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コラム・特集 2018-01-18

失敗を成功に! お客様の心をつかむ「戦略的な謝罪」とは?

サロンで何か失敗してしまったとき、どのような態度でお客様に謝ればよいか悩んだ経験はありませんか? また、もし自分にはまったく非がなかったとしても、一言の謝りの言葉もなく最初から正当性を主張すれば「誠意がない」「バカにしてる!」などと非難され、将来的に自分はもちろんサロン全体にまでも不利益をもたらすことになってしまうかも……。
そこで今回は、「不利な状況を逆転させる戦略的な謝り方」の組み立て方についてご紹介します。

「謝罪」は高度な戦略のもとでのみ不利な状況を逆転させる

戦略的な謝罪

外国人が日本を訪れると、日本人が日常的かつ頻繁に謝罪することに驚くと言います。人に声をかける時に「すみません」と言ったり、中には満員電車内で足を踏まれても思わず「ごめんなさい」と謝ってしまう人すらいるでしょう。

これは決して日本人が自身を卑下してしまう人種だからという訳ではなく、実は「謝罪することで状況を逆転させる効果がある」ということを知っているからにほかなりません。

しかし実際には、誠心誠意を込めて謝っても許してもらえなかったり、「謝罪」することで自身の立場をさらに悪化させてしまうこともあります。これは社会心理学の観点から言うと、「謝罪」が「釈明」のひとつのパターンであり、ほかにも「否認」「正当化」「弁解」というパターンがあるため、それらの使い分けを間違ってしまったことが原因と考えられます。

その証拠に、「謝罪が有利にはたらくと期待していること」が相手に気付かれれば、その効きめはなくなってしまいます。つまり「不利な状況を逆転させる謝罪」とは、「相手に戦略的であることを悟られることなく、戦略を立てて実行(謝罪)する」ことでのみ成功する、とても高度なコミュニケーションなのです。

「完全な謝罪」を戦略的に組み立てるには?

戦略的な謝罪

「謝罪」とは、一言で表現すると「自分の非を認める言動」です。そこに、責任を回避するための「否認」「正当化」「弁解」を最適に組み合わせて「釈明」することができれば、信頼を回復したり、罰を回避(軽減)したりすることができます。

さらに、私たち日本人は「金銭的な弁償」よりも「悔恨を含む謝罪」を強く求める傾向があるという特徴を持っていますから、「釈明」の中には必ず「自分の非を認める言動」(=「謝罪」)を取り入れることが肝心です。

公共の場でもよく使われる「完全な謝罪」の組み立て例

例:「確かに、それは私の担当でした。本当に、不注意でした。私の責任です。申し訳ないことをしました。ご迷惑をかけた○○様には、大変気の毒に思います。これからは十分に気を付けますので、どうか許していただけないでしょうか。」

これを分割すると、
 確かに、それは私の担当でした。:←負事象への関与
 本当に、不注意でした。:←行為の不当性
 私の責任です。:←責任の所在
 申し訳ないことをしました。:←悔恨
 ご迷惑をかけた○○様には、大変気の毒に思います。:←労り
 これからは十分に気を付けますので、:←改善の誓い 
 どうか許していただけないでしょうか。:←許しを乞う

これは、すべての要素を取り入れており誰が見ても非の打ちどころのない「謝罪」ですが、ともすれば慇懃無礼な印象も受けてしまいます。

「一般的に使用される典型的な謝罪」の組み立て例

例:「私の担当でしたが、確かに不注意でした。申し訳ないことをしたと思っています。これからは気を付けます。」

これを分割すると、
 私の担当でしたが、:←関与
 確かに不注意でした。:←行為の不当性
 申し訳ないことをしたと思っています。:←悔恨
 これからは気を付けます。:←改善の誓い

こうすると、責任を認めた上で後悔の意を表し、今後の改善を示しているので、被害者(謝られる側)も納得がいくでしょう。

「行為の不当性」「責任」「悔恨」のうち、1つは必ず入れて

戦略的な謝罪

もっと簡素でも、「行為の不当性」「責任」「悔恨」のどれかが含まれていれば、人々はそれを「ちょっと言葉が足りないかな」と感じつつも、「一応、謝っている」と認識してくれるでしょう。

簡素ながら「謝罪である」と受け取ってもらえる組み立て例

例:「今回のことは私の責任です。申し訳ありませんでした。」「まったく不注意でした。本当に申し訳なく思っています。」

これを分割すると、
 今回のことは私の責任です。:←責任の所在
 申し訳ありませんでした。:←悔恨

 まったく不注意でした。:←行為の不当性
 本当に申し訳なく思っています。:←悔恨

逆に、謝罪会見を行ったのにもかかわらず「謝っていない」という印象を与えてしまうような、悪い組み立て例もあります。

「謝っていない」という印象を与えてしまう組み立て例

例:「確かに、それは私の担当でした。ご迷惑をおかけした○○様には、大変お気の毒に思います。」

これを分割すると、
 確かに、それは私の担当でした。:←負事象への関与
 ご迷惑をおかけした○○様には、大変お気の毒に思います。:←労り

ここには「自分が悪かった(←行為の不当性)」という言葉と、「誰の責任か(←責任の所在)」が欠けており、この内容では「誠意が感じられない」と言われても仕方がありません。

「正しい謝罪」で、ピンチをチャンスに!

「謝罪する」という局面は確かにピンチではありますが、成功すれば「潔い」「誠意がある」と好印象を持ってもらえたり、被害者(またはクレームを言ってくる人など)とそれまで以上に良好な関係を築けることも多いものです。

相手がどのような事柄に対して怒っているのかを見極めて「正しい謝罪」ができれば、ピンチをチャンスに変えられるに違いありません。

文/sapuri

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