地域に根ざすサロンでありたい!『Raguna』
ブルーを基調にした店内は、カルフォルニアのラグナビーチをイメージしたもの。表参道の有名サロン出身の代表が、お客様に信頼されるクオリティの高い技術を提供する店作りを目指して独立、作り上げた店が『Raguna』(ラグナ)です。最寄り駅は東急田園都市線の駒沢大学駅。渋谷に近い住宅地のひとつとして高級住宅地から単身者までが住むだけでなく、大学のキャンパスもあり様々な年齢層が集まる街で息の長い付き合いができる美容室として人気を得て成功している経営理念についてお伺いします。
ファミリー全員を顧客に
その人の生涯のヘアを担当
――表参道の有名サロンで腕をふるっていたキャリアをお持ちですが、そこから少し離れた住宅地でもある駒沢に独立後の店舗を構えた理由を教えていただけますか?
「私自身、髪の毛を切るのがすごく好きで現役を少しでも長く続けたいと思っているんです。そのためには、表参道などから少し離れて、住んでいる方が通うような場所で自分のサロンを開きたいと思ったから駒沢を選びました。2013年にオープンしてからこれまで、最初は奥様だけがいらしていたのに、次にだんな様がいらして、そしてお子さんが来るようになるなど家族間での紹介で通って頂ける方もいらっしゃいます。4年かけて地域に溶け込んだサロンになりつつあると思っています。」
――地元密着型だと接客も重要になると思います。どのような接客を心がけているのでしょうか?
「美容師は数多くいると思いますが、その中でも『Raguna』のスタイリストに髪の毛を切ってもらいたい。そんなふうに美容師として信用してもらえるように、目の前にいるお客様は自分によって一番大切な方と決めて、心をこめてカットをしていくようにしています。また、カウンセリングでも、これまで他の美容師が言ってこなかったことを、お客様の立場に立って提案していくこともしています。例えば、髪の毛のクセが気になる人に、僕は縮毛矯正をおすすめしません。むしろ、クセを生かしたヘアスタイル、もしくはコラーゲンストレート&髪質改善のメニューをおすすめします。クセという素材に合ったカット、それに合うスタイリング、さらに家でのケアはどのようにしたらいいのか丁寧に説明をしています。そのためには、厳選した薬剤を使用することもですが、高い技術力が必要になっていき、ひいてはそこが他店と『Raguna』がもっとも違うところで、特徴だと思いますね。」
どんな髪質でも好きになってもらう
――個々のお客様の髪質に合わせてカットするのは、高い技術力が必要と仰ってますが、そのためにしていることはありますか?
高野「美容師は技術職ですから、もちろんスタッフに研修を行っています。在籍するスタイリストの誰にお願いしても同じことができるように、ウィッグを使ったり、また若手だとモデルを呼ぶなど個人での練習も歓迎しています。私の時代は先輩スタイリストの技術を見て盗んでいましたけど、いまは細かく見てあげることもありますね。ただ、オーナーが技術を教えるとなると、自分のコピーを作ろうと思って必死になってスタッフに圧力がかかりすぎてしまう場合もあるんです。そうなるとワンマンなサロンになってしまう傾向が強くなるので、僕の場合、スタイリスト教育は基本的に店長などに任しています。技術に関しては、たまにアドバイスをしたりフォローをするくらいでしょうか。それよりも、『Ragunaに関わる全ての方を、髪を通して幸せにする』コンセプトや、仕事に対する思いを教えるようにしています。また各スタッフの個性を尊重して育てていきたいと考えているんですね。中途採用の場合でも、それまでの技術を尊重してプラスアルファで『Raguna』の技術を教えるということをしています。」
スタッフを大事に育てることで、その温かい思いが来店するお客様が居心地よく施術を受けられるようになる地域密着型らしいサロン。特徴ある内装の店内にした理由から店舗展開について後編ではお伺いします。
Profile
高野純矢さん
オーナー
施術歴18年になるオーナーの高野純矢さん。『Ash』や表参道の『NATURA』などで働き、2013年に独立し『Raguna』をオープン。2店舗の表参道の『STAGE』もオープンさせた。
スタッフ一人ひとりが店長候補を目指すサロン!『Raguna』>>