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特集・コラム 2022-10-11

介護職もボーナスはもらえる? 介護職の給与事情とボーナスUPを目指す方法を紹介

高齢化の進行により今後ますます需要が高まりそうな介護職ですが、これから介護職に就きたい人が気になるのはやはり給与事情ではないでしょうか。

毎月どれくらいの給与がもらえて、どれくらいのボーナスが出るのかは、仕事を選ぶうえでも気になるポイントのひとつです。ここでは、介護職のボーナスを含めた給与事情をご紹介します。

介護職もボーナスはもらえるの?

企業で働く人にとって、ボーナスが支給されるかどうかは仕事に対するモチベーションなどに大きく関わってくるものでしょう。しかし、支払う側からするとボーナスを支給することは、法律上の義務とされていないため、ボーナスを支給しないところも少なくありません。

ここでは、ボーナスの基本的な考え方と、介護職におけるボーナス支給の有無などをご紹介します。

そもそも「ボーナス」とは?

そもそもボーナスとは、毎月支払われる固定給とは別に支払われる給与のことで、賞与や特別手当と呼ばれることもあります。

しかし、労働基準法では必ず支払わなければならないものとは定められていません。ボーナスを支給するかどうかは企業にゆだねられているため、支給しない企業もあります。

いつ支給されるの?

ボーナスを支給するかどうかが企業にゆだねられているのと同じく、支給する回数や支給日なども企業が独自にルール設定できます。企業によってはボーナスを年に4回支給するところもありますが、回数としては年に2回が一般的です。

支給日に関しても企業が独自にルール設定できるため明確な基準はありませんが、年に2回支給の場合は6月下旬~7月上旬と12月上旬にするところが多くなっています。

支給額はどうやって決まるの?

介護職のボーナス支給額は、保有している資格や職種、勤続年数などにより決定します。たとえば、保有資格に関していうと、より取得難易度の高い資格を保有しているほうが支給額は高くなる傾向にあるようです。

また、職種に関しては管理職など責任や仕事の難易度が上がるにつれて支給額が高くなる傾向にありますし、勤続年数が長くなるほど支給額は高くなります。

介護職もボーナスはもらえる?

どのような仕事に就くにせよ、ボーナスが支給されるか否かで仕事に対するモチベーションは変わってきます。

では、介護職もボーナスはもらえるのでしょうか。ここからは、そのあたりの事情について解説します。

事業所によって違う|支給は義務ではない

前述しましたが、ボーナスの支給は義務ではありません。そのため、働く事業所や施設によってボーナスが支給されるかどうかは変わってきます。

ただ、ボーナスの支給がないからといって給料が安いとは限りません。ボーナスの支給がないぶん、毎月の固定給が高くなっている事業所もありますし、反対にボーナスの支給はあっても毎月の固定給が安い事業所もあります。

正規職員のほうが支給される事業所が多い

ボーナスが支給されるかどうかは、雇用形態によっても変わってきます。これは介護職に限ったことではありませんが、非正規雇用の人よりも正社員として雇用されている人のほうがボーナスを支給される可能性が高いのが実情です。

非正規雇用でも事業所によっては支給されるケースもありますが、基本的には正社員のみ支給する事業所が多くなっています。

介護士のボーナスはどれくらいなの?

介護職員が1年間にもらえるボーナスの額は、どれくらいなのでしょうか。ここからは介護職員に支給されるボーナスの額はもちろん、平均月給や平均年収などの給与事情についても合わせてご紹介します。

介護職員の月給・平均年収はどれくらい?

2021年の賃金構造基本統計調査にもとづいた介護職員の平均月給は25万600円で、平均年収は352万8,000円となっています。

介護職員の給料・平均年収はどれくらい? 収入アップを目指すにはどうすればいいの?

介護士の給与は上がっているの?

2021年度に厚生労働省が公表した介護従事者処遇状況等調査結果によると、2021年の4月から9月までの間に給与を引き上げたとする事業所や施設は約50%となっています。つまり、約半数の事業所や施設では、給与が上がっているようです。

介護職員処遇改善支援補助金とは? 目的と取得要件について解説

介護士(福祉施設介護員)の賞与支給額はどれくらい?

2021年の賃金構造基本統計調査によると、介護職員が1年間にもらえるボーナス額の平均は、52万800円となっています。この金額はあくまでも平均で、事業所や施設の規模が大きくなるほど支給額も多くなる傾向にあるようです。

介護士のボーナスは上がっているの?

2021年度の介護従事者処遇状況等調査の結果によると、給与等の引き上げ実施方法として賞与等の支給額を引き上げる予定と回答した事業所は、14.2%でした。この結果を見る限りでは、介護職員のボーナスが上がっているとは言い難い状況です。

勤続年数でどれくらいの違いがある?

ボーナスの支給額は、勤続年数によっても変わってきます。たとえば、2021年の賃金構造基本統計調査によると、40歳で勤続年数1年以上5年未満の人がもらうボーナス支給額の平均が44万6,500円なのに対して15年以上の人の支給額は76万4,400円です。

当然といえば当然ですが、実に30万円以上の開きがあります。やはり傾向として、長く勤務した人のほうが支給額は多くなるようです。

介護関連職と比較|ホームヘルパー・ケアマネジャー

介護職員と同じような職種として、ホームヘルパーやケアマネジャーなどがあります。2021年の賃金構造基本統計調査によると、ホームヘルパーのボーナス支給額は43万500円、ケアマネジャーが64万8,500円となっていました。

介護士がボーナスUPのためにできることとは?

大きな出費にあてたり、楽しみに使ったり、貯蓄をしたりと、ボーナスがアップすると生活にゆとりができます。

ボーナスは基本給をもとに計算されることが多いため、介護士がボーナスをアップするためには基本給の額が上がらなければなりません。ここでは、介護士がボーナスアップのためにできるいくつかの方法を解説します。

1. 資格を取得してキャリアアップを目指す

資格を取得することで基本給が上がったり、資格手当がついたりするという職場が多いため、今いる職場でボーナスアップを目指すためには、資格を取得するのがおすすめです。

介護に関連するキャリアアップできる資格には、介護職員初任者研修と介護職員実務者研修、介護福祉士、介護支援専門員などがあります。このなかから、介護福祉士と介護支援員についてご紹介しましょう。

介護福祉士

介護福祉士とは、介護に関する国家資格であり、高い専門知識を要求される資格です。現場でのリーダー的役割を期待される、介護のスペシャリストともいえる資格なので取得難易度は高くなっています。

難易度が高いぶん、この資格を保有しているとボーナスアップが期待できる資格といえるでしょう。

介護福祉士の資格とは?|資格の内容や仕事内容について徹底解説

ケアマネジャー(介護支援専門員)

ケアマネジャーは、介護を必要とする方に最適なケアプランを作成し、サービスの調整や管理などをおこなうのがおもな仕事です。

ケアマネジャーになるには資格取得が必要ですが、介護福祉士と違って国家資格ではありません。ただ、取得難易度は介護福祉士同様かなり高めです。

ケアマネジャー(ケアマネージャー)はどんな仕事?資格取得の方法や気になる平均年収を解説

2. 経験を積んで管理職や役員になる

ボーナスアップのためには、経験を積んで主任やユニットリーダーなどの役職につくという方法があります。

ただし、自分よりも経験を積んだ職員が多い場合には、どうしても実現するために時間がかかってしまうでしょう。このような場合には、介護福祉士の資格を取得することで、役職に選ばれやすくなります。

3. 条件のよい事業所・施設へ転職する|基本給をチェックしよう

現在の職場よりも条件のよい事業所を探すという方法もあります。この際には、ボーナスの額よりも基本給の額に着目するとよいでしょう。

現在働いている施設が介護職員処遇改善加算をとっていない事業所の場合には、加算がある施設を探してみるのもおすすめです。この場合、転職を考える前にほかの職員と相談して、現在働いている事業所に介護職員処遇改善加算をとることを求めていくという方法もあります。

ボーナスをもらえる介護職を探すならこちら

自分に合った方法を選んでボーナスアップを目指そう!

介護職に就いてボーナスアップを目指すのであれば、長く勤務することや介護福祉士、ケアマネジャーなどの上位資格を取得することなどが必要です。

また、ボーナスをアップする方法はキャリアアップ以外にも、ほかの施設に転職するなどもあります。これらのなかから、自分に合った方法を選んでボーナスアップを目指しましょう。

引用元サイト
介護労働安定センター 令和2年度介護労働実態調査 事業所における介護労働実態調査

e-Stat 令和3年賃金構造基本統計調査

厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

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