アイリストになるには資格が必要!?必須の資格や面接でのポイント、仕事内容と活躍の場を紹介
みなさんはアイリストという職業をご存知でしょうか?アイリストは、キレイになりたい方の手助けをしてくれるサロンなどで、目元に関する施術を行うスペシャリストです。
現在、まつ毛サロンではアイリストが不足しているようで、美容業界の中でも特に人材が不足しているという現状があります。すでに社会人として働いている20代や30代の方はもちろんのこと、若い世代の方も、これからチャレンジするのにとても魅力のある職業ではないでしょうか?
そのアイリストについて、どのような仕事なのか、どのような資格が必要なのかなどを紹介します。また、アイリストの活躍の場ややりがい、就職に必要な知識なども詳しく解説していきますので、是非参考にしてください。現在、アイリストが気になっている方の参考になればうれしいです。
アイリストとは?
お客様の目元に関する悩みをカウンセリングし「まつエク」「まつ毛カール」「まつ毛パーマ」など、さまざまなメニューを施す職業の人を指します。 確かな知識・技術を持ち、安全に施術を行うことを必要とされます。
ただし、有限会社ローヤル化研によって「アイリスト」という商品名が商標登録されているため、アイスタイリスト・アイデザイナーなどと呼ばれることもあります。
眉毛周りの施術者は、アイブロウリストなどと呼ばれることもありますが、アイラッシュサロンのメニューに含まれることも多く、アイリストは眉毛も含めた目の周りの施術を行うことが多い職種です。
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アイリストの仕事内容は?
まつエクやまつ毛パーマの施術がメインとなります。大半がお客様の来店から、接客・カウンセリング・施術という流れを分業制ではなく、一人のアイリストが担当します。
1.カウンセリングでお客様にあった提案をする
まつ毛の悩みは、「まつ毛が短い」「まつ毛が少ない」「まつ毛が下を向いている」とお客様によってさまざまです。お客様の中には肌の弱い方がいることもあるので、カウンセリングでしっかりとお客様の話を事前に聞いて、薬剤によるトラブルを減らすことが大切です。
2.施術を行う
カウンセリングをもとに施術を行います。アイリストが行える施術はまつエクだけではなく、アイラッシュサロンではほかの施術も受けられることがほとんどです。
まつエク
どんな素材を使うか、何本付けるかを決めます。だいたい100本ほどを1時間から1時間半ほどかけて接着していきます。
仕上がりは大きく3つに分けられます。
・セクシーな印象にするには・・・目尻の部分のまつ毛を長めにする
・黒目が強調されキュートな印象にするには・・・黒目の上の部分のまつ毛を長めにする
・つけまつ毛のようなボリューム感、または自然な仕上がりにするには・・・全体的に同じ長さにする
まつ毛パーマ
根本からしっかり上げるか、自然な感じのカールにするかお客様の好みを聞き、パーマのかかりやすさや、取れやすさなども考慮しながら、まぶたの上にラバー上のロットを置いて、そこにまつ毛を楊枝ではりつけていきます。
アイブロウ
ヒアリングしたお客様の希望をもとに、お客様の顔に合うデザインの眉毛の形に整えていきます。施術の内容は、眉毛のカットやワックスを使った脱毛・ラミネーションなどで、流行やお客様の理想も考慮して、ぴったりのデザインにする技術が必要です。
顔の印象を大きく変える眉毛を理想のデザインに左右差なく整えられるため、サロンで施術を受ける人も増えています。
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アイリストの一日の流れを紹介
アイリストは、サロンで一日をどのように過ごしているのでしょうか。とあるアイリストの一日を紹介します。
9:30 | 出勤。当日の予約時間や内容をチェックし、店舗の清掃や道具の確認、ミーティングなどを行います。 |
10:00 | 開店。来店されたお客様の受付をし、カウンセリングをもとに施術を行います。施術内容によって時間は異なりますが、およそ1~1時間半程度で終了しお見送りをしたら、道具の片付けやカルテに記録しておきたいことを記入。予約状況によってランチ休憩まで接客と施術をします。 |
13:00 | 休憩。予約状況によって前後しますが、合間を見てランチをとり休憩します。休憩時間は45~1時間程度。アイリストは細かい作業が多く集中力が必要なため、しっかりと休憩をとり、午後の仕事の英気を養うことが大切です。 |
14:00 | 仕事再開。お客様の受付からカウンセリング・施術・お見送りまでを担当します。合間をみて、在庫の確認や発注、カルテの整理、SNSの更新やダイレクトメールの作成などを行います。 |
19:00 | 閉店。レジを締めたり、ベッドシーツの交換や道具・店舗の清掃をして退勤します。閉店後に技術向上のために残って練習したり研修があったりすることもあるようです。 |
アイリストになるには美容師免許が必要!
アイリストという職業には、美容師免許の保持が必須です。その為アイリストになるには、まず美容師免許の取得から始まります。
現在、アイリストとして活躍されている方の例として挙げられるのは、以下のような経歴です。
・美容学校を卒業して、そのままアイリストになった方
・美容室、カラー専門店などを経験して、アイリストになった方
・ブライダル、ヘアメイクなどを経験して、アイリストになった方
・美容学校を卒業して、あるいは美容業を経験して、一旦美容を離れてからアイリストになった方
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美容師免許が必要になった背景は?
以前はアイリストになるために必要な資格はなかったのですが、充分なスキルを持たないアイリストの施術による健康被害が続出したため、平成20年3月に厚生労働省から「まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について」という通達が出されました。
これは「まつ毛エクステは美容行為にあたり、施術を行えるのは美容師免許を取得している人のみである」という見解を示すものです。
引用元
まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について|厚生労働省
【参考】美容師法
《定義》
・美容師は「美容を業とする者」をいい、美容師法に基づき厚生労働大臣の免許を得なければならない。
・美容師の免許を持たないものは美容を業として行うことはできない。
・美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」とされている。美容師がコールドパーマネントウェーブ等の行為に伴う美容行為の一環としてカッティングを行うことは美容の範囲に含まれる。
・また、女性に対するカッティングはコールドパーマネントウェーブ等の行為との関連を問わず、美容行為の範囲に含まれる。染毛も理容・美容行為に含まれる。業とは反復継続の意思をもって行うことで、有料・無料は問わない。また、美容師が美容を行う場合には器具やタオル等を清潔に保たねばならない。
引用元
美容師法|e-Gov法令検索
認定校なら専門資格の近道に!
アイリストを目指す人が通うのが、アイラッシュスクールです。日本理容美容教育センターが認定する美容学校などでは「ABEまつ毛エクステンション」という資格が取得できます。
認定校で学ぶ内容は?自分に合ったカリキュラムを選ぼう
カリキュラムの内容はスクールやコースによって様々ですが、初心者向けのコースならまつ毛エクステの着脱からテーピング、衛生面の知識など基本的な知識や技術を学ぶことができます。
さらに上級者を目指す人向けのコースでは、まつエクの色々なデザインやカウンセリング、クレームへの対処法といった応用的な知識が手に入ります。
専門資格で就職を有利にしよう
アイリストになるためには、まずは美容師免許が必要になります。この免許取得のためには、国家試験を受験しなくてはなりません。厚生労働省が指定する美容学校(昼間部2年、夜間部2年、通信科3年のいずれか)に進学し、修了することで、国家試験の受験資格を得ることができ、国家試験に合格することで美容師免許が交付されます。
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NEA日本まつげエクステ協会|プロアイリスト検定
プロアイリスト検定には4段階の級位があります。級位の種類は3級プロアイリスト、2級プロアイリスト、1級プロアイリスト、プロアイリスト認定講師になります。
3級は学科試験のみ、2級は学科試験合格後に実技試験があり、1級は実技試験のみ、認定講師試験は実地試験です。
日本アイリスト協会|まつ毛エクステンション技能検定試験
JEAまつ毛エクステンション技能検定とは、正しい技能を兼ね備えたまつ毛エクステンション技術者ならびにまつ毛エクステンション事業に関わる人材の養成を目的とした、当協会主催の実践に役立つ検定試験です。
検定は、2級のスタンダードライセンス、1級のプロフェッショナルライセンスの2種類があり、どちらも筆記と実技試験があります。
引用元
日本アイリスト協会| まつ毛エクステンション技能検定試験
アイリストになるための面接スキルと履歴書の書き方
アイリストになるためには、まずは必須の資格である美容師免許を取得しましょう。その後、アイラッシュサロンなどへ就職しなければなりません。
ここでは、サロンへの就職に必要な面接で好印象を与えたり、履歴書で書類審査を突破する書き方のポイントを紹介しますので、是非参考にしてください。
面接でのポイント
面接には、好印象を与える服装や立ち居振る舞いを意識して臨みましょう。何より清潔感が大切です。アイリストは、接客も重要な仕事であることから笑顔を忘れず、活力をアピールするためにハキハキとした受け答えをすることもポイント。
面接では、志望動機などのほかにアイリストならではの質問をされることがあるので、しっかり準備しておくのがおすすめです。
なぜ美容業界のなかでアイリストという職業を選んだのか、数あるサロンのなかでなぜそのサロンを選んだのか、将来どんなアイリストになりたいかというビジョンなどを聞かれることが多いでしょう。転職の場合は退職の理由も聞かれるため、ネガティブな印象を与えない言い方に気をつけて答える必要があります。
どのサロンでも当てはまる無難な志望動機や曖昧なキャリアプランでは、ほかの応募者と差別化できず採用にいたらないかもしれません。サロンのコンセプトや特色を調査し、自身のキャリアプランをしっかり洗い出してから面接に臨むのがオススメです。
履歴書を書く時のポイント
履歴書には、一般的な書き方のマナーがあります。たとえば、履歴書内の書式は統一し、学歴は省略せず「〇〇高等学校」のように正式名称を記載しましょう。
志望動機の欄には、「このサロンを選んだ理由」がわかるように熱意を伝えることが大切です。たとえば、企業調査をして「お客様第一」を掲げているサロンであれば、お客様を大切にする姿勢に共感し、御社でともにお客様に喜んでいただける接客をしたいといったように書くのがおすすめ。
サロンのコンセプトとからめ、自身の熱意や得意なことをアピールできるような内容を簡潔に書きましょう。
アイリストに需要はある?アイリストの活躍の場を紹介
アイラッシュサロンが多くあるなかで、今からアイリストを目指して需要はあるのか、将来性はあるのかなど気になる方もいることでしょう。
実はアイリストが活躍できる場は、アイラッシュサロンだけではありません。アイリストが活躍できる場所や働き方を紹介します。
アイラッシュ専門店
アイリストの就職先としては、アイラッシュサロンがもっともポピュラーだといえるでしょう。アイラッシュサロンでは、まつエクやまつ毛パーマ、アイブロウなどを行います。
施術以外にも、サロン業務として在庫管理や集客の施策などもしなければなりません。
トータルビューティサロン
美容室やネイルサロン併設のアイラッシュサロン、トータルビューティサロン、さらにはブライダルサロンなどさまざまな美容系サロンでスキルを必要とされています。
トータルビューティサロンや美容室では、まつエクやまつ毛パーマなどアイリストとしての施術以外に、資格を活かして美容師を兼任したりネイルの施術を行ったりすることも可能です。
面貸しや業務委託
サロンでアイリストをするのに、必ずしもサロンに就職する必要はありません。面貸しや業務委託を利用して活躍することもできます。
面貸しとは、サロンの施術スペースの一角を借りて営業するスタイルで、業務委託はサロンと契約してサロン業務を行う立場であり、どちらも個人事業主のアイリストです。また、シェアサロンという、施術スペースを美容系の個人事業主に貸し出している場所を利用して営業することもできます。
これらの業態は、フリーランスのアイリストと呼ばれることもあり、自分次第で比較的自由度の高い働き方が可能です。
サロン開業
アイリストは独立開業が可能な仕事。施術スペースと道具があれば開業でき、そこまで大きな開業資金が必要ないのもメリットです。
サロンでも受付からカウンセリング・施術・お見送りまでをひとりで担当していることから、開業しても問題なくサロンワークをこなすことができるでしょう。
ただし、集客を自分自身で行なわなければならないため、ある程度顧客の獲得ができてからがおすすめです。
アイリストのやりがいと大変なことは?
アイリストは国家資格が必要な職種で、将来性も充分にあることがわかりました。そんなアイリストのやりがいは、どんなところにあるのでしょうか?また、アイリストの仕事のなかで大変だと感じることにはどんなことがあるのかをそれぞれ見ていきましょう。
やりがい
アイリストを目指すのは、美容が好きで興味がある人が多いでしょう。そういう人にとって、毎日美容に関わることができることは喜びのひとつです。また、お客様の美をサポートする役割として、お客様に喜んでいただけたり、満足して指名をいただけたりすることで、大きなやりがいを感じるというアイリストは多くいます。
アイリストは美容系の職種のなかでは比較的、デビューまでの期間が短いため、未経験で入店してすぐに店頭に立てることもやりがいを感じやすい一因といえるかもしれません。
大変なこと
まつエクやまつ毛パーマは、目元というデリケートな部分への施術であるため、一歩間違えば事故につながります。1時間前後、集中して細かい作業をし続けるため、疲労感が大きいことは大変なことのひとつでしょう。集中力が必要な仕事であることから、プレッシャーを感じることも、美容系の職種のなかでアイリストならではといえるかもしれません。
椅子に座っての細かい作業になるため、目の疲れや腰の痛み、肩こりや頭痛などの慢性的な悩みを抱えるアイリストも多くいます。
アイリストは目元美容のプロ!資格を取得して活躍しよう
アイリストは美容師免許という国家資格が必要なことから、誰もができる仕事ではありません。そのため、需要も高く将来性もある仕事だといえるでしょう。
すでに美容師免許をもっている方の転職にもおすすめですが、美容師免許がなくとも働きながら免許取得をすることもできるので、アイリストになりたいという方は是非美容師免許の取得を目指しましょう。
アイリストとして活躍するなら、アイリストにまつわる民間資格を取得するのもおすすめです。
やりがいもあり独立開業も視野に入れることができるアイリストを目指しましょう。