アイ業界で下火だったSNS。数年後には他サロンと差がつくツールに【アイブロウ＆アイラッシュサロン「Une fleur」代表 矢口俊貴さん】#1
SNSでの発信が当たり前になった美容業界。採用に向けてSNSアカウントを聞くサロンも増え、その活用が就職活動に与える影響も大きくなってきました。そこで本企画では、就活に効果的なSNSの活用法について、熟練者へのインタビューを通して学んでいきます。
今回は、アイブロウ＆アイラッシュサロン「Une fleur(アンフルール)」代表の矢口俊貴さんにインタビュー。矢口さんが経営するUne fleurは、SNSに力を入れているアイサロンとして有名です。アイ業界でもいち早くSNSに目をつけたその背景とは？
前編では、矢口さんがSNSに注目したきっかけや活用目的についてお話をお聞きします。
お話を伺ったのは…
アイブロウ＆アイラッシュサロンUne fleur代表 矢口俊貴さん
専門学校卒業後、フリーランスを経て、アイブロウ＆アイラッシュサロン「Une fleur」を展開。都内を拠点に大阪、福岡にも進出し、予約がとれないサロンとして注目を浴びる。さらに、業界の中でもいち早くSNSに着手し、話題に。現在は、アイ業界のほか飲食店の経営にも携わる。
最初は個人アカウントでサロンの情報発信を行っていた
――今でこそアイ業界で最も影響力のあるUne fleurのSNSですが、もともとの矢口さんのSNS遍歴をお聞かせください。
よく聞かれるんですが、至って変わったことはしていなくて。周りの人たちと同じく、流行りに乗ってとりあえず各ツールで一つずつ、アカウントを所有していました。
今はサロン専用の公式アカウントでサロン情報を発信していますが、当時は僕個人のアカウントで情報を発信していたんです。
――当時のフォロワー数は？
まだInstagramが登場したばかりの時期でしたが、約6万人のフォロワーを獲得していましたね。
――そのときで6万人はかなり注目されていたのではないでしょうか。どのようにして注目されるアカウントに？
Instagramを通していろいろな知り合いができ、頻繁に意見交流できたことが関係していると感じますね。
「どうしたら投稿を見てもらえるのか」「見てもらうためにどんな投稿をしているのか」など、成功した人と話すことで自分の中でだんだん知識も溜まり、投稿に反映できたのだと思います。
美容師の友人に影響を受けて本格的に始動したSNS。今の大きな布石となった
――過去に取り込んだ知識が反映されたことが、現在の公式アカウントに活かされているのですね。本格的にサロンのSNS活動に取り組んだ経緯は？
当時の美容室は、既にSNSで発信することが当たり前の時代。実際に、美容師をしている友人がSNSでバズり、カウンセリングから完成までを撮影したリール動画が100万回くらい再生されていたんです。その頃のアイ業界は、SNS発信をしているサロンはまだ多くなくて。やるなら今だと思い、始めました。
――ご友人の体験がきっかけだったのですね。
もともとUne fleurは、予約サイトでトップ20に入るほど技術が評価されていたんです。ただ、ちょうど技術の全貌が見えにくいのではと悩んでいたときだったので、ベストな方法としてSNSを取り入れることができたと思っています。
――タイミングもちょうど良かったと。今でこそ、やっていて当たり前の時代になりましたよね。
美容業界だけの話ではなくて、やはり今の時代にSNSはマストです。
時代ごとの流れをしっかり読み取り、乗る。そして自分の中に落とし込む作業が新しいものを生み出す基盤になるんです。どの時代にも言えることですが、流れにしっかり乗ることがかなり重要。興味がないから目を向けないというのはもったいないと思いますよ。
――使用しているツールを教えてください。
Instagram、Tik Tokの2つに力を入れています。
ただ、今後も一辺倒に「これしかしない！」ということはなく、時代に合う方法を選んで手段にしていくつもりです。常に注目を集め続けるためには、変化に対応する力が必要だと考えています。
――投稿しているテーマは？
運営している目的が「サロンを認知してもらう」ですから、サロンで施術している様子や実際に施術したお客様のビフォー・アフターの様子が主です。
――お客様の反応は？
投稿を見て「かわいいな」とか「同じように変身したい」などのお声をたくさんいただいています。実際に「投稿を見ました」と言って、ご来店いただくことが増えました。
――この投稿がきっかけで注目が集まったなど、具体的な事例はありますか？
当サロンは影響力のある方に多くご利用いただいています。その施術の投稿を見てから、だいたい1日で300人ほどフォロワー数が増えたこともありました。
――影響力のある方に多く利用されている経緯を教えてください。
個人でアカウントを運営していたときにお声がけさせていただいたんです。ありがたいことに一度のお声がけをきっかけに、気に入っていただけることが多く、拡散してもらえるようになりました。
「知ってもらえる」が最大のメリット！ 自信がなくても前向きにトライしてほしい
投稿には、SNSで人気のインフルエンサーのビフォーアフター画像や独自のサービスをPRしたものがメイン。
――SNSを活用するメリットはやはり、多くの人たちに「知ってもらえる」ところなのでしょうか。
そう思いますし、SNSをしていなければ知り合えなかった方たちとつながれるのはとても大きいメリットですよね。
普通に生活するだけなら、SNSはなくても困らないかもしれません。でも、味方に付けると大きな力を生み出せる可能性を秘めています。何か目的があるなら、SNSを取り入れない手はないと思います。
――就活生が採用されるためにSNSで取り組んでおくべきことは？
SNSで注目されるためには、前に出ようと思う気持ちを持っていることが大事。率先して前に出るクセはつけておくと良いですね。もし、SNSへのノウハウを最初から持ち合わせていなくても、前に出たいという気持ちが感じられれば、前向きに捉えられますから。
美容学生がSNSを活用するべきメリット
1.自分が発信したい「ものごと」に気づいてもらえる
2.詳細を提示し、判断材料を提供することで興味を持ってもらえる
3.自分を売り出す際に自信が持てる
次回の後編では、SNSで投稿する際のポイントやコツ、向き合い方について、アドバイスを伺います。
取材・文／東 菜々
Salon Data
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電話：03-6434-5386
営業時間：10：00～22：00
定休日：なし
