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特集・コラム 2023-04-18

介護事務の仕事に資格は必須?おすすめの資格7選や役立つシチュエーションについて紹介

介護事務の仕事に興味関心がある方の中には、業務に必要な資格はあるのかどうか気になっている方も多いのではないでしょうか?介護事務の業務内容や必要なスキル、関連する資格について知っておくことで、具体的な仕事のビジョンを描けるでしょう。

本記事では、介護事務の仕事の概要や求められる3つのスキル、キャリアの幅を広げるおすすめの資格、資格が役立つシチュエーションなどについて解説します。

介護事務の具体的な仕事内容や資格について知って、不安や疑問を解消しましょう。

介護事務の主な仕事内容とは?


介護事務の主な業務は、介護報酬請求(レセプト)業務を中心とした事務仕事です。具体的には、施設や事業所が提供する介護保険サービスに応じて、利用料金を利用者や国保連合会に請求しますが、その中でも国保連合会に対して介護報酬を請求する事務作業のことをさします。

また、一般的な事務作業や窓口業務、関係者・施設との仲介など、事業所によって業務の範囲は多岐に渡ります。就職する施設の業務内容を調べて、自分が担当する業務は何なのかを事前に把握しておくことで、就職後のミスマッチはへらせるでしょう。

介護事務になるために取得すべき資格はナシ!

介護事務として働くために取得しなければならない必須資格はありません。ただし、事業所で求められている人材によっては、資格取得が望ましい場合もあるでしょう。

未経験で就職するにしても、介護事務関連の資格を保有していることで、専門人材として現場で重宝される可能性が高いです。資格取得が必須ではないにしても、介護事務としての就職を考える上で、資格取得を目指す意味は大きいといえます。

介護事務に求められる3つのスキル


介護事務には必須資格はありませんが、業務に取り組む上で求められるスキルや素質がいくつか挙げられます。ここでは、介護事務の仕事に必要なスキルを確認しましょう。

レセプト業務を行うのにPCスキルは必須

介護事務の仕事はPCを使用した事務作業が主な仕事です。そのため、パソコンの使用方法や、Word・Excelなどの基本的なソフトの使い方を知っておく必要があります。

手書きのイメージが強い介護事務ですが、介護報酬請求のレセプトやその他の請求書作成はパソコン作業になっており、関係機関への連絡もEメールを活用することがほとんど。

事務作業で使用するパソコンの基本的な操作やソフトの活用スキルは、実際の介護事務の現場で求められることを念頭に置いておくといいでしょう。

関係者とのコミュニケーションスキル

介護事務の仕事は、介護職員とのコミュニケーションや施設利用者・利用者の家族とのコミュニケーションをとるケースも多いです。基本的なコミュニケーションスキルがあり、円滑なコミュニケーションがとれる人材が、介護事務の仕事に向いているでしょう。

介護保険に関する知識

介護事務の業務は介護報酬を請求する際に、介護保険制度に関する知識があり、間違いなく介護報酬を請求できる必要があります。介護報酬請求は、施設職員や施設が受け取るべき報酬金額を決定する上で重要な請求業務です。

介護保険に関する知識や介護報酬請求のスキルを資格などで証明できれば、実践的なスキルを効果的にアピールでき、未経験からの介護事務就職にも役立つでしょう。

キャリアの幅が広がる!介護事務におすすめの資格7選


介護事務が特定の資格を取得しておくと、就職・転職、キャリアアップに有利に働きます。ここでは、介護事務が取得しておきたい資格と講座について見ていきましょう。

1.介護事務管理士

技能認定振興協会が認定する介護事務管理士は、介護事務に関する一定の知識・スキルを証明する資格です。技能認定振興協会が実施する介護事務管理士技能検定試験に合格することで資格を取得することができます。

介護事務管理士については、別記事で詳しくご紹介していますので併せてご覧ください。

「介護事務管理士とは? 仕事内容を紹介|資格の取得方法と取得のメリット」

介護事務管理士技能検定試験

介護事務管理士技能検定試験は、日本初となる介護事務に関するスキルを証明する資格試験として2000年より開始されました。法規、介護請求事務などの学科試験と、レセプト作成問題などの実技試験が設けられており、一定の成績を収めることで合格することができます。

今までは「奇数月第4土曜日」に試験を行っておりましたが、2023年3月現在は新型コロナウィルス感染症の感染拡大に基づき、会場試験を中止しており、在宅受験で試験を実施しています。試験の合格率は70%前後です。

受験資格は特に設けられていないので、誰でも試験を受けることが可能です。

引用元:JSMA 技能認定振興協会:介護事務管理士®技能認定試験とは

介護事務管理士を目指せる講座を紹介

介護事務管理士の資格を取得するための勉強法として、通信講座を利用するのもおすすめです。人気がある通信講座としては、わずか3カ月の短期間カリキュラムで学ぶことができる「ユーキャン」の介護事務資格取得講座があります。

引用元:ユーキャン:介護事務講座

また、豊富なテキスト量で介護事務に関する知識をより詳しく学べる「ソラスト」の介護事務講座などがあります。こちらは最短で1ヵ月(在籍期間は最長12ヵ月)の通信講座となっており、自宅で学習を進めながらオンラインでレポートを提出します。その後3~6回のWebテストを受け、すべてに合格すれば修了となります。

引用元:ソラスト教育サービス:介護事務講座

2.ケアクラーク

日本医療教育財団が実施するケアクラーク技能認定試験は、介護事務従業者が必要とする知識と技能を認定する試験で、1998年より開始されています。試験合格者には「ケアクラーク」の称号が与えられます。

ケアクラーク技能認定試験

ケアクラーク技能認定試験は、介護事務従業者の技能の程度を評価・認定し、介護事務の職業の社会的地位・職業スキルの向上を目的として開催されています。

試験は5月、9月、1月の年3回、在宅で実施されています。学科(介護事務知識/筆記)・実技(介護報酬請求事務/介護給付費明細書作成)の試験科目があります。こちらも受験資格はなく、誰でも受験が可能です。

ケアクラーク技能認定試験を取得することで、介護事務の基本的な知識と実践的なスキルを保有していることをアピールできます。

引用元:一般財団法人 日本医療教育財団:ケアクラーク技能認定試験

ケアクラークを目指せる講座を紹介

ケアクラークの資格取得のための通信講座として、「ニチイ」の介護事務講座があります。通信講座の期間は4か月となっており、自宅にいながら講師の添削を受け、自分のペースで勉強を進めていくことができます。受講期間の延長制度や質問回答システムといった、無料のフォロー体制も充実しているため、育児や仕事で忙しい人も無理なく受講することができます。

引用元:ニチイ 学びネット:介護事務講座

3.介護事務実務士

医療福祉情報実務能力協会が行っている介護情報実務能力認定試験は、介護報酬請求事務の業務で求められる能力を有することを証明する資格試験です。介護施設だけでなく、長期療養型病床を持つ医療機関でも必要とされる能力のため、資格を取得すると活躍の場を広げることができます。

現在、協会指定校における団体のみで試験が実施されているため、試験日時、試験会場などは公開されていません。詳しくは受講先に確認する必要があります。

引用元:医療福祉情報実務能力協会 :介護事務実務士

試験対策に役立つ講座を紹介

介護情報実務能力認定試験の合格を目指すための講座には、ヒューマンアカデミーが主催する「介護保険請求事務講座」があります。介護施設や医療機関で必要とされる知識やスキルを、基礎からマスターすることを目指せます。

講座の修了に必要な全5回の添削課題を一定以上の成績でクリアすることで、「介護事務士」の資格を取得することができます。介護事務士の資格取得のために学んだ知識やスキルは、介護実務士の資格取得にも生かすことができるでしょう。

引用元:ヒューマンアカデミー たのまな:介護保険請求事務講座

4.介護事務士

全国医療福祉教育協会では、介護事務士認定講座として介護保険請求事務講座(ヒューマンアカデミー通信講座)が開設されています。受験の必要はなく、講座を修了することで介護事務士の資格が認定されます。

引用元:全国医療福祉教育協会:介護事務士

試験対策に役立つ講座を紹介

ヒューマンアカデミーでは、介護報酬請求事務技能検定試験を目指す人を対象とした介護事務講座が開設されています。講座修了には全5回ある添削課題を一定の水準でクリアすることが必要で、修了と同時に介護事務士の資格を取得することができます。そのため、きちんと学習して課題をこなせば100%資格を取得することができます。

引用元:ヒューマンアカデミー たのまな:介護保険請求事務講座

5.介事管理専門秘書検定

日本能力開発推進協会が実施する介事管理専門秘書検定は、介護報酬請求・ケアマネージャー補助業務・介護福祉制度・医療スタッフのメンタルケアなど、介護業務におけるさまざまな知識とスキルを証明する検定試験です。試験に合格することで、「介事管理専門秘書検定資格」の称号が与えられます。

受験資格は、「日本能力開発推進協会が認定する教育機関等での教育訓練において、全カリキュラムを修了した者」となります。試験は、カリキュラム修了後に在宅にて受けることができます。

引用元:一般財団法人 日本能力開発推進協会:介事管理専門秘書検定

試験対策に役立つ講座を紹介

日本能力開発推進協会が認定する通信講座に、「キャリアカレッジジャパン」の介護事務講座があります。講習期間は3カ月間となっており、テキストや映像、またスマホを活用しながら短期間でスムーズに学習を進めていくことができます。キャリアカレッジジャパンの特徴としては、他の講座では学べないコミュニケーション技術やメンタルケアについても学習できるという点が挙げられます。

講習修了後に介護事務資格の試験を在宅で受け、合格すれば介護事務資格を取得することができます。

引用元:資格のキャリカレ:介護事務講座

介護報酬請求事務技能検定試験

日本医療事務協会が実施する介護報酬請求事務技能検定試験は、介護報酬請求業務における必要なスキルと知識を審査する試験です。試験に合格することで、資格所有者として認定されます。受験資格は以下のようになっています。

1. 日本医療事務協会が認定する介護事務講座を修了した者
2. 受験申請のあった高校・専門学校・短期大学・大学等
3. 受験申請のあった一般受験申込み者

引用元:日本医療事務協会:介護報酬請求事務技能検定試験

試験対策に役立つ講座を紹介

日本医療事務協会では、介護報酬請求事務技能検定試験を目指す人を対象とした介護事務講座が開設されています。通学コースでは、わずか3日間の講習で即戦力スキルを習得することが可能です。通信コースは最短で1カ月講習となっており、講習終了後は自宅にて試験を受けることができます。

引用元:日本医療事務協会:介護事務講座

7.介護保険事務管理士

医療や介護などのサービスを提供する施設が保険機関への介護報酬給付請求を主な業務とする、介護保険事務管理士の認定試験です。日本病院管理教育協会が指定する教育指定校に通学して介護事務に必要な専門知識を養い、資格認定試験に合格して認定申請をすると資格を取得できます。

盛岡医療福祉専門学校や大阪城南女子短期大学など、全国各地にある15校以上の専門学校や大学が教育指定校となっています。

引用元:一般財団法人 日本病院管理教育協会:介護保険事務管理士

介護事務の資格を取得する難易度は?


介護事務系の資格は取得の難易度がそこまで高くなく、合格率は約60〜70%を推移しているものが多いです。そのため、独学で資格取得を目指す方法も検討しておきましょう。

介護事務は独学でもOK|勉強に役立つ本を紹介

独学で介護事務について学ぶ場合、必須となるのが介護事務に関する専門書籍です。介護事務の勉強に役立つおすすめの書籍を2冊ご紹介します。

ここでご紹介する書籍以外にも、介護事務の勉強に役立つ書籍を別記事で多数ご紹介しているので、併せてご覧ください。

介護事務管理士の資格とは? おすすめの勉強方法とテキスト&問題集10選を紹介

『いちばんやさしい「介護事務」超入門』

2021年の介護報酬改定に対応している書籍です。介護事務の仕事をする上での基本的な知識、介護保険の仕組み、介護報酬請求(レセプト)の書き方など、介護事務に関することを詳しく解説。また、介護事務職からのキャリアアップについても述べられています。

序章:介護事務の仕事って何?私にもできるの?
第1章:ゼロからわかる介護保険制度の基礎知識
第2章:介護サービスの種類と介護施設の施設知識
第3章:介護報酬制定の基礎知識
第4章:居宅サービスの算定ポイント(資料編)
第5章:練習問題に挑戦してみよう!(介護の基礎知識&介護報酬請求書の作成編)

出版社:ぱる出版:いちばんやさしい「介護事務」超入門』
著者:本間 清文

最新図解 スッキリわかる!介護保険 第2版 基本としくみ、制度の今とこれから

介護保険制度の基本的な仕組みから、制度改正の変遷、介護サービスにまつわる最新情報まで解説されています。介護の現場で知っておきたい知識が詰め込まれた一冊です。
序章:マンガでわかる!ケーススタディ
第1章:介護保険の基本
第2章:介護保険サービスを利用するまで
第3章:ケアマネジメントと利用料
第4章:介護保険サービスの種類
第5章:制度財政とお金の流れ
第6章:そもそも、なんで介護の「保険」?利用できる介護サービスは?
第7章:付録資料

出版社:ナツメ社:最新図解 スッキリわかる!介護保険 第2版 基本としくみ、制度の今とこれから
著者:高野龍昭

書籍で学んだ知識をもとに介護に関わりたいと言う方は、リジョブケアで求人を探してみてはいかがでしょうか。

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自分に合う介護事務の資格を選ぶポイント


介護事務の資格には上述したもの以外にもあり、どの資格取得をすべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?ここでは、介護事務として働く上で取得したい資格をどのように選ぶべきか、その具体的な基準について紹介します。

資格取得にかかる費用

介護事務の資格を取得をする上では、講座料や受験料だけでなく、テキストにかかる費用感を事前に確認して、受験しやすい資格を選ぶのがおすすめです。また、スクールに通うのか、独学してテキスト代だけで済ませるのかによっても費用は変わります。

資格取得にかかる費用を比較しながら、取得すべき資格や勉強スタイルを決めましょう。

資格取得の難易度と合格率

介護事務の資格を取得するなら、資格取得の難易度や合格率を把握することも大切です。合格率を確認して、試験において難しいポイントをしっかりおさえておきましょう。

介護事務として就職を考えている職場で求められているスキルを証明できて、合格しやすい資格を取得すれば、最短距離で就職・転職を成功に導けるはずです。

介護事務の資格が役立つ3つのシチュエーション


介護事務関係の資格を保有していることで、役立つシチュエーションとして想定できるのは、就職活動や実際の職場で知識・スキルを活用する場面が多いケースです。ここでは、介護事務の資格がどのように役立つのか、確認していきましょう。

1.就職活動で有利に働くケースもある

介護事務の資格取得は、就職活動の場面で有利に働くケースがあります。施設の募集要件に「未経験歓迎」と記載されているような案件でも、全くの未経験の人材を採用するよりは、資格を保有していて知識・スキルが保証されている人材の方が優遇されるでしょう。

2.介護事務として転職する場合にも有益

介護職とは全く関係のない業種や職種、介護職の中でも事務職以外の職歴をもつ方が、介護事務として転職したいという場合にも、介護事務の資格保有は有利に働きます。

3.介護保険の知識を日常生活でも活用できる

介護事務の資格を取得するための勉強では、介護保険に関する科目を学習します。介護保険は40歳になると加入が義務化される保険です。そのため、介護現場で知識やスキルを使うことがなくても、実生活で介護保険の知識を有効活用できる場面も多々あるでしょう。

介護事務の資格取得を検討して、自分自身のキャリアアップにつなげていこう!


介護事務の業務に従事する上で、資格の取得は義務ではありません。ただし、資格を取得すると、介護報酬請求や介護保険に関する知識を証明できるので、就職や転職を希望する方や、キャリアアップを目指している方は取得しておいて損はないでしょう。

コスト・難易度の面を考慮しつつ、就職を希望する施設でどのような知識やスキルが求められているのかを基準に、資格取得を目指すべきか検討しましょう!

引用元
JSMA 技能認定振興協会:介護事務管理士®技能認定試験とは
ユーキャン:介護事務講座
ソラスト教育サービス:介護事務講座
一般財団法人 日本医療教育財団:ケアクラーク技能認定試験
ニチイ 学びネット:介護事務講座
医療福祉情報実務能力協会 :介護事務実務士
全国医療福祉教育協会:介護事務士
ヒューマンアカデミー たのまな:介護保険請求事務講座
一般財団法人 日本能力開発推進協会:介事管理専門秘書検定
資格のキャリカレ:介護事務講座
日本医療事務協会:介護報酬請求事務技能検定試験
日本医療事務協会:介護事務講座
ぱる出版:いちばんやさしい「介護事務」超入門
ナツメ社:最新図解 スッキリわかる!介護保険 第2版 基本としくみ、制度の今とこれから

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