サロン見学や施術予約、インターンのいずれかで来店することが応募の条件【ケンジグループ 採用コンシェルジュ 出井 達也さん】#2

美容師を目指す学生、新天地を目指すスタイリストさんにとって、避けては通れない就職活動。採用を勝ち取るためには、どんな準備が必要? 心がまえは? そんな疑問を、実際のサロン採用担当者にインタビュー!

前回に引き続き、美容職種は幅広く美容師の他、アイリストやネイリストも在籍する「ケンジ」グループにフォーカス! ケンジグループは書類選考はなく、エントリー方法はスマホの打ち込みだけで簡単に行えるのだそう。その仕組みを取り入れた背景とは?

第2回目は、エントリーから履歴書の提出までの流れや、サロン見学やインターンなどについて、お聞きします。

お話を伺ったのは…

ケンジグループ 採用コンシェルジュ 出井 達也さん

大学卒業後、ケンジグループの本部へ入社。現在は、本部にある採用担当部署の責任者を務める。

インスタグラム:@kenje_saiyo

履歴書は志望動機と自己PRを重要視

――エントリーの流れをお聞かせください。

弊社はまずHPからエントリー画面へ進んでいただき、学校名や氏名、希望サロン名、面接希望日の入力をして、応募完了になります。

――そのような流れにした背景は?

以前は、手書きの履歴書を提出いただいてエントリーとしていましたが、それだと大変なんじゃないかと。少しでも応募時のハードルを下げたかったことが背景になっています。

――履歴書の提出をするタイミングは?

エントリー締切日から2日以内の提出をお願いしています。メールで履歴書を作成するURLが送られてくるので、そのURL先で志望理由や自己PRなどを入力すると、自動的に履歴書の形に落とし込まれて、こちらに届くシステムになっています。

――履歴書にはどのような項目がある?

一般的な履歴書と変わりません。住所や氏名、電話番号、メールアドレス、学校名、あとはSNSのアカウント名の欄もありますね。

志望動機や自己PR、趣味・特技の欄は、だいたい190文字以内の制限があり、その範囲内で表現いただいています。

――特に重要視している項目は?

僕たち採用コンシェルジュは、ざっと目を通す程度ですが、各店舗のオーナーや店長は志望動機と自己PRの2つの項目を注視しています。

弊社はサロンを指定して受験ができるので、サロンを選んだ理由が明確で、それに沿った志望動機が書けていると印象は良いと思います。また、文字量も少ないよりはびっちり書き込まれている方がやる気が感じられますし、とても印象に残りやすいです。

あと、来店したかどうかをチェックする箇所があって、弊社のサロンに最低でも1度は来ていただくことを条件としています。

「1度でも来店している」ことがエントリーの条件

――1度の来店が必要とのことですが、詳しくお聞かせください。

来店いただく手段は、サロン見学(オンラインも可能)や施術、インターンと複数のパターンがあり、どれかで来店していただければ問題ないです。

――まずはサロン見学から教えてください。

見学までの流れは?

サロン見学のご案内は、採用コンシェルジュの僕たちが行います。学生の方たちとは、公式LINEやInstagramのDMなどで連絡を取り合い、当日の見学サロンまで案内する流れになっています。

見学にいらっしゃる学生の多くが志望サロンを決められていないため、エリアと希望職種をヒアリングして、マッチ度の高いサロンを紹介して決めていただくことがほとんど。中には既に決まっている学生もいて、その場合は希望する店舗へ案内します。

――見学当日の様子は?

前日までに見学サロンへ連絡をして、対応してもらえるように準備を整えます。基本的に僕たち採用コンシェルジュが付きっきりで一緒に回るのですが、サロンごとの説明は、現場のスタッフにお願いしています。一緒に働く可能性があるのはそのサロンのスタッフですから、学生の方は雰囲気なども含めてサロンを知ることができます。

――では、施術での来店、というのは?

外部の予約サイトやInstagramのDMからスタイリストへ直接…など、いろいろな予約方法があります。いくつか無料クーポンを配っているサロンもあって、それを利用して来店する学生も少なくありません。

――来店時には、スタッフに対応してもらえるのですか?

申告があれば、そのサロンに所属するスタイリストが対応させていただきます。

志望していると話す学生もいれば、志望する旨は触れずに施術だけ受けて帰る方もいて…就職活動の一環で来ていると正直に話す学生もいます。

インターン方法もいろいろ。どの場面でも積極的な人は好印象

――次に、インターンの流れを教えてください。

学校からご依頼いただくこともあれば、学生が学校へ相談して自主的に依頼してもらうケースがあります。

学校からのご依頼を受け入れる場合は、単位取得が絡んでいることが多く、約1週間の体験期間を設けています。個人だと、最短で3時間〜1日くらいでしょうか。

――インターン中はどんなことができる?

パーマのロットを手渡したり、お客様へドリンクを提供したり、床を掃除するとか…基本的にはお客様やスタイリストのサポートを行ってもらいますが、サロンによっては学生にカラーの施術やヘアアレンジのアドバイス、授業でわからなかったところの指導を行うなど、さまざまです。

ただ、こちらとしてはリクルートにつなげたいので、来店いただいた際には積極的にコミュニケーションを取るようにしています。その方法として、先ほど挙げたサロンによって対応がわかれるようなのです。

――いずれも、印象が良い人の特徴を教えてください。

接客業ですから、自分から積極的に動ける人は印象が良いですね。緊張しつつも、何をすれば良いのか周りのスタッフに聞きながらとにかく動く様子は、サロンにとっても印象に残ると思います。あとは、たくさん質問ができる人も、積極性があると判断されて好印象間違いなしです。

ただ、ほとんどの方が緊張して話せないので、こちらから深掘りするようにしています。サロン側はなるべく学生の緊張をほどいて、ラフな感じで話せる環境づくりを心がけています。

好スタートが切れる面接前のポイント

1.サロンを選ぶ理由が明確にわかりやすく書けている

2.サロンを知ろうという前向きな姿勢が見える

3.周りを見ながら積極的に行動したり質問ができる


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