ソーシャルスタイル別。もっと良くなる! 相手への接し方 #2
自分や周囲の人の長所や短所が見えたらいいな、と思うことはありませんか? ソーシャルスタイルを4つのタイプに分類することで、それが見えてくるようになるとしたら面白いですよね。
そうなるにはまず、相手のタイプ別の相性と心がけるべきことを考えてみましょう。相手を理解し、少し気を使うだけで仕事やプライベートの関係がより円滑になるものです。
タイプは思考開放度と感情開放度によって分類できます。思考開放度と感情開放度が高い「エクスプレッシブ」、思考開放度が高く感情開放度は低い「ドライバー」、思考開放度と感情開放度がどちらも低い「エミアブル」、思考開放度は低く感情開放度は高い「アナリティカル」の4つです。
今回は、思考開放度が低い「エミアブル」と「アナリティカル」について説明していきます。
「エミアブル」タイプは「ドライバー」が苦手
相性が良いのは「エミアブル」同士です。和やかで暖かい場を作ることができます。思考解放度が同じ「アナリティカル」と感情開放度が同じ「エクスプレッシブ」も、まあまあの相性となります。
あまり相性が良くないのは、正反対に位置する「ドライバー」です。感情が表に出ず主張はハッキリとした物言いをするので、和を重んじる「エミアブル」からするとキツくて苦手な存在。あまり主張をしない「エミアブル」に対し、物事をハッキリさせたい「ドライバー」は、よりイライラ……という悪循環になる可能性もあります。
ただし、「ドライバー」が後輩となり、「エミアブル」側が能力がある目上の立場にあれば、「ドライバー」も「エミアブル」に一目置くのでキツさを感じることは少なくなります。また、人の意見を重視する「エミアブル」は、「ドライバー」が主張する意見を取り入れて頼りにしてくれます。
ただしこの関係が逆になると、「エミアブル」側としては「ドライバー」が恐怖の存在になりやすいので、「ドライバー」が気を使うことがより大切です。
また、人に気を使う「エミアブル」としては後輩や部下が心地よく過ごせているか気になるもの。思考も感情もわからない「アナリティカル」が相手の場合は「不満があるのではないか」「大丈夫なのだろうか」と不安に感じギクシャクしてしまうこともあります。
自分のタイプから見る、「エミアブル」に対して心掛けるポイント
・「エクスプレッシブ」:ついつい自分が話し過ぎになるので要注意です。相手は笑顔でちゃんと聞いてくれますが、会話を横取りしていませんか?「聴く」ことを重視してコミュニケーションをとりましょう。
・「ドライバー」:普通にしていても、相手からは「コワイ」「キツイ」と誤解されてしまいがち。笑顔を意識すること、「ありがとう」「助かりました」という言葉を積極的に口にするとよいでしょう。
・「エミアブル」同士:穏やかで笑顔が溢れる、癒し系の2人はお互いが心地よい存在のはずです。けれど、何かを決めるときや意見が違うときは進展しにくくなります。意見をハッキリ伝える勇気を持ちましょう。
・「アナリティカル」:思うこと、考えることがわからないため相手を不安にさせてしまいがちです。「今は話す用事がないな」というときでも、「おはようございます」「お疲れさまでした」という挨拶を笑顔でしておきましょう。
「アナリティカル」タイプと相性がいいのは同じ「アナリティカル」
相性が良いのは「アナリティカル」同士です。コミュニケーションがお互い少なくてもラクでいられる関係です。思考解放度が同じ「エミアブル」と感情開放度が同じ「ドライバー」も、まあまあの相性です。
あまり相性が良くないのはどちらも高い「エクスプレッシブ」です。感情も意見も全力で主張してくる「エクスプレッシブ」は、どちらも読めない「アナリティカル」に対しより強くなりますし、アナリティカルが押され気味になります。
また、上司・先輩の「エクスプレッシブ」とは少し相性が良くなります。サポート役に向く「アナリティカル」は、決断は早いけれども細かいところに粗が見えがちな「エクスプレッシブ」をさりげなくフォローし、物事を良い結果に導いてくれるでしょう。
一方、部下・後輩の「エクスプレッシブ」とは逆に相性が悪くなります。ただし、これが逆になってしまうと、ちょっとうるさい後輩に対し、優柔不断で物事を決められない上司・先輩となり、バランスがとれなくなります。
また、「エミアブル」が目上の場合は、「アナリティカル」に対し細やかに気を使うのに相手の反応が少ないため「私たちの関係は上手くいっていないのかも」と誤解してしまう可能性があります。
自分のタイプから見る、「アナリティカル」に対して心掛けるポイント。
・「ドライバー」:話が長くなりがちな相手に対してイライラしがち。会議などの場合は「結論をこれくらいの長さにまとめて報告して」というフォーマットを作るとよいでしょう。
・「エクスプレッシブ」:早く物事を進めたくても、相手には時間が必要です。準備はしっかりしてくれる人なので「いつ○○をします」「会議の内容は○○です」と予告すればよい結果になりそうです
・「エミアブル」:相手の意見も感情もわからないので不安になりそうですが、気を使っても実はあまり意味がありません。相手もそれほど気にしていないので、それが普通の状態だと思っておきましょう。
・「アナリティカル」同士:周りから見るとなんだかよくわからないけれど、通じ合う2人の世界ができあがります。けれど、新しいことを考えたり創造的な仕事は苦手。他のタイプの人を上手に巻き込むとよいでしょう。
文/sapuri