常に複雑になっている現代では、相手が何色の人間かがわかっていることで人生がとても楽になったりもするんですよ」

外見と内面、両面を輝かせたい

日比 朱美さん

「先ほどお話したように、私が目指しているのはは『メイクによる心の安らぎ』。女性の外見と内面、両面を輝かせたい、そしてそれを裾野広く伝えていきたいと考えています。ストレス社会と言われる世の中で、今まで、自分に蓋をして生きてきた方がとても多いのです。そのため講座の途中で涙を流される方もいらっしゃいます。私自身、メイクによって顔のコンプレックスがやわらぎ、心に安らぎをもたらされた経験がありますので、皆さんが心から自信を持って生きられるようにと願い、この仕事を続けています。

『カウンセリングを行っていると、疲れませんか?』と聞かれる事があります。しかし寄り添う立場でありつつも同調しない、という心のトレーニングを積んでいるので、疲れてしまうことはほぼありません。カウンセリングを学びたいと思われる方は非常に優しくてセンシティブな方が多いです。そういった方々のストレスを取りのぞき、皆さんが自分自身を持って楽しく生きていけるように、フォローをさせていただきたいと思っています」

辛い時、落ち込んだ時にこそ、『良い自分』を思い出す

「私も辛いことがあった時はすごく落ち込みますし、引きずることも多いです。でも、今まで生きてきた中で、自分が選択した道を後悔したことは一度もないです。失敗を活かすように意識してきましたし、活かせていると思っています。

かつて私も経験がありますが、自分のモチベーションが下がっている時点でお客さまからの反応も悪くなってしまうのです。お仕事に関することだけではなく、お友だちやお子さん、ご主人との関係性でもそうですが、自分の落ち込みや苛立ちが、相手に伝わっていることってあると思います。私が最初に授業を持った時、自分の不安が生徒に伝わっていたように。自分を変えて生徒の反応が変わってきた時、『どうしてそんなに楽しそうなの?』と聞いてみたところ『先生が楽しそうだから』と答えが返ってきたことがありました。まさに、対人環境は鏡です。周囲の反応が良くない時は『このままじゃダメだ…』と思ってしまいがちですが、そんな時こそ良い状態だった時を思い出して、その自分を出すようにしてみてください。そうすると、周囲の反応は本当に変わってきます。

一歩を踏み出すきっかけは、常に自分の中にあります。それをどう見つめていくかが全ての鍵だと思います。適職に悩む読者さんは、自分がその仕事を目指そうと思った原点に戻ってみてください。どんなに好きだったかを思いだしてみれば、きっと道は拓けます。その道は、あなたが思い描いていたあなたになるための、いちばんの近道になるはずですよ!」

Profile

日比 朱美さん

日比 朱美(ひび あけみ)さん

一般社団法人日本メイクカラーカウンセリング協会代表理事
トータルビューティーコンシェルジュ

大手化粧品会社退職後、ブライダル・スチール・コレクションなど現場の経験を積み重ねながら、多くの専門学校での講師経験を積み、高い技術を分かりやすく伝えるノウハウを習得する。日本・中国にて数多くのメイク講師を育成。
現在、一般社団法人日本メイクカラーカウンセリング協会代表理事として、心と外見の両面をメイクとカラーを通じて輝かせるメソッドの普及のため、精力的に活動中。
ブログ http://ameblo.jp/makecolor/
All About「メイク」ガイドサイト http://allabout.co.jp/gm/gp/1418/
日本メイクカラーカウンセリング協会 http://www.makecolor.jp

Company

 日本メイクカラーカウンセリング協会

日本メイクカラーカウンセリング協会

日本メイクカラーカウンセリング協会(通称:MCC)は、「似合う色」と、カウンセリングによって導き出した「心が求める色」を調和させることで心のカラーバランスを整えるメイクアップ術を、講座や検定を通してお伝えしています。
初心者向けの1DAY講座は誰でも受講可能で、同日にMCC検定3級の受験も可能。また、カラーカウンセリングに関連したイベントなども随時行っている。詳しくはサイトにて。
日本メイクカラーカウンセリング協会http://www.makecolor.jp/

1day・セルフメイクカラーカウンセラー養成講座(資格取得)

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メイクでカラーを操り、魅せる!輝く!色の持つ意味と効果を知って、明日からのメイクアップライフを充実させてみませんか?
このクラスでは、『外見的に似合う色』と、なりたい自分になるために『今、心が必要としている色』を知り、その色を取り入れた日常生活に活かせるメイクアップ方法の習得を目指します。見た目の魅力を引き出し、さらに内面からもアプローチする“わたし色”をメイクアップに取り入れ、ココロも見た目もカラーバランス美人になりましょう。

開催日時:2014年10月19日(日)10:00~17:00
受講料:一般 12,000円(税込)
詳細・お申込みは協会HPをご覧ください。http://www.makecolor.jp/

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