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コラム・特集 2020-03-03

ヘアメイクの仕事は自分にとって天職です。私の履歴書Vol.21【ヘアメイク 犬木愛さん】#1

人気女優やタレントなどのヘアメイクを担当する犬木愛さん。犬木さんの代名詞ともいえる、完璧すぎず作り込みすぎない「抜け感メイク」で人気に! そんな犬木さん、ヘアメイクの仕事を始めてから天職だと思えるほど仕事にのめり込むことができたそう。前半では、美容学校の思い出やアシスタント時代のお話をお届けします。

INUKI’S PROFILE

幼少期時代〜アシスタント時代

ロッドを巻けなくて悔しい思いをした記憶があります

——幼少期はどのように過ごされていましたか?

人形の髪の毛をガシガシ切って遊んでいたこともあります。酷い髪の毛になってしまった時には「あー変な髪型になってしまったな」と思いながら遊んでいました。あとは、友達の髪の毛をアレンジしてあげることが好きでした。雑誌に掲載されているヘアプロセスを何回も読んで研究することもありましたね。今まであんまり意識したことはなかったですが、振り返ってみると幼少期からこういった仕事になんとなく興味があったのかもしれません。

——そんな昔からヘアアレンジされていたとはすごいですね! 小学生や中学、高校生の頃はどのように過ごされていましたか?

本当にいたって普通でした。学校よりも外の世界がとても好きで、楽しくて。音楽が好きだったので、趣味が合う友達といるのが楽しかったです。

——美容学校での思い出はありますか?

巻き髪を作るためにロッドを巻く練習があったのですが、私だけできなくて……。それが悔しくて、家に持ち帰って何度も練習した記憶があります。今まで友達のヘアアレンジが上手くできていたのに、ロッドだけが苦手で。なぜかロッドだけできず、悔しかった思い出がありました。この出来事だけは今でもよく記憶に残っていますね。

——卒業後のステップはどのように進まれたのでしょうか?

最初は美容室に就職したんです。でも休みもないし、遊びたくなっちゃったんです。辞めたいなと思っていたら、尊敬していた先輩に「アシスタントで辞めても仕方がないから、スタイリストとしてカットできるまでは頑張ってみなよ」との言葉をいただいたことで続けることができました。「私は早く技術者になってやめるんだ!」と心の中で決めて、スタイリストになってから辞めました。

ヘアメイクの道へ

とにかく現場が楽しくてもっと勉強したいと思うようになりました

——辞めた後はどのように過ごされていましたか?

遊びたいという口実に、メイクの勉強をしたいと思いメイク学校に通い始めました。当時、いろんなヘアメイクさんがアシスタントを探していたんですね。なので、フリーでアシスタントをやりながらいろんな方のお手伝いをしていました。同時にアルバイトもしながらお金を貯めていたので、バタバタと忙しかったです。ありがたいことに、現場でお手伝いをしていると「一人でもできるでしょ?」とお声がけをいただきお仕事をいただいていました。

そんな中でも、どこか宙ぶらりんで中途半端な自分が嫌でした。そこで、現場でヘアメイクの仕事をもっとしたいと思い、今の事務所に入りました。実は一度落とされているんですけどね(笑)。

——ヘアだけではなくメイクをやろうと思ったきっかけは?

美容室で働いていたときに、成人式や七五三の着付けプランがあって、メイクもなんとなくでやっていたんですね。そのときにちゃんとメイクできていない自分が嫌できちんと勉強したいなと思ったんです。当時は全てがモヤモヤしていて、時間の流れに身を任せながら生きていました。自分の中での『OK』をきちんと出したかったというのもあります。

——アシスタント時代に大変なことはありましたか?

朝が早いから辛いとかそういったことはなかったです。現場では師匠がやっているヘアメイクを参考に、『私だったらこういうメイクにしたいな』というイメージを常に頭の中で考えていました。

でも、なぜか泣いていることが多かったですね(笑)。私は「なにをしに東京へ来たんだろう」とか、「人生が思うようにいかない」と泣いていました。若かったので、この先どうしていいかわからなかったんです。

——アシスタントから独立後、お仕事を引き受けたのでしょうか?

アシスタントのときも少しですがお仕事をいただいていたので、明確な独立はないんです。師匠のアシスタントをやっていた時期もお仕事をいただいていました。とても寛大な師匠で、撮影終わりの時間と仕事や作品撮りの時間がかぶっていると、「仕事へ行ってきていいよ」と言っていただけたのでうまくやることができました。アシスタント時代にお仕事をいただいていたご縁もあって、仕事の幅も広がりました。ありがたいことだと思うのですが、アシスタントをやりながら自分のお仕事もやっていたので、いつになったらこの生活が終わるんだろうと思うことも。ですが、お仕事をいただけることがとても嬉しかったですね!

もちろん出版社へ行って自ら営業をすることもありました。仲の良いカメラマンさんと一緒に回ることもありましたね。「こんな私が行っていいの?」と思っていたんですけど、周りの方々や師匠が背中を押してくれたおかげでうまくやれていたと思います。

——昔の犬木さんとは考えられないくらい仕事にのめりこんでいますね。

ヘアメイクの仕事が楽しすぎて、遊ばなくてもいいくらい楽しかったんです。「犬ちゃんはヘアメイクの仕事が天職だね」と言われますし、自分でも天職だと思っています!

流れに身を任せて日々過ごしていた犬木さん。ヘアメイクの仕事を始めてから周囲の人の力を借りながらがむしゃらに頑張ってきました。後半では、抜け感メイクができたきっかけや犬木さんが考えるヘアメイクの楽しさなどをお届けします。

▽後編はこちら▽
ちょっとの工夫で流れが変わりました。私の履歴書Vol.21【ヘアメイク 犬木愛さん】#2>>

撮影/吉岡真理
取材・文/梅澤 暁

profile

犬木愛
ヘア&メイクアップアーティスト

アージェ所属。作り込み過ぎない大人の「抜け感メイク」は、美容誌やメディアで特集が組まれるなど人気に。多くの女優やモデルから支持を受けているほか、数多くの女性誌で引っ張りだこの人気ヘア&メイクアップアーティストである。
URL:https://agee.co.jp/

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