自分の強みが分からず苦労した面接。心動くものを紙に書き出す自己分析で変化が「yiye」美容師・彩夏さん
原宿に店を構えるヘアサロン「yiye(ヤイエ)」で現在アシスタントとして働き、2024年1月にはデビューを控えてる彩夏さん。SNSのフォロワーはデビュー前にして7万人以上(取材時)!セルフアレンジがしやすいボブカット、似合わせカットに定評があり、今後の活躍が見逃せない注目の美容師です。
そんな彩夏さんの就職活動は大変だったらしく、特に面接で自分の個性や強みを伝えることに苦労したそうです。スケッチブックに自分の好きなものを箇条書きで描いたり、美容師としての理想像考えたりする自己分析をしたことで苦労を乗り越え、1社目のサロンに合格。その3年後に現在の「yiye」に転職しました。自分に合ったサロンを見つけるには、できるだけ多くのサロンへ足を運び、スタッフの接し方や雰囲気を肌で感じることが大切。そして、気に入ったサロンの中から最もオーナーの理念に共感できるサロンを選ぶべきだそうです。
今回、お話を伺ったのは…
「yiye」美容師・彩夏さん
長野県出身。大阪にある「高津理容美容専門学校」を卒業後、都内サロンに就職。それから3年働いた後、2022年4月「yiye」へオープニングスタッフとして入社。現在はアシスタントとして技術、接客を学んでいる。2024年1月にはデビューを控え、SNSのフォロワーは7万人以上とすでに多くのファンが。得意なセルフアレンジがしやすいボブカットや似合わせカットを発信し楽しませている。
強く共感できる理念を持つサロンを選ぶのがおすすめ!
――自分に合ったサロンを選ぶ方法を教えてください。
まず、できる限り多くのサロンへお客さんとして足を運ぶべきです。実際にスタッフと接したり、他のお客さんがどのような様子でいるかを見たりし、居心地が良いと感じたサロンをいくつかピックアップ。その後、サロンをよりよく調べ、提供しているスタイルやオーナーの理念に共感できると思った場所を選べば、自分に合ったサロンへ辿り着けると思います。
――実際、第1社目企業はそのように選ばれたのでしょうか。
1社目企業の時は少し違って、中学生の頃からの憧れが大きなポイントでした。東京で美容師を目指すキッカケとなった美容師さんがいるのですが、その人の働くサロンだったんです。そばで働けば自分も魅力的な美容師になれると思って。また、スタッフの年齢層が高いサロンだったので、経験値が高い方が多い故に吸収できるものが多く、他のサロンよりも成長できると考えて選びました。
――現在のサロン「yiye」を選んだ理由は何ですか。
今回お話しさせていただいたような共感する部分が多かったからです。SNSで代表の小俣さんと藤原さんが「yiye」という新しいサロンを作る情報を目にし、気になったためお二方の過去のインタビューや記事を読み漁りました。その結果、「yiye」に関わる人すべての人の人生にプラスをという理念や考え方、人柄に惹かれ、転職を決めたんです。
採用試験を成功させるには自己分析による個性と強みの発見が重要
――就職活動は順調でしたか。
いいえ、私は2社落ちて、3社目でようやく内定を得られました。特に面接試験での自己表現に苦労したんです。当時の私は、自分を理解できておらず、面接においてどういう美容師になりたいか、個性や強みを上手く伝えることができませんでした。最終面接で落ちた際には、面接官に「この子を選びたい」と思わせられなかった、自己表現不足だったと痛感し、精神的に苦しかったです。
――その後、面接などはどのように乗り越えたのでしょうか。
自己分析をして乗り越えました。自分を知るために、紙に自分の好きな映画や音楽、感動したことなど自分の心が動く物事をひたすらに書き出したんです。可視化することによって、自分が何者なのかや強み、魅力を理解できました。そのため、自分の意見をしっかりと持つことができ、質問に対して熱意のこもった回答がスムーズにできるようになったんです。そうして、面接を乗り切ることができました。
――面接ではどのような質問をされましたか。
志望理由をはじめ、どのような美容師になりたいか、長所と短所を3つずつ言うなど、といった質問がありました。長所と短所はどこの試験でも聞かれたため、自己分析をして明確化しておくことをおすすめします。
お客さまとのコミュニケーションにつながった作品撮り
――採用試験のために取り組んでいたことはありますか。
自分の意思や考えを人に伝えられるようにコミュニケーションを積極的に行うこと、今回お話しさせていただいた自己分析などに取り組んでいました。どれも試験で活きたと感じていますが、特に活きたのは就職に関する本やwebサイトで面接時にだされる質問を調べること。実際、「学生時代に頑張ったことは何か」など本やwebサイトで調べた質問が数多く出題されたので、役に立ったと感じています。
――就職活動では何社受けたのでしょうか。
私は3社受けました。試験は、書類から始まり面接、サロンワークや実技などがありました。私が受けた実技では、ワインディングと呼ばれるパーマをかける際に必要な技術が試されたのですが、日常的に練習を繰り返し、特に磨いていた技術だったため難なくこなすことができたんです。
――入社に向けて取り組んでいたことは何ですか。
作品撮りです。入社後は、学生時代と違いお客さまと接することになり、コミュニケーションは必要不可欠。そのため、話のきっかけになるものを作るべきだと思い、技術力を試しつつ、自分の感性や好みを知ってもらえる作品撮りに取り組み、SNSで発信していました。作品撮りをすることで、自分の好みのデザインを再認識することができたほか、実際、お客さまとのコミュニケーションに繋がったと感じています。
彩夏さんが考える自分に合うサロンを探す3つのポイント
1.自分のなりたい美容師像を考える
2.できるだけ多くのサロンへ足を運び、雰囲気を肌で知る
3..オーナーの理念など共感できる点が多いところを選ぶ
後編では、学生時代と入社後の技術の磨き方の変化や新人時代に意欲的に取り組んだこと、SNSに力を入れている理由、これから美容師を目指す方へのアドバイスなどを伺います。