明るい社交家『エクスプレッシブ』型? ソーシャルスタイル理論 #1
人を、そのコミュニケーションスタイルによって4つに分類する「ソーシャルスタイル」。自分とお客さまや先輩・後輩がどのタイプになるかあてはめ、活用すれば、今よりももっとコミュニケーションがしやすくなり、仕事も円滑にいくかもしれません。
そこで「ソーシャルスタイル」4タイプ(「エクスプレッシブ」、「ドライバー」、「エミアブル」、「アナリティカル」)それぞれの特徴や強み・弱みを、4回にわたり、ご紹介していきます。
あなた自身や気になるあの人は、どのタイプ?
今回は思考も感情も表に出す「エクスプレッシブ」タイプについてです。
感情豊かで自身に満ちたカリスマ!「エクスプレッシブ」タイプ
「エクスプレッシブ(感覚派・Expressive・社交派)」タイプはチャレンジ精神に溢れていて、自分の意見も感情も表に出して相手と接します。
表に出すことが本人としてはストレスのない自然な状態なので、今は立場を考えて遠慮している、感情を隠してビジネスライクにしているつもりでもしばしば他人からはそう見えていないことがあります。
- 言葉、声、態度など自分が持つものすべてを使い、考えや感情を表現します。
- 相手の目を見て、感情を込めて話します。会話のテンポは早い方です。力強く説得力もあります。
- 明るく、自信があり、直観的で直感的な人という印象を与えます。
- 直感的に決断するので、ものごとを早いペースで進めることができます。細かいことにはこだわりません。
- チームを作ったときは、まずは強い人間関係を築くことを重視。ノリを良くし、場を楽しく賑やかにします。
- 擬音語や擬態語を会話によく使います。
このタイプの人がいると、その場が賑やかな雰囲気になります。何かに夢中になると本当に熱中して集中しますが、飽きたときにはあっさり忘れてしまったり、新しい物に興味を持つのも早いです。
面倒見がよく「親分」「姉御」的な存在となり、周囲を巻き込んでモチベーションを上げようとするでしょう。難しい課題やライバルの存在があると気持ちはさらに燃え、すさまじい成果をあげることがあります。
夢やビジョンを示し人々を先導するカリスマ性を持っています。豊かな想像力と創造力、直感で物事を決定するのが強みです。達成した結果を褒めてもらうと、疲れも忘れて「次も頑張ろう!」と張り切れる人です。
衝動的で楽観的すぎる?!「エクスプレッシブ」な人の弱点
- 思いついた答えを言わないと気がすまないことがあります。
- 方針を決めるのは早く得意で優れていますが、細部を詰めるのが苦手です。
- 楽しいとルーズになってしまうことがあり予定や進行などの管理に不向きです。
- 話が大げさになり、時と場合によっては子どもっぽい印象を与えがちです。
- そのときの感情によって、決断がブレる、後から変わることがあります。
思ったことはすぐに言うので、衝動的な発言で周囲の人を驚かせてしまったり、失言をしてしまうこともあります。
細部にこだわらないので決断が早いのですが、その反面、細かい部分を見落としたり、事実や情報の確認が不十分な状態で決めてしまい、後で「こんなはずじゃなかったのに……」と後悔することもあります。
興味の趣くままに話題が展開するので、論理的に考える相手には、ついていけないと感じさせたり、衝動的に見えて不安にさせてしまうこともあります。
強い印象を与えますが、周囲の人の感情にも意外と敏感で影響を受けやすく、感情的にアップダウンがあります。それが意見や決断に影響してしまうと厄介です。
楽しいことが大好きな「エクスプレッシブ」な人との付き合い方
1.最初は世間話から
面白い話が大好きなので、仕事の打ち合わせの場などでも、雑談から話すと場が暖まり、あとの話も円滑になります。
2.自分のテンションを上げる
賑やかで楽しい雰囲気をつくりたいので、一緒に盛り上げれば「楽しくていい人」というポジションになれるはずです。まずは仲間と認識してもらいましょう。
3.リアクションを大きくする
やや大げさに表情や言葉を使うと、気持ちよく話してくれます。特に驚いた顔は効果的です。「それでどうなったんですか」「へえ~!」と合いの手を入れ、どんどんしゃべってもらいましょう。
4.会議では最初に話してもらう
人のことはあまり気にせず発言したがるので、最初に話をしてもらうとその後活発な意見交換につながりそうです。「どう思う?」「何かない?」という抽象的な質問でも答えてくれるでしょう
5.結論は短く
説明する時はなるべく短くしてほしい、というのがエクスプレッシブの本音です。論理的でなくてもかまわないので、短めにまとめるとよいでしょう。インパクトのあるキーワードを盛り込むとより興味を持ってくれます。
6.楽しさを伝える
エクスプレッシブの人にとって、楽しい・場が盛り上がることが嬉しいポイント。「○○さんがいると楽しい」「○○さんのおかげで盛り上がります!」と、場に良い影響を与えていることを伝えると良いでしょう。
たとえば時間がなくて、少し話が中途半端で帰らなければいけないときも「残念なんですけれど……」「もっと聞きたいんですが時間がなくて……」と、名残惜しいということを伝えましょう。
文/sapuri