歯科助手として働くのに必須の資格はある?おすすめ資格4選を紹介

歯科助手になりたいなら、知っておきたいことの一つが資格。もし何らかの資格がないと就職できないなら、まずはその資格を取得しなければなりません。そこで、歯科助手に必須の資格があるのかについて解説します。

さらに、歯科助手として働く人におすすめの資格も紹介するので、これから歯科助手を目指したい方はぜひ役立ててください。

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歯科助手に必須の資格はある?

結論から述べると、歯科助手になるために持っておかなければならない資格はありません。日本には歯科助手の国家資格はなく、無資格や未経験の方でも就職できるため、就職後に院内研修などで学びながら必要なスキルを身につけていきます。

ただし、歯科助手の知識や技術の向上に役立つ民間資格はいくつか存在するため、後ほど紹介します。ある程度の知識をつけてから働きたい人は、先に民間資格を取っておくのもよいでしょう。働き始めてから取得する方法もあります。

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歯科助手の資格を取得するメリットとは?

前章で伝えたように歯科助手として働くには資格は必須ではないものの、資格を取ることにはメリットがあります。どんな点なのかを見ていきましょう。

1. 就職・転職に有利

歯科助手は、働き始めてから日々の業務や研修などで学んでいける職業とはいえ、資格を持っていることはすでに知識を習得しているという証明になります。そのため、就職や転職に有利になりやすいです。

採用を目指す複数の応募者がいる際にも、保有資格を強みとしてアピールできるでしょう。

2. 仕事に必要な知識を学べる

歯科医院で働くよりも前に、仕事で必要な知識やスキルを学べることから、スムーズに仕事を始めやすいのもメリットです。

歯科業界未経験で就職すると、右も左もわかりません。道具の名前・用途や治療の名称・内容など、何もわからないと不安に感じる人もいることでしょう。

そこで、先に勉強して資格を取っておくと、ある程度の理解があるため落ち着いて仕事に臨めます。

3. 給与アップにつながることも

資格手当がある職場では、資格の所持が給与アップにつながることもあります。さらに、資格取得の際に身につけた知識や技術がスキルの向上に寄与するため、その後の昇給につながる可能性があるでしょう。

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歯科助手の仕事に役立つ資格4選を紹介

つづいては、歯科助手の仕事に関連する資格の例を挙げます。取得を目指している方は参考にしてみてください。

歯科助手資格認定制度|日本歯科医師会

歯科助手は、歯科診療を行う歯科医師の補助役として働く職種の一つ。そこで、日本歯科医師会では歯科助手資格の認定を実施しています。歯科助手の育成およびスキルの向上により、歯科診療を円滑に行うことが目的です。

なお、資格認定のための講習会のカリキュラムや受講料は、資格の種類や受講する自治体、歯科医院に勤めているかどうかなどで異なります。受講料のほかにテキストなどの費用がかかることもありますが、自治体によっては費用の補助をしてもらえることもあるようです。

くわしく知りたい方は、ご自身の住まいや勤務先がある自治体の歯科医師会などに問い合わせてみてください。

引用元
公益社団法人日本歯科医師会:歯科助手資格認定制度
神奈川県歯科医師会:令和5年度神奈川県歯科医師会歯科助手資格認定講習会のお知らせ
福岡市歯科医師会:歯科助手講習会のご案内
茨城県歯科医師会:令和7年度日歯認定歯科助手講習会開催について
長野県歯科医師会:歯科助手資格認定講習会

甲種

甲種の資格認定基準は以下の2パターンです。

・甲種歯科助手訓練基準による訓練を修了した者(420時間以上)
・乙種第一歯科助手の資格を有し、3年以上の業務経験を有する者であって、補充研修訓練基準にとよる訓練を修了した者

訓練基準は、歯科用語(10時間)・歯牙形態(30時間)・社会保険関係事務(48時間)・実習(120時間)など17項目で、合計420時間以上学ぶ必要があります。

なお、学習時間については、地域や養成機関によって基準時間より長い講習が行われることもあるため、「以上」とされています(他の2種類も同じく)。

甲種は以下で挙げる乙種第一・第二より学習時間が長く、実習も必要なため、専門学校などで学ぶ人も多いようです。そのぶん、即戦力として働ける能力が身につくでしょう。

乙種第一

乙種第一は、「主として診療室内の仕事に従事する者(52時間以上)」と規定されています。訓練基準は、歯科助手の心得(2時間)・保守管理(4時間)・共同作業(16時間)など11項目で、合計52時間以上学ばなければなりません。

乙種第二

乙種第二は、「主として事務的な仕事に従事する者(40時間)」とされています。訓練基準は、歯科臨床概論(4時間)・受付の業務(4時間)・社会保険の実務(8時間)など11項目で、合計40時間以上です。乙種第一と同じ項目もありますが、訓練時間が異なる場合もあります。

歯科助手技能検定|日本医療教育財団

医療に関する民間団体「一般財団法人日本医療教育財団」が実施する、歯科助手の知識・技能の認定資格です。承認を受けた教育機関で、所定の教育訓練ガイドラインに則ったカリキュラムを学ぶ必要があります。

内容は、医療保険制度・高齢者医療制度・医事法規一般・医事業務・診療録・診療介助など11の教育項目です。

引用元
日本医療教育財団:歯科助手技能認定
日本医療教育財団:歯科助手技能認定申請資格に関する教育訓練ガイドライン

資格の取得方法

ガイドラインに沿ったカリキュラムを修了したのち、認定試験を受け、合格すれば取得できます。

試験は受付事務に関する「学科Ⅰ」(25問以上)と、診療介助に関する「学科Ⅱ」(20問以上)で、三肢択一式です。資料などの持ち込みが認められており、それぞれ60分以内で解答します。認定料は3,000円で、学科ⅠとⅡの両方で90%以上正解すれば合格です。

歯科助手専門員|全国医療福祉教育協会

歯科助手は、治療器具の準備・片付け・消毒のほか、受付事務や歯の型取り用の石こうの準備など幅広い業務を担います。そのため、つねに気配りをし、スムーズに院内の業務が進行できるようサポートする力が必要です。

全国医療福祉教育協会が認定する「歯科助手専門員」は、この力を身につけることを目的とした資格で、テキストとDVD教材を使用して学ぶ通信講座で取得できます。

引用元
全国医療福祉教育協会:協会推奨の医療事務関連通学・通信講座情報

資格の取得方法

学習形式はテキスト・講義DVD・添削課題で、講座内容は、大きく分けて「デンタルアシスタントとは」「歯の知識」「歯牙疾患」「歯周疾患(歯ぐきの治療)」の4種類です。

受講開始から3カ月でテキストでの学習を終え、添削課題に取り組み、課題に3回合格すれば取得できます。標準で4カ月程度で取得できますが、無料で受講期間を延長できるサポートもあるようです。

受講料は49,500円(税込み)で、合格後に認定証の発行が必要な場合は認定料として3,000円かかります。

引用元
ヒューマンアカデミー 通信講座:歯科助手講座

歯科アシスタント検定|全国医療技能検定協議会

受付事務関係のほか、歯科器材や薬品の準備・片付けなど、歯科医師の業務の補佐として働く歯科助手のスキルを認定する資格です。1~3級に分かれており、受験資格は特にありません。

試験の日程や検定料などは、協議会に問い合わせてみてください。なお、試験終了の2週間後に合否通知書が送られてきます。合格証は送付してもらえるほか、個人受験の場合は受験校での受け取りも可能です。

引用元
全国医療技能検定協議会:検定概要
全国医療技能検定協議会:歯科アシスタント検定

1級

1級は、「歯科医療に対する認識が深く、診療体制について正確・迅速な対応ができる」レベルとされています。内容は、歯科診療補助や解剖・生理学、口腔衛生などです。試験時間は実技30分、学科60分で、80%以上正答すると合格と認定されます。

2級

2級は、「歯科医療に対して広い知識があり、診療方法の応用が身についている」レベルです。内容は、歯科診療補助・歯科臨床概論・口腔衛生。試験時間は60分で、80%以上正答すれば合格です。

3級

3級は、「歯科医療の基本的な知識があり、簡単な診療方法を把握している」レベルで、内容は歯科診療補助と歯科診療概論です。70%以上の正答で合格できます。

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歯科助手になるのに資格は不要

歯科助手は、特別な資格を持っていなくても就ける職業です。しかし、歯科助手の仕事に関連する民間資格はあり、所持していると就職に有利になりやすく、昇給の可能性があるなどのメリットも存在します。

資格の例も紹介したので、歯科助手としてスキルアップやキャリアアップを目指したい人は、ぜひ資格の取得を検討してみてください。

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