美容師のスタイリストとランクとは? 仕事内容と目指す方法を紹介!

美容師のスタイリストとは?ランクや仕事内容、デビューまでの期間、給与を紹介!

お客様に対してさまざまな施術ができ、美容師として一人前といえるのが「スタイリスト」。しかしスタイリストのなかでもランクに分かれていて、ランクによって仕事の内容や給料も変わってきます。

スタイリストにはどのようなランクがあるのでしょうか。ここでは、美容師のスタイリストとそのランク、仕事の内容について詳しくご紹介します。

スタイリストの給料や就職先の探し方にくわえ、転職活動に成功された方の成功事例も紹介しますので、参考にしてください。

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美容師のスタイリストとは?|ランク別の違い

美容師のスタイリストとは、カットやパーマ、カラーなどの技術を習得し、お客様への施術をすべて1人でおこなえる人のこと。一般的なサロンにおいて、美容師のランクを表します。なお、まだ施術ができない美容師は、「アシスタント」というランクです。

このスタイリストのなかでも、さらにランクが分かれることがあります。ここでは美容師のランクについてご紹介しましょう。

サロンによってはスタイリストのランクがあることも

スタイリストのランクは一律で決まっているわけではありません。それぞれのサロンで独自に決めており、技術力の高さや業務内容によってスタイリストのランクを分けています。主なスタイリストのランクは4つです。

ジュニアスタイリスト

アシスタントとスタイリストの中間の位置にあたり、あと一歩でスタイリストとデビューできる美容師です。スタイリストではあるものの、1人ですべての施術を任されることは少なく、多くは高度な技術を必要としないカットやカラーなどを担当します。

スタイリスト

スタイリストとジュニアスタイリストの違いは、シャンプー・カット・パーマ・仕上げのスタイリングなどすべての施術を1人で担当できる点です。

スタイリストになれる基準はサロンによって異なりますが、おもにカットの技術力やカットモデルとのコミュニケーション力、全体の仕上がりなどが挙げられます。

トップスタイリスト

サロンの代表となるような美容師を指し、スタイリストよりひとつ上のランクにあたります。一般のスタイリストよりも経験や指名数、売上などが多い場合がほとんどです。ヘアメイクの技術も高い人が多く、パーティー用のヘアスタイリングなどもおこなえることがあります。

アートディレクター

スタイリストよりも上位のランクとされ、サロンによってはトップスタイリストよりも上と見なすこともあるようです。スタイリストとしての業務のほか、サロンの広告などに使う写真の撮影や、サロン外でのヘアメイクなどもおこなうことがあります。

ディレクター

店長と同じ意味で扱われることが多く、美容師のなかでは最高ランクに位置付けられます。スタイリストと同じくお客様への施術をおこないますが、ディレクターの主な業務は店舗の運営・管理や人材教育です。

スタイリストの仕事内容とは?

スタイリストの仕事内容は、大きくわけると施術・接客・営業の3つです。また人によっては教育を任されることもあります。いずれも基本的にはサロンワークですが、場合によってはコンテストやヘアショーなどに参加し、サロン外で施術をおこなうことも。

ここではスタイリストの仕事内容について詳しく見ていきます。

1. 施術|カット・カラーなど

スタイリストがおこなう施術は多岐にわたります。主な施術は次のとおりです。

シャンプー 髪や頭皮の汚れ、カラーの染料などを落とします
カット ハサミでお客様の髪を切り、お客様の希望に沿った髪型に仕上げます。
カラー カラー剤を用いて髪を染色します。
パーマ 髪にロッドを巻き、カールやウェーブを付けます。
トリートメント 髪の状態や性質に合わせたトリートメントをおこないます。
ブローやヘアセット 施術後に髪型を整え、お客様の予定に合わせてアレンジします。

2. 接客|カウンセリング・お見送りなど

お客様が来店したところから、スタイリストの接客が始まります。主な内容は次のとおりです。

お出迎え 来店したお客様の予約を確認し、予約があれば手荷物などを預かって席へ案内します。自分が担当するお客様ならそのまま施術を開始。担当者が別のスタイリストならその人へ引き継ぎます。
カウンセリング お客様の希望や悩みをヒアリングし、最適な施術を提案します。
雑誌やドリンク提供 施術前あるいは施術中に、お客様の好みに合った雑誌やドリンクを提供します。
お見送り 施術が完了したお客様の会計をおこない、次回の予約を設定。手荷物などを返却したのち、お客様がサロンを出るまでお見送ります。
電話対応 お客様や企業などからかかってくる電話に対応します。

3. 営業|SNS更新・チラシ配りなど

既存のお客様へのリピートと、新しいお客様の獲得に向けて、さまざまな営業をおこないます。主な内容は次のとおりです。

SNS更新 施術後の写真やスタッフの写真、新メニューや人気のヘアスタイルなどの情報をサロンまたは個人のSNSで発信します。
チラシ配り 紙のチラシを街中で直接配布する、あるいはポスティングで配布します。
営業メール サロンからメールを送り、来店後に感謝を伝えたり、新着情報を伝えたりします。

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スタイリストの一日の流れ

スタイリストは一日をどのように過ごしているのでしょうか?あるスタイリストの例を見てみましょう。

9:00 出勤
出勤したら開店に向けて店舗の清掃や前日洗っておいたタオルの片付け、什器や備品の配備をします。

9:30 朝礼
スタッフが複数いる店舗の場合、情報共有のため朝礼をおこないます。ここで確認するのは当日の予約についてやキャンペーン、それに伴うクーポンの内容などです。

10:00 開店
開店したら受付やカウンセリング、カットやカラーなどの施術などをおこないます。新規となじみのお客様では対応も変わるため、臨機応変な対応が必要です。

お昼休憩は予約時間の空きにそれぞれとるスタイルと、一旦店舗を閉めて全員が同じタイミングでとるスタイルなど、店によって違います。空き時間にとる場合、忙しい時はお昼抜きになってしまうことも珍しくありません。

隙間時間にはDM送付の準備やキャンペーン施策の思案、SNS更新などをするケースもあります。

18:00 受付終了
施術の受付終了時間になったら、手が空いた人が徐々に閉店に向けて片付けなどをはじめます。タオルの洗濯やカラー・パーマに使用したカップやツール類の洗浄、トイレの清掃など、お客様の見えない場所から徐々に終わらせていきます。

19:00 閉店
施術が終わっていないお客様がいらっしゃる場合はその対応や残っている部分の清掃・片付け、レジ締めなどを終わらせます。ミーティングがあるサロンもありますが、アシスタントや新人の指導、勉強会をおこなうことも。

22:00 退勤
アシスタントの指導などがなければ、19時の閉店作業終了後に退勤となることもありますが、アシスタントや新人がいるサロンでは閉店後に残って指導をするため、帰宅は遅くなりがちです。

スタイリストの給与はどれくらい?

厚生労働省の「令和4年度の賃金構造基本統計調査」をもとにした美容師の平均年収は、312万ほどです。ただしサロンによって幅が大きく、平均年収442万円ほどまで上がる可能性があります。

なお、この給与額は美容師・理容師の全体を含んでいますので、あくまでも参考のひとつとして捉えましょう。

引用元
令和5年賃金構造基本統計調査

美容師の給料については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
美容師の給料・年収を詳しく紹介|収入UPを目指せる7つの方法とは?

立場や勤務形態ごとの平均給与は?

給与について、もう少し詳しく見ていきましょう。スタイリスト以外にアシスタントやディレクターなど、立場が違えば当然給与も変わるでしょう。立場ごとや業務形態別の平均給与を求人検索サイト「リジョブ」のデータ(2024年1月時点)から紹介します。

アシスタント 下限 上限 平均
正社員(月給) 202,215円 265,489円 233,852円
アルバイト(時給) 1,067円 1,338円 1,203円
業務委託(月給) 266,556円 546,670円 406,613円

 

スタイリスト 下限 上限 平均
正社員(月給) 231,753円 410,359円 321,056円
アルバイト(時給) 1,079円 1,285円 1,182円
業務委託(月給) 269,562円 441,368円 355,465円

 

店長(候補) 下限 上限 平均
正社員(月給) 282,990円 613,346円 448,168円
アルバイト(時給) 1,098円 1,600円 1,349円
業務委託(月給) 293,596円 912,430円 603,013円

 

アシスタントと店長(候補)では大きな差があり、やはりスタイリストはその中間あたりの給与額であることがわかります。業務委託の場合、自分次第ではありますが正社員やアルバイトより多く稼げる可能性が高いです。

スタイリストの求人を実際に見てみよう

平均給与額はあくまで目安なので、実際に自分が働いたときにもらえる金額は、求人を見ることでイメージしやすくなります。休日や福利厚生の充実度によっては、給与自体が少なくともワークライフバランスを考えるとメリットが大きいというケースもあるでしょう。

たとえば求人検索サイト「リジョブ」で、「ノルマなし」のスタイリスト求人を見てみます。正社員で22~150万円と大きな幅です。

次に「未経験者歓迎」で絞り込んでみましょう。こちらは正社員で約19~150万円。下限は最低給与、上限は歩合給や昇給分が含まれた金額なので、上限は入社後の頑張り次第で目指せる金額です。

リジョブは希望の条件に合わせて柔軟に検索できるので、希望にぴったりの求人を見つけやすく便利に活用できます。豊富な絞り込み検索機能はほかにも、役職や給与、勤務体制や休日、福利厚生など細かい条件にチェックを入れるだけ。

さきほど紹介した「ノルマなし」や「未経験者歓迎」以外に「インセンティブあり」「社会保険完備」「住宅手当あり」「日曜休み」「完全週休2日制」「研修制度あり」など、さまざまな条件で絞り込みが可能です。

ぜひ求人をチェックしてみましょう。

キャリアアップが収入を増やす鍵!

スタイリストのランクは、ジュニアスタイリスト、スタイリスト、トップスタイリスト、アーティストディレクター、ディレクターなどに分かれていました。これらのランクは、スタイリストのキャリアパスのひとつです。

技術力を高めていき、それぞれのランクで求められる実力が備わったと認められると、上のランクへのキャリアアップが可能となります。ランクが上がるほど仕事内容が高度になるため、その分収入が増えるかもしれません。

スタイリストのキャリアパスとは?収入を増やす方法

スタイリストのキャリアパスには、店舗内でポジションを上げていく方法のほかにもいくつかあります。さまざまな働き方がありますが、収入を増やすには以下の方法が効果的です。

・サロンオーナーになる
・フリーランスになる

独立開業で店舗を運営した場合、利益の多くが自分の収入です。また複数の店舗を経営するオーナーになれば、当然その分収入は大きくなります。フリーランスにはさまざまな働き方があり、面貸しや業務委託・訪問美容師・ヘアメイクアップアーティストなどがその代表です。

フリーランスは自分の頑張りと工夫次第で大きく収入を伸ばすことができます。ただしどちらも売上が上がらなければ、収入がゼロになるリスクもあることは覚えておきましょう。

美容室への就職を成功させるには?成功事例を紹介

理想の美容室が見つかっても就職できるとは限りません。はじめての就職活動では戸惑うことも多いため、実際に就職や転職を経験した先輩の体験を聞くことで、イメージがしやすいでしょう。

そこで美容室への就職を成功させるコツをつかむために、成功事例を見ていきましょう。

東京都青山や表参道などにサロンを展開する「yiye」の美容師・彩夏さんです。中学のころから憧れていた美容師が働くサロンに就職したものの、「yiye」代表の小俣さんと藤原さんの人柄や理念に惹かれ、オープニングスタッフとして入社。

「yiye」に入社するまで、2社の面接で落ちた経験があるそうです。3社目で内定を勝ち取った秘訣を、インタビュー記事のなかで紹介しています。

「自分を知るために、紙に自分の心が動く物事をひたすらに書き出したんです。可視化することによって、自分の強みや魅力を理解できました。自己分析することで自分の意見をしっかりと持つことができ、質問に対して熱意のこもった回答がスムーズにできるようになったんです。そうして、面接を乗り切ることができました。」

自分の強みが分からず苦労した面接。心動くものを紙に書き出す自己分析で変化が「yiye」美容師・彩夏さん

スタイリストになるにはどうすればいいの?

スタイリストになるためには、アシスタント期間中に接客、シャンプー・カット・ブロー・スタイリングなどの技術を磨き、サロン内の技術試験に合格する必要があります。アシスタントからスタイリストになるまでの流れや期間について解説しましょう。

スタイリストになるまでの修行期間はどのくらい?

アシスタントからスタイリストになるまでの期間は、サロンが決めている期間や、その人の実力によって変わります。一般的な目安は、2~5年ほど、平均して3年ほどです。ただし、スタイリストの技術試験を合格しても、すぐに1人ですべての施術を担当できるとは限りません。

関連記事
美容師のアシスタントとして過ごす期間は何年?スタイリストになるまでの道のりとは

技術試験にはどんな項目があるの?

技術試験の内容もサロンによって異なります。次のような項目をチェックして総合的に判断するサロンが多いでしょう。

・シャンプー・カット・ブロー・カラー・スタイリングなどの技術力
・接客スキルやコミュニケーションスキル
・美的センスやトレンドへの感性

技術力では、スピードや再現性、お客様に合った提案などもチェックされます。

試験の概要については以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
【2023年度最新版】美容師国家試験とは? 実施要項を紹介|合格後に必要な免許申請手続きとは

早めのデビューを目指すなら?

少しでも早くスタイリストとしてデビューしたいなら、研修制度が充実しているサロンに入職するのがベストです。とくに大型店舗では研修制度が充実しているため、適宜技術の研修や試験を実施してもらいやすく、早めのデビューが見込まれるかもしれません。

なるべく早めのスタイリストデビューを考えているなら、研修制度や技術テスト制度などが充実しているサロンを選ぶことも検討しましょう。

先輩スタイリストの指導や研修支援を受けられると、スタイリストに必要とされるスキルを効率的に習得できます。

また、定期的に技術テストを受ければ、現在の技術力を確認できます。自分が苦手、あるいは不得意な施術の克服に力を注げば、よりスタイリストデビューが早まるでしょう。

モアリジョブでは表参道のヘアサロン「♢at’LAV♢by Belle」で美容師をされている宇梶祐市さんのインタビュー記事を掲載しています。

宇梶さんが入社前にされたこと、新人時代の技術の磨き方やデビューに向けて努力したことなど、盛りだくさんの内容ですので是非参考にしましょう。

「技術や売り上げに関しては、スピードは違っても回数や時間をかければ絶対に上がっていくんです。つまりは、誰でも手に入れられるもの。一方で最終的に必要とされる美容師というのは、技術以外のものを持っている人です。」

先輩を観察し続けた新人時代。技術のいいとこどりで能力アップ!「♢at’LAV♢by Belle」美容師・宇梶祐市さん

スタイリストにはランクがある!スタイリストデビューまでが勝負

スタイリストは、お客様に対してすべての施術をおこなえます。スタイリストの仕事内容は、おもに施術や接客、営業などです。

また、スタイリストに設けられるランクは、スタイリストとしてのキャリアパスでもあります。ランクが上がるほど年収も高まるでしょう。スタイリストとしてのランクを上げて、キャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。

求人検索サイトのリジョブは、未経験歓迎や研修制度あり、完全週休2日制などさまざまな条件で簡単に絞り込みができます。リジョブを活用し、自分に合った求人を探して、理想の美容師になるという夢を叶えてください。

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