「家族を守り抜きたい」気持ちからフランチャイズのオーナーにチャレンジ! ICH・GO東浦和店オーナー 青木貴紀さん #2

自分の店を持つには、さまざまな独立のカタチがあります。そのひとつがフランチャイズのオーナーになるという方法。前編では、開業や経営のノウハウや潤沢な資本がなくても、独立の道が開けるフランチャイズ経営についてご紹介しました。

後編では、この4月にスタイルデザイナーのサポートを受けて店舗経営をスタートさせた青木貴紀さんにお話を伺います。独立を決意したきっかけや、フランチャイズというカタチを選んだ理由、実際に経営に携わって感じたことなどを詳しくご紹介します。

お話を伺ったのは…

ICH・GO東浦和店オーナー
青木貴紀さん

大学に進学したものの美容師になる夢をあきらめきれず、美容室で働きながら美容師免許を取得。以後3つのサロンで経験を積む。2009年大手美容室に入社し、29歳で店長職、33歳で課長職に。2021年3月に退職し、4月より独立開業し、現在に至る。

結婚をきっかけに、仕事の取り組み方や将来についてじっくり考えるように

――青木さんは以前からご自身のお店を持ちたい、と思っていらしたんですか?

まったく考えていませんでした。このコロナ禍で、これから社会がどのように変化していくのかも分からない。会社が自分たち社員を守ってくれるとは限らない。そんな不安感から、これからどんどん社会情勢が悪くなって収入が減ったり、リストラされたりしたとき、すべてをお世話になった会社のせいにしたくないな…と思っていました。

何が起きても自分の人生ですから、自分の責任で3人の子どもと妻を養っていける状態を作っておきたい、と思い立ったのが独立のきっかけです。

――すごく人生を真剣に考えていらっしゃるんですね。若い頃からいつも前向きだったんですか?

妻と知り合ってからですね。それまでは、会社の福利厚生について考えることすらありませんでした。「社会保険って何?」というレベルでしたね。妻は一般的なサラリーマンの家庭で育っているので、福利厚生がしっかりしている企業で働くことが当然の環境。その影響もあって、社会保険制度が完備している大手の美容室を選びました。

――以前の職場では店長職、課長職を経験なさって、出世コースに乗っていたのでは?

講師として研修に参加するなど、いろいろな経験を積む機会を与えてもらい、成長することができました。自分の中で30歳までに店長、40歳までに部長になって年俸1,000万円を稼げるようになる…と決めていたんです。とは言え、役職の目標はクリアできても、このコロナ禍でしかも雇われている状態で1,000万円の年俸は難しいかな…と思っていました。

勤めているサロンで叶わないなら、自分で稼ぐしかありません。僕は行動の指針として「常に前向きにチャレンジすること」をモットーにしています。子どもたちにも目標に向かって努力する姿を見せたかったので、独立にチャレンジすることにしました

フランチャイズのブランド名「ICH・GO」の下に
「AOKI美容室」の名が

――独立するために、どんな準備をしましたか?

「なぜ独立したいのか」、「独立した後はどうなりたいのか」を自分の中で整理して、人生プランを考えました

僕が独立したいのは、有名になるのが目標ではありません。生活を維持することと、家族を養っていくのに必要な年俸1,000万円の目標を達成するためです。この2つを叶えるために何をすればいいのかを考えました。それから、独立に関する情報を集めて、メリットとデメリットをすでに独立している友人たちに聞きました。僕にとって大きなデメリットは、やはり自分で経営もしなければならないことでしたね。この部分を解消するにはどうしたらいいか、ネットで調べるうち、スタイルデザイナーを見つけたんです。

経営をサポートしてくれる安心感。これがフランチャイズを選んだ最大の理由

――「独立」を考えるとき、やはり経営に対する不安があったんですね?

僕が考える独立のデメリットは「経営しなければならない」ということ。経営を学びながら独立開業できるという話は、心強かったですね。独立したら、「利益をちゃんと出せるのか」という不安と、「年俸1,000万円を稼げるかもしれない」という期待感が入り交じっていました

――店舗をオープンさせるまでに大変だったことはありますか?

何か不安に感じたことがあっても、そのたびに担当者が話を聞いてくれたので心強かったですね。いろいろな手続きを代行してくれたので、営業に専念することができました。

ただひとつ。求人採用が大変でしたね。売上と人件費のバランスを考えながら、店に適した人材を採用するのが難しい。今は理想通りのスタッフに恵まれていますが、あと1人、条件に合う人を採用したいですね。

――実際に独立してみて、ギャップを感じますか?

自分がオーナーになると、がむしゃらに働けます(笑)。雇われているときは6日連続で働くのは「けっこう大変だな~」と感じていましたが、今では6日連続くらい、何も感じません。ずっと働けます(笑)。オーナーとしての責任感なんでしょうか。気持ち次第で何ごとも変わるものなんだなぁと思いました。

経営に関するいろいろなことを相談に乗ってくれるのが心強いとか

――青木さんが考える、独立に「向いている人」と「向いていない人」はどんなタイプですか?

1年後、5年後、10年後に、自分がどうなりたいのかが明確で、人生計画の目的がきちんと描けている人は向いていると思います

独立にかかわらず、何か新しいことを始めるにあたって「前の職場がイヤだから」とか「うまくいっていないから」とか、そんな理由で始める人が絶対に成功しません。イヤなことやうまくいかないことは、どこに行ってもやってきますから。

目的がしっかりしている人は、目的のために改善を繰り返し、イヤなこともプラスに変えられる人だと思います。独立に向いているのは、まさに目的があって人生計画が描けている人ですね。逆に、イヤな状況を抜け出すためだけに独立を考えている人は向いてないと思います。

――今後の目標を教えてください。

1年目は利益を確保すること。2年目は成長投資のために2店舗目を展開して、3年目で安定させること。4年目には3店舗目を展開して、5年目以降は長く生き残れる3店舗に成長させたいですね。10年間で時代は急激に変化しますから、お客様のニーズをしっかり把握した店舗づくりをして、15年かけて長く生き残れる店舗に成長させるのが目標です。

――独立を考えている人にアドバイスをお願いします。

なぜ自分が独立したいのか、独立した後にどうしたいのかを明確にして、「見える化」することをおすすめします。スマホのメモ機能やノートでも何でもいいので、目的とプランを文章にして書き起こしておくと、行動に起こしやすくなります。

ちなみに僕はスマホと紙の両方に書いています。もちろん今でも続けていますよ。どんなにいいアイデアでも、メモしないと忘れてしまうもの。気づいたことをメモに残しておくと、きちんと実行に移せます。

青木さん流! 独立を成功させる3つのポイント

1. 独立したい理由と独立した後に何をしたいのか、目的を明確にしておく

2. 実際に独立した人たちから情報を集め、メリットとデメリットを理解しておく

3. 自分に足りないものや不安なことを補うには何が必要なのかを考えておく

4月に独立してまだ間がないにもかかわらず、浮き足立つこともなく、15年先のことをしっかり見据えている青木さん。苦手とおっしゃっていた経営のことも、だいぶ勉強なさっているようです。

青木さんのお話を伺って、成功する方はどんな些細な努力も惜しまずに続けられる人なのだ、と改めて感じました。

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Salon Data

ICH・GO東浦和店

住所:埼玉県さいたま市緑区大間木1733 コモディイイダ内

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