ダメージの原因を探り、理想のデザインを施す。『ネイルアマンディーヌ』のリピーターを増やす法則
「おもてなし」重視の接客で人気店に成長した『ネイルアマンディーヌ』。お客さまから愛されている理由について「ウェルカムドリンクを充実させるなど、ちょっとしたサービスに力を入れているからですね」と中居さん。
他にも『ネイルアマンディーヌ』が厚い支持を集めている背景には、自爪からきれいな状態をつくるケアや、理想のデザインをしっかりと共有するカウンセリングがありました。
後編では、リピート率を高めるために努力していること、取り組みなどについて伺います。
爪のダメージをチェックして、自爪からきれいな状態に
店長の中居花菜さん。
パティシエからネイリストに転身し活躍中
————リピート率を上げるために心掛けていることはありますか？
サロンでは、カウンセリング中の確認をとても大切にしています。最初にお客さまの声を丁寧に聞き取っておけば、理想像とのミスマッチを防ぐことができますからね。確認には大きく2つの種類があり、1つ目は『ダメージの原因について』です。
時折、サロンには爪がペラペラになってしまっている方がいらっしゃいます。ダメージを抱えている方は思いのほか自爪の状態に意識が向いていませんから、もしかしたら傷み具合について触れなくてもよいのかもしれません。とくに深掘りせずにジェルを塗ってきれいに仕上げることもできますが、私は『ボロボロの状態を無理やりきれいに見せることは嫌だな…』と思っています。お客さまには、自爪からきれいになっていただきたいですからね。
そこで『以前付けたジェルの種類はわかりますか？』など、ダメージの原因を詳しく聞いて、ジェルを変えたり、ケア方法をお伝えしたりするなど、お客さま1人ひとりに合った改善策をご提案しています。
施術では、理想のデザインをしっかりと共有
マンションの一室にサロンを構えている。
プライベートな雰囲気が魅力
————お客様に確認する2つ目のことについて教えてください。
『理想のデザイン』について丁寧に確認をしています。お客さまには『こんなネイルにしたい！』というイメージがありますが、その理想のネイルを言葉でクッキリと表せないことがほとんどです。『丸い感じがうれしい』など、大まかな雰囲気を言われることが多くあります。
そんな時はゴールをハッキリさせて、お客さまと共有することが大切だと思っています。『丸い感じ』と言われた時には、『丸目か細目か』など具体的に深掘りし、お客さまが求めている形を把握していきます。
また『赤色で』と言われた時には、複数の赤を試すことが重要です。色はほんの少しの違いで、仕上がりに大きな違いを生みますからね。まず一番理想に近そうな赤を塗り、お客さまにチェックをしてもらいます。『ちょっと違いますね～』となることも、しばしばで（笑）。その場合は少し違う色味を塗り直し、少しずつ理想に近づけていくんです。お客さまには、心から納得していただくことが大切だと思っています。
ネイリストには、いつも笑顔で仕事をしてほしい
上品ななかに、ワンポイントが効いたデザインが人気
————その他にも、リピートしていただくために力を入れていることはありますか？
『次回の予約を取ること』を意識しています。サロンのなかには、次の予約をとくに取らないお店もあり、おそらく『お客さまの好きなタイミングで来たらOK』という考えなのかもしれません。スタイルには決まりがないので、もちろん、その考え方もよいと思いますが、次回予約には『爪の状態をきれいに保つ』という効果があるのでお伝えするようにしています。
サロンでは、だいたい3週間での付け替えをおすすめしていますね。爪の状態は、このタイミングを大きく逃すと悪くなってしまうかもしれません。ご退店の際に、この説明を添えておすすめの周期をお伝えすると、多くのお客さまは喜んでご予約を取ってくださいます。
————最後に、今後の目標を教えてください。
『ネイリストが楽しく働ける環境を作りたい！』と、思っています。業界には不満を持ちながら働いているネイリストもいて、実際これまでに見かけたこともありました。確かに、仕事には大変な一面もあります。しかし、お客さまは楽しい時間を過ごすためにサロンに来ていますから、マイナスの雰囲気を伝えてはいけません。
私は転職をして、この業界に足を踏み入れてから『ネイリストはとても魅力的な仕事だな』という気持ちが、年々強くなっています。さまざまな問題があるかもしれませんが、ネイルに関わっている方には、いつも笑顔で仕事をしてほしいです。そして、私は『それを後押しできたらうれしい』と思っています。
ネイルアマンディーヌ流！リピーターを増やすための極意
産休のスタッフが戻り、4月からは4名体制になる予定だという『ネイルアマンディーヌ』。リピート率を高める極意をまとめると、下記の3つでした。
１. 爪のダメージをチェックして自爪からきれいな状態をつくる
２. 理想のデザインをしっかりと共有して、ミスマッチをなくす
３. 爪の状態をきれいに保つためにも、次回予約はしっかりと取る
接客と技術に興味があり転職をしたという中居さん。「初めてネイルをした時に、とても感動をしてネイリストを志しました！」と、笑顔で答えてくれました。ネイリストに興味がある方、温かな接客に触れてみたい方は、サロンに足を運んでみてはいかがでしょうか。
▽前編はこちら▽
キーワードは「おもてなし」！『ネイルアマンディーヌ』の信頼をつかむ接客術>>
