【カッピング(吸い玉)の効果】カッピングのメリット8選&注意点も公開!

身体治療法のひとつであるカッピングには、鍼灸と同様に血液や筋肉への刺激を通じて身体の不調を改善するという特徴があります。

今回は、具体的な効果・メリットや注意点など、カッピングについて知っておきたい内容を確認しておきましょう。


カッピングとは

カッピングは民間療法の一種であり、吸い玉療法という別名でも知られています。身体の外側から施術して筋肉や血液を刺激することで、心身の不調改善など鍼灸と似たような効果が期待できるのが特徴です。

ここでは、カッピングにより期待できるメリットを紹介する前に、カッピングの施術内容や歴史など、知っておきたいポイントを確認しておきましょう。

カッピングの歴史

カッピングは長い歴史を誇る療法として知られており、紀元前100年頃に中国で作られた書物には、カッピングを意味する言葉が記載されていたようです。

また、ギリシャやエジプトでも、動物の角や陶器・青銅などを用いて施術されていたという説があります。

日本には6世紀頃伝わった説があり、江戸や明治といった近代から盛んにおこなわれてきました。中国医学では中医鍼灸科や推拿科における治療法として、現在に受け継がれています。

カッピングの施術内容

カッピングは吸い玉療法という別名のとおり、背中などの患部にカップを載せ、カップ内を一時的な真空状態にしたあとにカップを外す、という手順で施術するのが特徴です。

真空状態にする方法としては火や香を使用するものと専用器具を用いるものがあり、いずれも皮膚を吸引することで患部をうっ血状態にし、体内の血液や汚れに刺激を与えます。

うっ血状態にするため、施術後はカップの形がくっきりと皮膚に残るのが特徴です。ただし、この跡は数日で消えるので、とくに心配する必要はありません。

カッピングの効果やメリット8選

カッピングが体内に刺激を与えることで、どのような効果やメリットが期待できるのでしょうか。ここでは、血行促進をはじめとした8つの効果をご紹介します。

1. 血行を促進させる

カッピングをすることによる最大の効果として、血行促進が挙げられるでしょう。カップ内が真空状態になるため、外側より空気圧が下がり、カップをあてたところが引っ張られます。

こうして、局所の血管を拡張させ、血行促進を図っているのが特徴です。血流をよくすれば老廃物の流れも改善し、血液やじゅうぶんな栄養が身体中に行き渡るでしょう。

2. 睡眠の質がアップ

カッピングにより、睡眠の質を上げる効果も期待できるでしょう。カッピングで血行をよくすることにより、心身の緊張をときほぐし、交感神経と副交感神経の切り替え機能の復活が見込めるからです。

身体機能を24時間コントロールする自律神経には交感神経と副交感神経があり、睡眠時は身体を休ませる副交感神経の作用が強くなります。副交感神経を働かせてリラックスさせれば、休息や睡眠の質を高める効果も期待できます。

3. 全身の疲れを緩和させる

カッピングの血行促進機能は温泉入浴と同じように、疲労回復にも効果があるといわれています。血液の流れがよくなることで、疲労物質の代謝も進み、全身の疲労が抜けやすくなるからです。

疲労時のだるさや重たい感じがすっきりとリセットされるため、身体が軽くなるだけでなく、心地よさを感じ取れるようになります。

4. 首・肩など重点的にアプローチすることも可能

カッピングはピンポイントでの施術ができるため、首や肩などのこりへ重点的な対策をとることも可能です。

首や肩こりの原因のひとつに血行不良がありますが、カッピングの血行促進によるこりの緩和は大いに期待できます。

また、こっている部位を狙い撃ちで施術するだけでなく、筋肉同士の癒着をはがす「筋膜リリース」のような効果も見込めるようです。

5. ストレス解消につながる

カッピングによる血行促進や疲労物質の排出効果は、施術後にスッキリ感を味わうことにもつながります。

血行促進により自律神経の作用を正常化することも可能なので、同じく血行促進効果がある入浴後や岩盤浴上がりと同様にリフレッシュできるでしょう。そのため、カッピングは心身のストレス解消にもおすすめです。

6. デトックスやダイエットにも

カッピングは血行改善が見込めることから、デトックスやダイエットにも効果があるといわれています。

血液とともにリンパの流れにも影響を与えるカッピングは、新陳代謝のアップが期待できるからです。代謝が上がることで脂肪の燃焼も誘発し、ダイエットしやすい身体づくりを促進します。

また、カッピングは内蔵の機能アップも期待でき、悪玉コレステロールや乳酸などの毒素の排出にも効果ありと考える鍼灸師もいるようです。

7. むくみ解消

カッピングの新陳代謝を上げる機能は、身体のむくみ解消にもつながるといわれています。

立ち仕事でもデスクワークでも、同じ姿勢を長時間とっていると下半身の血行が悪くなり、むくみの原因になりかねません。その点、カッピングで血行を改善すれば、むくみ改善に加え、有効な冷え性対策としても期待できます。

また、血行促進が内臓の働きを高めると水分や老廃物が排出しやすくなり、この点もむくみ解消にひと役買っているようです。

8. 便秘などの改善

全身に刺激を与えるカッピングは、腸にも適度な刺激となることで便秘改善の効果も期待できます。仰向けの状態で腹部にカッピングすれば、腸に刺激が伝わって腸内運動を促すことが可能です。

カッピングは便秘薬と違い、急激な変化をおよぼすことがないので、服薬による急激な体調変化が苦手な人にもよいでしょう。


カッピングの施術を受けるときの注意点

カッピングは民間治療のひとつに位置づけられていますが、東洋医学でも用いられている手法です。そのため、一般的な医療を受けるときと同様、気をつけなければならない点があります。

ここでは、カッピングを受けるときの注意点には、どのようなものがあるのかを確認しておきましょう。

受けられない場合も

以下の症状がある人は、カッピングを受けるのを避けましょう。

・心臓疾患や熱性病・感染症などにかかっている場合
・病中病後などで体が衰弱している場合
・皮膚が炎症を起こしている場合や起こしやすい体質の場合
・貧血がひどい場合

カッピングによる血行促進効果は、上記の人にとっては体調にかえって悪影響をおよぼすことがあるため、高リスクとなります。また、症状がない人でも、食後数時間は施術を控えましょう。

カッピングはしばらく跡が残る

デメリットではありませんが、カッピングを施術してから数日は痕が残ってしまうことを覚えておきましょう。痕は3~10日くらいで消えるといわれていますが、さらに時間がかかる場合もあります。

とくに冷え性体質の人をはじめ、身体の代謝機能が落ちていたり、はじめてカッピングを受けたりした場合などは長引きやすい傾向があるようです。

注意点を知ったうえで施術を受けよう!

カッピングは患部にあてたカップの中を真空状態にするという民間療法で、血行促進だけでなくそれによるさまざまな効果が期待できる施術です。

しかし、少なからず身体に影響をおよぼすため、施術を受けられない人がいたり、施術後数日間は痕が残ったりすることがあるなどの注意点もあります。

カッピングをする際は、メリットだけでなく注意点もじゅうぶんに理解し、納得したうえで施術を受けるようにしましょう。

引用元
オリエントセラピースクール:吸玉療法・セミナー


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