ブレない軸を持っていることが必須条件。人と人との縁を大切にできる人材を希望【GARDEN Tokyo代表 久分 祐太郎さん】#4

美容師を目指す学生、新天地を目指すスタイリストさんにとって、避けては通れない就職活動。晴れて採用を勝ち取るためには、どんな準備が必要? 心がまえは? そんな疑問を、実際のサロン採用担当者にインタビュー!

毎年、数々の有名トップスタイリストを輩出している「GARDEN」。前回に引き続き、GARDENの中でも一番歴史のある「GARDEN Tokyo」の代表を務める傍ら、採用も担当している久分 祐太郎さんにお話をお聞きします。

最終回となる今回は、GARDEの採用事情を総まとめ! GARDENが求める人材の共通点、学生時代に準備しておくことなど、就活生へのアドバイスをお聞きしました。

お話を伺ったのは…
GARDEN Tokyo代表 久分 祐太郎さん


愛媛県出身、東京美容専門学校卒業後、GARDENに入社。入社してから12年目には、THE GARDEN TOKYO代表に就任。さらに昨年、採用担当に抜擢。役職を担う一方、「カラーが得意なスタイリスト」として現役プレイヤーを務めながら、幅広い経験と知識により、お客様から絶大な信頼を集める。

採用を決める最大のポイントは他人に流されないブレない信念を持っている人


――採用を決める最大のポイントについてお聞きします。第1回では、自分で行動できること、他人のために尽くせることと伺いました。改めて、選ぶときに見ているポイントは?

最終的には直感なんです。その直感を捉えるための前情報として、履歴書や面接があると思っていて。自分が所属している身で口にするには少々憚られますが、GARDENは都内でも歴史が長く一定の知名度があるサロンです。入社できれば、サロンワークのほかにもメディアへの出演、セミナーなどスタイリストという枠を超えた活動が実現しやすく、そういったことを目標にしている人にとっては、恵まれた環境かなと。

でもだからこそ、採用したい人には、明確な目標を持っていることを求めています。サロンに何とかしてもらおうと思っているような考えが透けて見えてしまうと、そもそもどのサロンでもやっていくには難しいでしょう。

第2回でも話しましたが、学生時代に何か熱中して取り組めたものがある人とは、サロンとの相性も良い傾向です。もちろんGARDEN内で競争はありますから、そういうときに力になるはずです。

――それらの点を考慮して採用した結果、サロンにとってどのような影響が?

ポイントを踏まえて採用してきた人たちのサロンへの貢献度は高いと感じます。

何かに挑戦し、乗り越えてきた人はやっぱり強いなと。スタイリストとして働いていく決意をするのは簡単なことではありません。ちょっと有名になりたいとかキラキラしているからとか、半端な気持ちだけでは押し潰されてしまう業界です。GARDENに残っているスタッフはその自覚があるかつ、覚悟ができているのでサロンで活躍していけているのだと思います。

――では、反対に採用してみて違うと思ったことは?

稀にありますね。サロンの方向性からズレていると思う人の共通点は、目標までの道のりが曖昧なことです。どんなに素晴らしい目標を並べられても、最終的に「有名になる!」みたいな指標しかないため、入社してみたら毎日の掃除や練習に耐えられないなどの理由で辞める人も少なくありません。目標を達成するために自分は「何をしたら良いのか、できることは何か」を把握できていることと、継続できる力があると良いのではないでしょうか。

あとは、地方出身者と都内出身者で若干の差があるように感じます。

――どのような違いが?

都内だと実家が近くにあるのでいつでも逃げられる場所がありますが、地方だとそうもいかないみたいで。関係しているのか微妙ですが、地方から都内に来て働く人は粘り強く頑張れるイメージがあります。これはあくまで今までの傾向の話。都内が悪いとか地方が良いとかではなく結果として自分の軸を持って、突き進める情熱がある人が残っている印象ですね。

学生時代は遊びも経験になる! 時間を有効に使う大事さも学びのうち

――学生時代は何かに一生懸命取り組む姿勢が大切だと伺いました。ほかにも経験しておくと良いことは?

自分を見つめ直して、客観視できること。目標にたどり着くには、自分に合う手段で取り組む必要がありますよね。それって他人には分からないし、自分の力で立ってもらえないとこちらも不安になってしまいますから。

同時に「そんなこと?」って思われるかもしれませんが、たくさん遊ぶ! 友人や家族、一人でも「楽しかった」と思える、思い出を作ってください。旅行やライヴやイベントに足を運ぶだけでも経験です。経験は、その後の自分を形成するにも必要な要素だと考えます。入社してしまうと、なかなか時間を作ることが難しいんです。学生の頃に上手な時間の使い方をしておけば、自分の身になるし、のちにお客様を接客するときの話題にも事欠かしません。

技術はあとからでも追いつけるので、まずは「今」しかできないことを存分に楽しみきることをおすすめします

自分らしさを追求できるGARDENで、人との縁を大事にするスタイリストを目指してほしい

――改めて、GARDENに入社する良さとは?

第1回で先述したように、GARDENの店舗はそれぞれにコンセプトが違うので、自分に合う場所を選べるところが特徴です。大きいサロン特有の「GARDENと言えば●●(強み)!」といった特色がないところも魅力、強みだと自負しています。

働きたい場所のイメージがつかなくても、「トップスタイリストになりたい!」「有名になりたい!」など、明確な目標と道筋があれば、ぜひGARDENにエントリーしてほしいです。

――GARDENが入社後に期待することは?

人との繋がりにも着目しています。採用試験に合格して、入社後も活躍できる人はある程度の人脈が築けているはず。そういう人がどんどんお客様を呼び込み、優秀な成績を残すことでGARDENの活性化にもつながります。

併せて今後の採用の方針としては、GARDENに既に勤めているスタッフからの紹介制度の導入を計画中。素敵な人材がさらに人を呼び込むような新しい採用のカタチをとっていきたいと考えています。

GARDENが採用したい人まとめ

1.目標に対して明確な道筋を立てて突き進める

2.全ての出来事を経験だと捉え、それを強みにできる

3.どの場面でも人と人との縁を大切にし、つなげられる


取材・文/東 菜々(レ・キャトル)

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