ゆとり世代とバカにしない『ワーキングピュア』の上手な付き合い方

想像もつかないような言動や行動を平然とやってのける、仕事に対して意欲や熱意を感じないといった新人に、頭を抱える上司や先輩たちの苦悩を聞いたり目にしたり。
職場で問題児的あつかいを受けやすい最近の20代は、俗に言う「ゆとり世代」と呼ばれる人たちで、本人たちには少しも悪気がないところがさらに頭を抱える原因にもなっています。30代・40代の世代からすると信じられないくらいのギャップにどう接すればいいのか。すっかり困り果てているという方に、イマドキの若者世代との上手な付き合い方をアドバイスします。

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■昔と今とでは受けた教育自体が違う

そもそも「ゆとり世代」と呼ばれる20代の人たちは「ゆとり教育」というものを受けて育っているためにそう呼ばれているのですが、30代・40代の人たちが受けた教育とは大きく違う点がいくつもあります。

昔の教育はどちらかといえば体育会系の教育で、失敗をしたり良くないことをしたりすると厳しく叱られ、一人の問題でも連帯責任として他の人も責任を問われるような教育を受けてきました。一方、ゆとり世代の若者たちは「褒めて伸ばす」という方針で子育てや教育を受けてきている人が多く、怒られたり叱られたりすることに慣れていないため、少しのことで心も折れやすいのが特徴です。

また学習面で見てみても、昔は統一化された授業を学校で詰め込むように受け、周りに追いつけ追い越せといった雰囲気の教育でしたが、ゆとり世代の人たちは周りと競い合うという感覚をあまり持たず「人は人、自分は自分」といったマイペース型も目立ち、「教えてくれるまで待っている」といったタイプの人も多く見られます。

常に目上の人に対して気配りを持ち、自分で先に気付いて行動をしなければ怒られると委縮しながら学校や職場で過ごしていた昔とは違い、ゆとり教育で育ったゆとり世代の若者たちはよく言えば心にゆとりのある、分け隔てなく相手を思いやれる優しい人が多い世代だと言い換えることもできます。

上下関係が絶対的で、年上や目上の人を立てることが美徳ともされていた体育会系の教育とは違い、感性の豊かさや多様性のある個人を尊重することを大切にしたゆとり教育で育ったゆとり世代の人たちは、自分から何もできないのではなく一つずつ順を追って教えていけば飲み込みも早く、自分のやり方を見つけて驚くほどのスピードで応用していくことができる人も中にはいます。

ゆとり世代の若者たちが仕事に対して意欲的でなかったり、上下関係に緩い感覚を持っているのは、受けた教育の違いという時代背景があるだけで、本人たちには何ら責任はないとも言えるのかもしれません。

昔と今とでは受けた教育自体が違う

■価値観が違って当たり前と広い心で受け止める

社会人になり働くようになると次第に会社に対する愛着が涌き、雇ってくれた会社に少しでも貢献できるような仕事がしたい……と、仕事に対して意欲を持つ人も多く見られたものでしたが、イマドキのゆとり世代には昔のような「愛社精神」というものは薄れている傾向にあります。

昔と今では会社や仕事に対する価値観にも大きな違いが見られ、働くのはあくまでも自分の視野を広げ様々な経験をするためであって、会社に貢献するためではないと思っている人が多く、プライベートも大切にしたいと考えているため、自分を犠牲にしてまで会社に貢献する必要はないと思っているからです。

また近年では、若者世代を過酷な労働時間で働かせるブラック企業が問題視され、無理をしてまで会社のために働いた結果、体を壊してしまっては意味がないと考える若者が増え、自分や社会全体を変えるために働きたいという価値観の変化を見せているようです。

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■ワーキングピュアなゆとり世代をもっと理解する

自分から進んで仕事をしようとしない、会社のために貢献しようとしないと批判されることも多いゆとり世代な若者は、何も働くことを放棄しているという訳でもありません。与えられた仕事に関しては何とかこなそうと努力はしていますし、自分なりに考えて行動した結果、昔の感覚とはずれているために飛んでもない結果を招いているだけなのです。

何かをするたびに「これだからゆとり世代は…」と言われることが多いですが、自分なりに仕事に一生懸命取り組もうとしているワーキングピュアな世代だということも理解しなくてはいけません。不安や悩みを抱えながら頑張っている姿を認めてあげることも、ゆとり世代と上手に付き合っていくためには必要なポイントだといえます。

社会の常識や会社での上下関係などを無視しているのではなく、育った時代が少し違うだけのまだこれから伸びしろのある存在だと受け止め、純粋に仕事に向き合おうとしている姿勢が見られる場合にはしっかりと評価するべきではないでしょうか。

ワーキングピュアなゆとり世代は感性が豊かで広い視野で物事を捉えたいと思っている世代なので、考えようによっては柔軟性のあるこれからの社会を担っていくには欠かせない逸材だといえることもできます。少し見方を変えればゆとり世代の人たちがもつ価値観も理解できるようになり、これからどう接していけばいいのかも自然と見えてくるに違いありません。

文/sapuri

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